人がそう噂をするのを、オオササギは笑って否定していました。
「ウジノワキイラツコより魅力的な女性がいれば、私だって彼女の元に通うさ」
と。
オオササギは控え目な人柄でした。
学問をするにも、国内の博士に師事することで満足していました。
それに対して、ウジノワキイラツコは新しいことを好みました。
百済から、阿直岐という学者がやってきたと聞けば、弟子入りし、阿直岐に、
「王仁は私より優秀な博士だ」
と聞けば、百済王に乞うて王仁を召しました。
また、温厚ではありますが、曲がったことを見逃すのも嫌いでした。
自分に失礼な態度をとる人間に対しては、はっきりと抗議し、意見を交わしました。ただ、意見を交わした結果、自分が間違っていると思えば、素直に謝るのでした。
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