トラワレの今・部長's episode3 | 黒チョコの嵐さんと大宮さん妄想書庫

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こちらは妄想書庫でございます。大変な腐りようです。足を踏み入れる方は、お気をつけくださいませ。

※BL妄想日記です


苦手な方はお気をつけください。





















これは訪問じゃなくて帰宅だから

当たり前のようにニノの元へ帰りたい



「この日程を順調に消化したとして、本格的に動き出すのは春でしょうか」

「えぇ、そうですね

ということは、そこの人事異動で?」

「このプロジェクトに心血を注げるのであれば籍はどこであっても構いませんが…」

「せっかくなら狙ってくださいよ

私は期待しています、是非今より大きくなって帰ってきてください」

「ありがとうございます」



支社の本部長代理が本社のプロジェクトを仕切るというのは初めから違和感がある


つまり、必然的に春には本格的に復帰するということ



部長を拝命した時は重圧と周りの変化についていけなくて逃げることばかり考えていたのに

まさかこんなところまで昇ってこようとは思いもしなかった



でも、上昇思考を持つことも、それを実現させることも


ニノの側に居るために必要なら全てやってやる



「しばらくはK支社との行き来で慌ただしいですね

今日のところはゆっくり身体を休めてください」

「それではお言葉に甘えて」



サブリーダーとの打ち合わせを終えて、当日にやるべきことも最速で終わらせた



これでやっとニノに会える!



タクシーを捕まえて、マンションへ向かった






エレベーターを降りて、ウキウキしながら廊下を進むと



『大野さん』



声が聞こえた



『大野さーん』



ニノが俺を呼んでる



『大野さーん!大野さぁーん!』



ここに居るよ

ちゃんと届いてるよ



ニノのところに、帰ってきたよ




『おかえりなさぁ…』



その言葉を顔を見て言って欲しくて、急いで合鍵を取り出してドアを開けたら

コロ~ン

予想外の形でニノが出てきた



また玄関で寝ようとしてたな?

俺が帰ってきたからにはもうこんな所で寝かせないよ




「…っ…ぅ……ふぇーーんっ

さとっ…しぃー…」



さっきの声はとても元気で、笑顔の再会になるかな?と思ったけど

俺を認識したニノは物凄い勢いで泣き出した



「なぁ…んぐっ…なぁっ…んでっ…ふえっ…」



こんなに泣かせてしまうなら、初めからちゃんと説明しておいたほうがよかったのかもしれない

ごめんね、ニノ


でも…なんでそんなに可愛いの?



泣き顔も、泣き声も、握りしめてくれた手も、震えて立てないのも

ニノの全てが可愛くて堪らない


愛しくて、堪らない



俺しか見えていないニノの靴を脱がせて、部屋の中へ運んだ

















つづく