「ゴリ推し」とは何ぞや?(3) | とある九州のAKB48ファン~神推しは小嶋陽菜~

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秋葉原から約900km離れた九州のとある地より。立場は在宅。されど、思いの丈なら負けない!

以前の記事 の続きです。



れなっち(加藤玲奈)よりも一足早くチーム4に「昇格」し、
太田プロ所属となったあんにん(入山杏奈)も、
ここ最近は、「真夏のSounds good!」で「メディア選抜」となるなど、
各方面への進出が始まっている感がありますが、
れなっち同様、あんにんにもこれといった個性が感じられず、
このまま「ゴリ推し」を続けてみたところで、
どこまで「新規」がつくかは甚だ疑問ではあります。

確かに、あんにんは美形ではあるのですが、
あまりに美形すぎて、AKB48らしさを感じないところもあります。
これが、モデルの世界とかならまだ通用するかもしれませんが、
「未完成の中のかわいさ」が注目されるAKB48においては、
美形という要素はマイナスに働いてくるような気がしてなりません。
これが「美形なのにおバカ」とか、「美形なのに変態」とか、
何かプラスワンの要素があればまだいいのですが、
Google+を見る限りでは、そんな要素は何一つ見受けられず、
結局、美形という要素から先に進めない感じに見えているのです。

結局、何か明確な要素がないことには、
そう簡単に「推し」は生まれていかないかと思います。
美形という点だけなら、他にも当てはまるメンバーは大勢いますし、
やはり「美形で○○」という要素は欲しいかなと思います。
今後、あんにんが自分で意識改革をして、
そういった要素を表に出してくれば面白いと思うのですが。



そんなあんにんとは対照的に、自分が面白いと感じているのが、
今年3月にチーム4へと「昇格」したカレン(岩田華怜)です。

カレンもまた、「カップヌードル」CMへのソロ出演、
「真夏のSounds good!」の「メディア選抜」、
そして、アニメ「AKB0048」の「声優選抜(本宮凪沙役)」と、
あんにんに負けず劣らずの進出ぶりを見せています。
宮城県仙台市出身で、昨年3月には、
仙台の地で東日本大震災に遭ったという経験もあるため、
「DOCUMENTARY of AKB48 show must go on」では、
当時研究生ながら、「選抜」メンバーたちとともにインタビューを受け、
被災地訪問にもこれまで2度訪れていることもあり、
一部からは「震災ゴリ推し」という心ない言葉も挙がっていたりしますが、
自分としては、カレンがこういう「ゴリ推し」を受けるのは、
1つの宿命だったのではないかと思うところもあります。

カレンがAKB48の12期生オーディションに合格したのは昨年2月のこと。
もちろん、当時はまだ東日本大震災は起こっていませんでした。
その後、3月に東日本大震災を経験するものの、
4月のセレクション審査には参加し、見事に合格。
晴れて、AKB48の12期研究生となるのです。
ひょっとしたら、そこには「震災査定」もあったのかもしれませんが、
いずれにせよ、東北に苦しみ続けている人たちがいる中で、
自分1人だけが東京でAKB48として活動するというのは、
カレンにとっては苦しかったでしょうし辛かっただろうと思います。
当然、何かしらの批判も覚悟はしていたでしょう。
ただ、カレンという存在がいたからこそ、
「誰かのためにプロジェクト」はその重みを増したと言えるでしょうし、
カレンが存在を示していけばいくほど、AKB48を通して、
東日本大震災のことが伝えられていったものかと思います。

ミュージカル経験者ということもあり、
そのポテンシャルは高いものがあるだろうと思う一方で、
決して、すべてが完璧というわけではなく、
そこに苦しみながらも努力を重ねていく姿は、
元々のAKB48のコンセプトを思い出させてくれるような気がして、
個人的には、ずっと追っていきたくなる存在だと思っています。

そんなカレンは、どこかシュッとした見た目とは裏腹に、
突っ込みどころが満載というところにも好感が持てます。
Google+を見ても、「←」や「ノシ」を多用するなど、
どこか弾けた感じを思わせる文面だったりしますし、
全面的に「二次元好き」をアピールしているのも好印象。
また、「おバカ」に「運動音痴」、「独特なファッションセンス」と、
歴代の「神7」メンバーにも匹敵するような要素のオンパレードというのも、
壁が取り払われたような感じがして、面白いと思っています。
少なくとも、「推し」にしたくなるだけの要素は、
十分に持ち合わせている存在だと思っています。

さすがに、さしこ(指原莉乃)のような「ゴリ推し」は、
イメージが悪くなりそうなのでやめてほしいですが、
個人的には、29枚目のシングルで、
かなりいいポジションでの「選抜」入りをさせても、
かなり面白いのではないのかなと思っていたりします。
どうせ「選抜」に呼ぶつもりなら、中途半端なポジションよりは、
せめて2列目ぐらいに置いてみてほしいと思っていいます。
そうしないことには、「ゴリ推し」は意味をなさないと思いますし、
その方が、カレンにとっても成長できるでしょうからね。



結局、本当の「ゴリ推し」というのは、中途半端にやるのではなく、
明らかに目立つであろう扱いをすることではないかと自分は思うのです。

1つ例を挙げるとするならば、まさしく、
「大声ダイヤモンド」のときのじゅりな(松井珠理奈)でしょう。
あの当時は、じゅりなの存在などほぼ知られていなかった中で、
あっちゃん(前田敦子)とともに「センター」を張った上、
ジャケット写真にも単独で登場していたわけですから。

もっとも、今のAKB48というのは、いろいろな事務所が絡んでいるだけに、
「大声ダイヤモンド」のときのじゅりなのような「ゴリ推し」というのは、
そう簡単にはできなくなってしまっているという事情もあるかもしれません。
シングルを出すたびにミリオンを記録しているという現状も、
余計に冒険しづらい空気を生んでいそうな気がしますし。
ただ、このままだと、今の「選抜」常連メンバーが抜けたときに、
圧倒的に駒不足に陥るという危険性があるからこそ、
何人かのメンバーを「ゴリ推し」しているかと思うのですが、
結果として、どのメンバーの「ゴリ推し」も中途半端になっていて、
大した効果も生めていないような気がするわけです。



本気で運営が「ゴリ推し」をやろうと画策するのであれば、
今よりもさらにグレードアップした「ゴリ推し」をしないことには、
ただただ空回りを続けるだけだと思っています。
もっとも、何の魅力もないメンバーをいくら「ゴリ推し」しても、
効果が表れるかどうかは分からないわけであり、
「ゴリ推し」される側にも、少しでも受け入れられるにはどうすればいいか、
そういうことを考える意識改革は必要かと思っています。



あっちゃんが「卒業」し、さしこがAKB48を離れる今年の秋にリリースされる、
29枚目のシングルの「選抜」メンバーの顔触れが、
今後のAKB48を占う上で、1つのポイントになると自分は思っています。

果たして、この「選抜」にどれだけフレッシュなメンバーが入ってくるのか。
そこに、AKB48の未来像も見えてくるかと思いますし、
今後の「ゴリ推し」の方向性も見えてくるものと思っています。