新入社員5人の問題解決トレーニング、最終日プレゼンテーション | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

新入社員5人の問題解決トレーニング、最終日プレゼンテーション

先日からの問題解決トレーニング の最終日プレゼンテーションが、一昨日あった。

5人がめいめい別のイシューに取り組んだが、
5人ともを通して浮かび上がってきたのは、次の二つの重要性だった。

1) チーム間コミュニケーション
2) パートタイムスタッフのマネジメント

例えば、教材開発チームの1人が取り組んだイシューは、次のようなもの。
・教材を、ミスがより少ないものにできるか

2日間、色々な人にインタビューしていくなか、このスタッフは3つのプロセスがあるとわかった模様。
・ミスをそもそも発生させない
・ミスが発生しているのを発見したら、すぐに報告してもらう
・報告してもらったら、すぐに修正する

特に後半二つが大事で、これは、
 生徒様・講師にとってのミス = 教材上のミスの数 × それが生徒様・講師の目にさらされる回数
という考え方になる。

つまり、発見→修正のプロセスを早めることが、生徒様・講師にとっての品質向上につながる、というわけだ。
じゃあどうやってプロセスを早めるかというと、
現在PDFをフォーマットとして使っていることが問題では、ということになった。

PDFだから、問題点を講師たちがその場で指摘しづらい。
PDFだから、修正・アップロードが教材担当者のみでできず、時間がかかる。
だから、教材のフォーマットを別のものにした方がよい、ということだった。

じゃあどういうフォーマットがよいかというと、システム開発チームとの連携が必要になる。
ただ単にブログ的なものに移行できればいいわけじゃなく、見た目とか、色々重要な要素はある。
そういうわけで、
1) チーム間コミュニケーション
が重要だった。


もうひとつは、
2) パートタイムスタッフのマネジメント
が大事だと言うこと。

同じ作業をこなし、質が担保できるのであれば、フルタイムスタッフは少なければ少ないほどいい
つまり、ナレッジの蓄積が重要なケースなどは除くと、パートタイムには任せられるだけ仕事を任せた方がいい。
そう考えて、切り出せる作業はパートタイムの人にお願いするようにしている。

で、
・ミスをそもそも発生させない
これをどうやろうか考えたときに、
パートタイムスタッフの作業部分と、フルタイムスタッフの作業部分のうち、
前者の方が改善幅が大きく、かつ改善も容易、ということだった。

というわけで、パートタイムのマネジメントのあり方を
このへんは、日本のチームがじっくりナレッジを蓄積してきたところだから、
日本側との連携が望ましい。



こんなような感じの発表・ディスカッションを、新入社員5人が行ってくれた。

大前研一さんが、なんかの本で、
「1年目の新入社員に、フレッシュなアタマで、改善策を出させろ」
と言っていて、
「いやいやいや、そんなご無体な」
とそのときは思った。

でも、やっぱ大前さんが正しい。
適切な方法さえ与えれば、新入社員でも十分できる。

問題解決プロセスというのは、情報の翻訳プロセスにしか過ぎない。
 イシュー → 仮説 → インタビュー先リスト&質問リスト → インタビュー → インタビューサマリー → ロジックツリー → イシューツリー → 施策の優先順位のリスト

だから、上記翻訳プロセスひとつひとつがうまくいっているのか、チェックし続ければ、
新入社員に有意義な提案をしてもらうことは、十分可能なのだと思う。



というわけで、新入社員5人、ウェルカム! です。