へん◯医再開、2話目!


アホ系短編脳な猫木が読み返しな羞恥ぷれぃを乗り越えれるのも、コメントやいいね!等で励ましてくださったりこんな放置話でも忘れずにお付き合いくださる方々がいらしたからですぞ☆
<(_ _*)> アリガタヤ・・


へん◯医でごめんね!笑
_(:3」z)_


まだリンクいるのかな?一応、今までの話↓



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仕事の関係上での会食の帰り。タクシーを用意すると言われたが、日頃の蓮の食生活から考えれば量が過ぎた食事に胃の膨張感を覚えた蓮は少し歩きたいのだと断り、駅へと向かっていた途中。
蓮が、ガヤガヤと夜の活気にざわめき出した雑踏に人工的な染色の金髪をしたその頭を見つけ出したのは、そんな時だった。



ギターケースを背負いバンドのステッカーとライブハウスのバックパスがベタベタに貼り付けられたエフェクターケースを手にした、分かりやすく音楽系を主張するかのような数人のその中に
「だから言ったじゃねぇか。俺は、こんな古臭い街なんかに収まる器じゃねぇってな。」
高慢さの滲むような自慢気なその声に聞き覚えがあった。あの日、……キョーコが王子様だと言ってい少年だ。
少年へと向けていたキョーコの瞳を思い出した蓮は再び胸に逆巻くようなどろりとした感情を、噛み殺す。
「東京かぁ。一人暮らし?」
「まさか。掃除洗濯に料理?俺が出来る訳ねぇじゃん!それに、俺歌うこと以外で苦労とか絶対したくねぇし。」
「じゃ、あの子連れてくの?ほら、ショーの追っかけしてる巨乳の……美森ちゃんだっけ。」
「あぁ?ポチリなんて連れてく訳ないだろ?あいつ、卵焼きひとつろくに焼けないんだぞ。」
東京の芸能事務所から声が掛かったと、得意顔で語ったショーと呼ばれた男。喋りながら歩くショーたち会話に、蓮が思わず耳をそばだててしまったのは会話の中に唐突に、キョーコの名前が出されたからだった。






何故……こんなにもキョーコの事が気になるのか、蓮にもよくわからなかった。
だから、いつもの自分を乱す存在として遠ざけようとしていた。
どうせ、キョーコと蓮はただの患者と医者。
キョーコの肺の影が消えて、体調を取り戻せば…………もう、会うこともないだろうからと、そう。
だが、あの日、まるで暴君の如くワガママに振る舞う少年の遠去かる背中へとキョーコが向けていた、あの諦めを含めた縋り付くような瞳。
ぞくりと蓮の背中を駆けた熱。
それが、何であるかもわからぬままに、だが、消す事も出来ずに……引き寄せられるように
蓮はキョーコへと近付いた。
キョーコは、とてもとても大人しい患者だった。
高熱に浮かされていた入院当初にこそ、「学校へ行かせてください……明日だけでも」だなんて安静を省みぬ無茶を言ったけれど……
検査も採血も病院食にも大量の薬にも、誰も、母親さえ顔も出さぬ入院生活に文句のひとつさえなく眉さえ動かさないままで、たったひとりで病室のベッドの上で蓮に素直に頭を下げ謝ってみせた。キョーコへの苛立ちのままに笑みのかけらもなく冷たく振舞っていた蓮にだ。
止まらぬ咳にその小さく細い背中を丸めながら。
不意を突かれたような毒気を抜かれたような、そんな妙な気分を覚えながらも、やがて気が付くことになった。
何故かあちこちに破れや水濡れを補修したボロボロの教科書とまるで踏み付けられたみたいにヒビ割れの走ったシャープペンシルがキョーコのベッドの傍に開かれていることに……
そして、ある日、蓮がキョーコの病室を訪ねた時の事だった。
サイドテールに広げられたノートの上、顔を伏せてシャープペンシルを握ったままのキョーコが眠っていた。教科書とノートには、キョーコが途中まで解いていたのだろう数式と……『ブス』や『地味女』なんて酷い殴り書き。
この子は……イジメられているのだろうか?では、何故あんな熱に苦しみながらでさえ学校へ行かせてくれと訴えたのか、と蓮は疑問に思った。
その時、眠っていたキョーコの眉が歪み、唇が
「ぁさんっ…ごめんなさ……つ…ぎ…テスト…100点…100点……とるから…………ぉ、かぁさん」
と、そう寝言を零した。娘の病室に顔さえ見せない母親へ、小さく震えた泣いてるかのような声で。母子家庭の、そのたったひとりの家族である筈の母親と……うまくいってないのだろう。
キョーコが思い詰めたように繰り返す100点という言葉。この子は満点しか求められて……いや、許されてない…のか?
もしかしたら、この前にキョーコが登校したがったのはその100点を取らないといけないテストの日だったから……なのかもしれない。
知らずに、キョーコへ覚えた怒りの感情のままをぶつけてしまっていた蓮は胸が軋むような苦い痛ましさを抱え、キョーコを起こさぬようにそっと髪を撫でるしか出来なかったのだった。




蓮に自覚なく芽生えていたキョーコへの庇護欲を含んだ感情。
それは、ショーが笑いながら仲間内へとこぼした言葉を引き金に酷く歪んだものへと変貌する事になる。





「キョーコを連れてく。あいつ……便利だからな」





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パラレルになると途端に酷いありさまに成り果てる事の多い松くん。
今回も大概に酷い男っぷりにございます。
うちにゃ、来ないかとは思いますがショーくんファンな方がいらしたらすいませぬ。
(´_`。)





まぁ、この話は蓮さんも大概だけどぬー。
。(;°皿°)だって、へん◯医!!



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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