ボクシングをやる理由って… | 新潟市ボクシング教室 ”市ボク”サブ通信

新潟市ボクシング教室 ”市ボク”サブ通信

新潟市陸上競技場の脇にたたずむ1件の古ぼけた道場。
そこに、ボクシングに興味を持った老若男女が、
それぞれ目的を持って、毎日気持ちのいい”汗”を流しています。
そこで流したいろんな”汗”のカタチを、
コーチ&練習生がニオイ抜きの写真と文章でお届けします。

5/17参戦ということで、エントリーしました!心技体を整えて、臨みます。

「遠いリング」という本を読みました。グリーンツダジムの選手の短編集です。井岡弘樹などの一流選手も扱っていますが、連敗が続いていたり、家庭の都合で中断してしまう選手も扱っています。また、晩年のエディ・タウンゼントさんの指導についても描かれています。
一流選手の栄光に憧れたりもしますが、やっぱり挫折を味わう選手たちに共感を覚えます。栄光を手にするのは、稀で、人生の大半は挫折…。挫折に対して、各選手がどう反応したのか、描写されていて、とてもためになりました。
エディさんの指導も、「勝ったときには、静かに褒め、負けたときには、病室まで寄り添う」という、温かみのあるもので、選手に「エディさんが付いているから、大丈夫!」とまで、思わせていて、大切なことを学ぶことができました。

出版社の回し者ではないので、本の宣伝をしたいわけじゃありません笑 数々の挫折を経験しても、リングに戻ってくるボクサーの話を読んで、ボクシングをする理由が何なのか、自分の中で、少しまとめてみたかったんです。
疲れるし、けがもする、最悪、重い後遺症を患ったり、命を落とすことだってある。試合で勝っても、生活にならないし…。悪いところを挙げれば、数え上げたら、きりが無い。職場からは、そんなこと止めたらと、無言の圧力もあるし笑
それでも、やるには何かある…。
それは、充実感とでも言ったらいいのか、そういうものかなと… ボクシングはもともと、闘争から生まれたものなので、原始的な本能を刺激する。攻め立てているときには快感だし、滅多打ちにされたら、惨めな思いをする。いい思いをするために必死に戦うって、まさに本能を刺激しているように思えます。
社会では、そんな闘争心を露にしていたら、やっていけません。作り笑いして、嫌なことをされても我慢して、興味の無い話もつきあって…。自分を殺して、周りに合わせるのも、生活がかかっているから。本能とは、真逆です。
ボクシングで、テクニックや作戦といったものもあるけど、その本質は、やはり闘争だと思います。本能に従って、制約無く、自分の思うまま、自由に打ちに行くというところが、絶対的な魅力だと思います!リングの中では、正直が許されて、快感です。他の娯楽では、くすぶりを感じて、不完全燃焼です。

いつまで、ボクシングをできるのか、わかりませんが、リングでは、思い切り自分を表現するよう心がけたいです♪かけがえの無いことなので… 常にlast fightになるかもしれないという気持ちで。