219本目「チャイナ・フィナーレ/清朝・最後の宦官」(1987年・香港) | ★にわか香港映画ファンの映画ノート★

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チャイナ・フィナーレ~清朝最後の宦官

中国最後一個太盛

LAI SHI,CHINA’S LAST EUNUCH

製作年度:1987年

上映時間:91分

製作国・地域:香港

監督:ジェイコブ・C・L・チャン  「墨攻」の監督です。

製作:レナード・ホー

製作総指揮:サモ・ハン・キンポー

原作:イー・ワン

脚本:エディ・フォン

撮影:ラウ・マントン

出演もしくは声の出演:マックス・モク、サモ・ハン・キンポー、アイリーン・ワン、アンディ・ラウ、ウー・マ、ラム・チェンイン


『蒼き獣たち』のアンディ・ラウと『燃えよデブゴン』シリーズのサモ・ハン・キンポー競演による、清朝末期の激動の時代を舞台にした歴史ドラマ。ラストエンペラーに仕えた宦官の波乱の生涯を描いている。(DVD NAVIGATORより)


「墨攻」の期待高まる中(関連記事 )、ジェイコブ監督のアンディ出演作品をみました。

この作品は、え~~~すごい歴史があるもんだなぁ・・・と思いました。ラストエンペラーに仕えた(仕えたかった)宦官の人生を描いております。

彼は、なぜ仕えようと思ったかというと、家族がとっても貧しくて、親孝行をしたかったからです。

そして、仕える宦官は、なんと、去勢をしないといけないのです。(そんな歴史が本当にあったんだ。。。。。)

その切り落とされたものは、「宝物」として、持っていなくていけなくって、自分が死んだときには、一緒にお墓にいれてもらえないと、人間に生まれ変われないとして、大事にしております。

エンペラーに仕えるときは、「宝物部屋」として、袋にいれて、吊り下げておき、階級があがると、その吊り上げられる位置が高くなるとのことです。

このものすごいお話の主人公が、マックス・モクです。最近、「スター・ランナー」で、渋みのある演技をみせてくださいましたが、今回は、若さと明るい魅力で引き込まれていきます。


バカ親 まず、その経緯に呆然としてしまいます。貧しさのあまりに、去勢することに賛成する情けない父親役に、ラム・チェンイン。

今回も、すばらしい(情けなさいっぱいの)演技で、いつも、まったく違う演技で、私を驚かしてくださいます。俳優として本当に尊敬いたします。

しかし、貧しさのあまりっつっても、止めるのが親だろう!!


そして、大きくなるまで、京劇の世界にいるマックスですが、その師匠(シーフー)が、サモ・ハンであります。本当に、心温まる演技です。「堂々と生きろ!!」と、励ましてくれます。彼の人生を尊重してくれて、去勢したことによって、自信をなくしている彼に、「顔をあげろ!!」って、別れ際に。本当に感動します。

お偉方に妾?みたいな感じで目をつけられちゃったマックスを10年間育て上げたにもかかわらず、逃がしてあげます。

ナイス・シーフー うっふん♪ (←京劇マックス。)


それと、うってかわって、計算高いような女が、幼馴染のアイリーンさんですが、マックスを勝手に革命党の人間だと勘違いして、憧れちゃって、そうでなくって、事実をしると、「あんた、怪物よ!!」と罵りつつ別れますが、後に出会います。


仕える身 京劇の世界から、とうとう、エンペラーに仕えるんですが、その先輩に、ウー・マ氏。味のある演技をしてくださいます。

仕えたのもわずか、ラスト・エンペラーといわれるだけに、そういう時代の流れで、宦官という存在そのものが消えてしまう。

どんな気持ちなんだろうな・・・・と思います。死ぬまで仕えると誓って。時代に翻弄された人たちは。


アイリーンさんの旦那役に、アンディであります。若き日のアンディの凛々しいこと!!クライマックスを大いに盛り上げてくれます。

だけど、これまでの、マックスの生き様に、どうしても、マックスを応援したくなります。

黒い帽子 あの汽車のシーン。革命党員のアンディは、政府や、いろんな人に狙われています。うわ~~つかまる~~というときに、マックスが、自分に目を向けさそうという姿が!!!泣きました。

彼の愛情の深さに、泣きました。


マックスを中心に、最初、ラムさん→サモ・ハン→ウー・マ→アンディとからむ場面があり、それぞれ魅力的なエピソードになっております。小さい頃に自分で選んでしまった(親思いの優しい少年なんだけど)過酷な運命を、その中で、出会ったかけがえない人たちの交流が、よかったです。

この作品で、マックスが、香港電影金像奨の主演男優賞ノミネートっていうのも、本当嬉しいです。

歴史大作というより、心温まるドラマでありました。

あぁ、「墨攻」が楽しみです♪


オススメ度:★★★☆☆

やっぱり優しい人間っていいなぁ度:★★★★★