前回の記事は、こちら─、
『 科学界の数学コンプレックスを痛烈に皮肉った、あるベンチャーキャピタルの指摘がクール!』
もちろん─、
ここで、グレアム氏が述べている「 ハッカー 」とは、
他人のコンピューターに不正に侵入し情報を入手したり、
改竄したりする連中のことなどではなく、
コンピュータの分野に限らず、寝食を忘れて、
もの創りに取り組む人たちのことを指している。
そして─、
氏が指摘するように、数学とは大半の人間が、
苦手とするものの ( また、苦手とするがゆえに )、
ひとたび、それを習得できたなら、
きっと、すごい世界が開けるのでは…?
そんな期待を抱かせる存在でもあるのだろう。
しかし─、
たとえ自分の仕事を、
数学っぽく見せることに成功したとしても、
経験と勘が十分に予測し得たことの、
再確認に用いているに過ぎないのだとしたら、
数学の有用性を証明したことにはならない。
むしろ─、
ビジネスの現場に数学を導入するメリットは、
それによる人間の意思決定の思考ツールにするためではなく、
経験や勘といった、これまで、
定量化が困難だったパラメータを定量化し、
比較的リスクは低いが、それなりのキャリアを要する、
例えば、仲介業務、在庫予想、配車管理、etc... などの、
意思決定を自動化できるという点にある。
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