黄色と赤と愚か者。黄色と赤と挑戦者黄色と赤と一徹者。黄色と赤と求行く者。の続きとなっております。


✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----




あれ?おかしいな………喜ぶと思ったのに
上げて落とすつもりだったのに。



まぁ、いいか。
我ながら綺麗に焼けた美味しそうな黄色。
その上に落としたトマトケチャップで描いたのは………大きな大きなハートマーク。
赤いハートの乗った大きなオムライスを挟んだ正面に立つ、途方に暮れた子犬みたいな顔をしている彼に宣言する。
「嫌です。この家に住んだりしませんし、約束もしません。もちろん、待ったりしませんから。」
にっこりと笑い、彼の望みの全てを否定した。



『………このオファーを待ってたんじゃなかったのか、お前は』
『………』
『迷う原因は、彼女か?』
『……………もう少しだけ待ってください。』
そんな事務所の社長と恋人の会話を聞いてしまったのは、ほんの偶然にだった。
彼の望んでいたオファー、それがどこからのものか、彼がどれ程それを目指して研鑽を積んでいたかを知っていた私。
迷いの原因を否定しなかった彼。沈黙は肯定だ。
腹が立った、全てに。
敦賀蓮であろうと久遠ヒズリだろうと、もっと高く高く跳べるひと………なのに、躊躇うなんて。
その原因となる私の存在にも。
だから、彼にあの鶏肉の入ったオムライスを作ってメールを送った。
『貴方の足枷を外してあげます。』と。



そんな彼が残そうとする家も約束も何もかも、否定した。
「私の気持ちは変わりません!貴方以外に恋なんて出来やしないんですから!ずっと追いかけるって決めてるんです。なのに、その貴方が振り返って立ち止まって迎えに来る?………はっ!そんな事しようものなら、すり抜けてすれ違ってぶっちぎっりますよ?」
元より恋などしないと拒絶していた私の鍵を壊して、有無を言わせぬ思っ苦しさで愛されている自信なんてものを植え付けたひと。
今更、はいそうですかとやすやすと逃がすものか。ハリウッドだろうと何処だろうと彼の隣、そこが私の目指すべき場所。
「だから、貴方は前を向いて走ってればいいんです。私が捕まえに行ってさしあげます!」
高らかに告げる。
彼は赤くなった頬を片手で隠すと
「もう………本当、降参です。」
と、そう白旗をあげた。




「ところで、なんでこれが『ひどい』になるんですか?」
私がいなければ夜も明けぬといった溺愛に自信を持ったとはいえ、不安が全くない訳ではない。
喜んでくれると思って書いた真っ赤なハートマーク。どうしてなのかつい聞いてしまった。
「ん?だって、キョーコが描いてくれたハートを崩して食べるなんてそんなもったいない事、出来ないじゃないか。」
ケロリとそんなことを宣うひと。
私は徐にシルバーのスプーンを取り上げて真っ赤なハートの真ん中に突き立てて
「あぁっ!!まだ写真も撮ってないのに………」
なんて、嘆く恋人の口へと黄色と赤のスプーン一杯山盛りオムライスを「ばーか」なんて甘く言いながら放り込んだ。





✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄ฺ----✄



んー?よくわかんない事になった気がします。(´Д` )
強気キョコさんと情けな蓮さんな感じのが書きたかったんだけど、なんだろこれ?


勢いだけで書かずにちゃんと流れと着地点を決めてから書かないといけないっすね。
ダメだわー。
もうちょい、なんとかしたいけどこれ以上どうこねくり回せばよいやらわからない。
不完全燃焼っぽくてすいやせーん。
((((;゚Д゚)))))))


↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


web拍手 by FC2