金剛さまはご遷化の直前、側近の者たちに次のように申されました。「三建碑が教えの対象である。三建碑にぬかずき、ひざまずき、真心で念ずれば、いかなることも教える」(『新版解脱金剛伝』第三巻より)
三建碑とは、埼玉県北本市の御霊地に建立されている太陽精神碑(たいようせいしんひ)、萬霊魂祭塔(よろずみたままつりとう)、岡野聖憲師頌徳碑(おかのせいけんししょうとくひ)の三碑を指しています。
いうまでもなく、三建碑は石です。その、ものいわぬ石が「教えの対象」であるとは、いったいいかなる意味なのでしょうか。しかし実は、この点こそ金剛さまの解脱立教のご精神が端的にあらわされているのです。
金剛さまはそのご生涯を通じて、立派な伽藍殿堂を建てることをなされませんでした。その金剛さまが文字通り全精魂こめて建立されたのが、三建碑です。
あるとき一人の会員が「先生、どうしてそんなに石ばかり立てるのですか。石だとお給仕しても雨が降ればぬれてしまいます。お宮を造ってください」と申しあげたところ、金剛さまは次のように答えておられます。「石は骨なんだ。天地宇宙間の骨なんだ。最後まで残るんだ」「伽藍はどんないいものをつくっても焼けるよ。しかし、石は何千年、何万年たとうと、一つのかけらになろうと、精神がそこにあるかぎり、真心で聴く人があればかならず何か物語るものがある」(解脱誌昭和五十三年三月号より)
いかに立派な伽藍殿堂といえども、永遠に比すれば無に等しいといわねばなりません。大宇宙の真理を表現するものとして、それはあまりにもはかない存在です。その点、石は永遠なる宇宙大自然の真理を表現するものとしてもっともふさわしいものと、金剛さまは考えられたのではないでしょうか。
金剛さまは常に永遠の世界を見つめておられました。そしてわたしたちもまた三建碑を拝し、その前にぬかずき、真心で祈りをささげるとき、金剛さまが見つめておられた永遠なる宇宙の真理を見つめ、その広大無辺なる生命世界を感得することができるのです。
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