第二百六十八話 <詩>風がきた | ねこバナ。

第二百六十八話 <詩>風がきた

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ほら
風がきた

いつもとちがう
においのする風

かわいたつめたい風でなく
しめってすこしおもたい風

こういうときはね

ひげをすこうし
のばしてごらん
はなを ほっぺを
いつもより
ぷうっと ふくらませて

ふわふわ ゆらゆら
ほら わかるでしょ
はるか みなみの
風たちが いう

「ハルデス ハルデス
 モウスグ ハルデス
 ヌクヌク アッタカ
 ステキナ キセツ」

ひげの さきっぽ
かすかに ゆらし
きせつを つげる
モールスしんごう

「コトシハ サカナガ
 イッパイ トレマス
 シメッタ クウキガ
 アマグモ ツクリ
 ツユハ ナガメニ
 ナルデショウ」

ぴくぴく ひげに
ささやく ように
おしえて くれる
風たちの こえを

きみたちは

そうして かんじで いるのでしょ

ほら
風がきた

きせつをかえる
においのする風

ひげをのばして
かんじてごらん

ぼくらじゃ
きっと
わからない

とおいむかしに
わすれてしまった
風のにおいを

風のにおいを

かんじてごらん



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