幻冬舎、8%増益へ -寄与- | にっけいしんぶん新聞

幻冬舎、8%増益へ -寄与-

今期経常益 コミックス2割伸びる -22日日経金融4面-

文芸書出版の幻冬舎(7843)は19日、2007年3月期の連結経常利益が前期比8%増の25億8千万円になる見通しだと発表しました。コミックス事業でシリーズ作品の続編などが好調なほか、営業力強化で企業向けIR出版物の受注が拡大、人件費などの増加を吸収します。


では、記事の詳細を見て見ましょう。


前期はコミックス事業でヒット作品が増加、書籍事業では文庫本の「1リットルの涙」が総制作部数累計が115万部となりミリオンセラーを達成。今期はコミックス事業で「Rozen Maiden」などのシリーズ作品が販売好調を維持するほか、書籍事業で渡辺淳一著の「愛の流刑地」や前期創刊の「GOETHE(ゲーテ)」などが伸びます。


織り込んでますか・・・。


やはり、織り込んじゃってますか・・・。


しかも、あの

「1リットルの涙」を補って余るくらい

織り込んじゃってますか・・・。


なるほど、そりゃこんな


愛の流刑地全面広告
(21日4面、以下すべて同紙面より)


全面広告だって打つってもんですよ・・・。


当初前期中に刊行予定だった「愛の流刑地」、出版は今期にずれ込みましたが、収益に大きく寄与するとの見方は変えていないようですね・・・。(過去の「今日の愛ルケ」記事参照)
愛ルケがあんな形で終わること自体は織り込み済みだったんでしょうか・・・。

いや、「あんな形で終わる」という言い方は失礼ですよね。
なんたって、


「人間の性の深淵を見詰め続けた、

渡辺淳一先生

渡辺文学の到達点」


だというのですから。


ではせっかくですから、幻冬舎が果たして今期の見通しを達成できるのか、この作品の宣伝コピーや著名人の感想を見て検証して参りましょう。
いやそりゃ無理だろ、というつっこみはいけません。

まずはこの作品の主題として訴えていると思われるコピーです。


法は裁けるのか



まったく裁けてなかったですから!


真剣に裁こうとすらしていませんでしたよ、オリケンは。

「情感をも論理で量ろうとする」っていうか到底非論理的でしたし、「激しい攻防」っていうか、えーっと、なんていうかその、それは・・・


どのあたりの攻防のことですか?


オリケンもキタベンも、終始あんな調子でしたからね・・・。
いやあ、この激しい攻防を改めて探しだすのもこの単行本を読み返すひとつの楽しみですね。

さて、そんな激しい法廷劇に、テレビでも御馴染みのあの先生も感想を寄せてらっしゃいます。


堀田力先生評


そりゃ驚きますって!



しかしながら、取調べでは刑事に一喝されては黙り込み、裁判では弁護士に言われるままに意に沿わぬ主張をして、法廷では判決が出るまで言いたいこともろくすっぽ口にせず、刑が決まってもウダウダ言って最後は場末のバーのママの手紙で納得する菊治を評して、「主人公は裁判や刑に対しても自己を貫いている」っていう感想には、こちらも驚かずにはいられません・・・。

いや、そんなことより元検事の弁護士先生・・・


人妻と不倫して首絞めプレイに興じるのが、男の
普遍的なかなわぬ欲求だとおっしゃるんですか!?



いやあ、法曹に携わる方としてまさかそれはないでしょうが、でもうっかりするとそうとられかねないですよ、このご感想は。
誤解のないように、どちらかで真意を述べられたほうがよろしいんじゃないでしょうか、ついでにあの法廷劇についての論評も添えて。


そんな堀田先生、真意はともかくなんだかんだいっても「男」の立場、「オヤジ」の立場の方であることは間違いありません。
でもこちらの広告に登場するのは、そんなの立場の方だけではありませんよ。
なんと、「今」を代表する若い女性といえる、あの方までも絶賛しているのであります。


倖田來未


ほんとに本望ですか!?


しかしなぜに來未ちゃんが・・・
もしかして・・・

「エロカワ」って「エロ可哀相」って意味だったんですか?
それとも「エロ変わり者」とか?


いやまあそれはさておき、この全面広告はこんなまさかの若年層へのアピールだけでは終わりません。
なにより驚いたのがこの部分です。


ドラマ化決定


ドラマ化も!?



映画化は先日報じたとおりですが、やっぱりテレビドラマもやっちゃうんですか?
しかも日テレってことは、「失楽園」路線??

てことは、本紙が推奨した「マネキン企画」じゃないようですね・・・。
この点はいささか残念ですが、ここはひとつ「失楽園」同様にみのもんたさんの役どころに期待しましょうか。
順当に行けば中瀬あたりが有力ですが、個人的にはワッキーの代わりのベテラン刑事役っていうのも捨てがたいところですね。

って、出演決まってねえっての。


・・・とまあ、ついつい記者も何ヶ月か前を思い出してつらつら書いてしまう「愛ルケ」ネタ。
いつまでも卒業できそうにありませんが、それも仕方ないですね。
なんせ、


大反響



この「連載中からの大反響」のうちのなんぼかは、本紙と本紙の読者のみなさんが巻き起こしたものだと思ってますから・・・。

いろんな意味で「衝撃の問題作」として記事にし続けてきて、各種メディアや他のブロガーさんにも多数取り上げていただきましたし。
なにより本紙生まれの「愛ルケ」って言葉を先生ご自身もお使いなわけで。

そんなわけで、


サイン会



ああ、金曜日、行ってしまったらどうしよう!?
整理券はいつどこで配布??

って、万が一行っても「お世話になってます、わたしが例のにっけいです」なんて名乗る勇気はありませんが・・・。
いや、たぶん万が一にも行けないと思うので大丈夫ですけど・・・。


なーんて延々書いてきましたけど、そもそも何の記事でしたっけ?
ああ、そうそう、幻冬舎の業績予想の記事ですよ。

えー、要はこの「愛ルケ」のヒット具合によって今期の幻冬舎の決算も変わってくるかもしれないってことですね。
市場の想像をはるかに上回る大ヒットがあるならば、PER19倍、年初来安値圏の74万円台の株価は、上値余地が意外に大きいかもしれませんよ・・・。




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※関係者のみなさま、かようにめいっぱい広告貼りましたのでご無礼のほどお許しください。
※いうまでもなく、本記事はなんらの投資行動を推奨するものではありません。
※この記事はそのうち、カテゴリが「連載小説」に変わっているかもしれません。。。
そもそも強引に「日経金融新聞」から記事を持ち出した時点で何を書きたいのか分かるってもんです・・・。