東京地方、春一番が吹いた。
ちゃりこは、受験勉強に精を出しつつ、部屋の換気をするために、時々、窓をあけていたけれど、風の吹きすさぶ音がすごかった。
私は、洗濯物を干すためにベランダに出てみると、風は強くても、暖かい風で、しかも、陽射しが暖かくて…
春一番というのは、風速だとか、立春と春分のあいだとか、いろいろ定義があるから、観測されないで終わってしまう年もあるみたいだけれど、やっぱり、どんな年も季節は巡っていくんだなあ…
と思った。
どんな人にも、時間は過ぎ去っていくんだなあ…
春一番の時期というと、思い出すのは、毎年ちゃりこと観に行った、福寿草の花…
あとひとつの試験で、ちゃりこの受験も終わる…
どんな人にも、時間は平等に過ぎていくけれど、その時間をどのように過ごしてきたかは、それぞれ違うだろう…
悔いはないような気がする…
子離れ、だね…
今日は、私は、一歩も外へ出ずに、春一番もベランダで浴びただけだった…
でも、ちゃりこの受験が終わったら、
福寿草の花を、観に行こうかな…