本日のネズミ番外編【Vol.7】ネズミカンガルー。 | ネズラー通信編集部のブログ

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本日のネズミ番外編【Vol.7】
ネズミカンガルー


ネズミカンガルー科の総称。
写真は  http://mininetzoo.com/nezumikangaroo.htm より。

まず、
「ネズみかん」
じゃないですよ。

そう読めてしまった方、
目を休めて下さいませ。
あなたのネズ通は
いつも傍にいます。

解りやすように、
ネズミ・カンガルー。

ネズミではないんです。

正体は、
原始的なカンガルーと
考えられています。
昨日の
ヤマビーバーと続き、
原始的、シリーズです。

生息地はオーストラリア。

ネズミカンガルーは
何種かいますか、
皆、
とても愛らしいルックス。
画像検索できる環境の方は、
そうですね、
「フサオネズミカンガルー」
「シロオビネズミカンガルー」なんて
ネズラーの琴線に触れるんでは
ないでしょうか?
フサオさんは
 個人で投稿されている方がいました。
http://opencage.info/pics/files/500_13796.jpg

シッポマニアも満足できる
ぐっと来る雰囲気があります。

まず、
カンガルーから
おさらいしましょう。

カンガルーは
大きさで名称が変わります。
イルカとクジラみたいなものです。
小さいものがイルカ、
大きいものがクジラ。

カンガルーの場合、
大=カンガルー。
中=ワラルー。
小=ワラビー。

中はあまり知られていませんね。
大小は有名な動物かと思います。

ネズミカンガルーですが、
種にもよりますが、
体長は30-50㎝くらい。
意外と大きいんです。
尾長ですが、
30㎝くらいあります。
体重は1-2.5㎏でしょうか。

ネズミカンガルーは、
カンガルーの特徴である
後足ジャンピング前進が
不得意です。

以前ご紹介した、
トビウサギの方が
カンガルーっぽいですね。
トビウサギはネズミです。
ややこしいですねー。

そもそも、
ネズミカンガルーは
前肢も後肢も
そんなに
大きさが違いません。

カンガルーの仲間たちは
草原を疾走するために、
進化してきたと
考えれれています。

ネズミカンガルーは、
そうではないので、
原始的と言われる
所以ですね。

特にネズミっぽいのが、
上述の
シロオビネズミカンガルーです。
地下にトンネルを掘り、
暮らしています。

敵があらわれた!
素早く穴へ!
これはネズミみたいですね。

お腹に袋がなければ、
有袋類とは
思われなかったことでしょう。

シロオビネズミカンガルーに
少し焦点を当てます。

みたまま、
ネズな習性なのですが、
前肢で穴を掘るのが得意で、
巣穴をつくります。

ここからは、
少し皆さんが胸が痛むお話も
混じってきます。

シロオビネズミカンガルーは
穴を掘る必要がなくなりました。

西洋人が持ち込んだ
アナウサギが掘ってくれるので、
その穴に
一緒に住んでいたのです。
ちゃっかりしていますね。

しかし
ウサギとカンガルーで
共同生活とは、
アナウサギもそうですが、
シロオビネズミカンガルーも
呑気ですね。

ちなみに
シロオビネズミカンガルーは
ハムスターのような
ほぼ草食寄りの雑食です。

西洋人がアナウサギを
持ち込んだのは
「ウサギ狩り」のためです。

アナウサギは繁殖し、
農作物に被害が出ました。
農業国ですからね。

そこで
アナウサギの天敵である
アカギツネを駆除のため
持ち込みました。

なんと思慮のない
短絡的な発想としか
言えないです。

結果、
シロオビネズミカンガルーは
本土から絶滅します。
1950年代のことです。

離島には残っていたようです。

絶滅してしまった理由は2点。

・アナウサギとシロオビネズミカンガルーは
 食性が近く、競合していた。
 共同生活ですが、
 食べ物の点では
 競合関係でした。
 食べ物が減れば、
 生きていけないですね。

・ついでにアカギツネまで現れ、
 捕食された。


この愛すべき動物は、
離島で繁殖し、
本土へ戻すという
試みが現在
行われているようです。

ネズミカンガルーたちは
思っているでしょう。

『ホモサピエンスってのは、
 ホント困った外来種だな。』
と。

【出典】
今泉吉典,松井孝爾監修 原色ワイド図鑑3 動物 学習研究社、P206。
今泉吉典監修 D.W.マクドナルド編 動物大百科6 有袋類ほか 平凡社
今泉忠明著 世界珍獣図鑑 人類文化社 P25。

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