蔚山港(ウルサンハン)入港大型タンカー特別点検期間運営

キム・ワンシク記者

 蔚山(ウルサン)地方海洋港湾庁(庁長チョン・チャンウォン)は2007年12月西海岸(ソヘアン)で発生した‘ホベイスピリトゥホ’油類汚染事故(思考)のような大災難の再発防止のために去る5月,‘上半期大型タンカー特別点検`に続き8月を下半期特別点検期間で設定したことを港湾庁ホームページ(http://ulsan.mltm.go.kr)を通じて,公表した。
 点検対象船舶は積載トン数(Deadweight) 10万トン以上の外国的タンカーなのに,主に蔚山港(ウルサンハン)の海上原油移送設備(SBM)に接岸する超大型原油運搬船(VLCC:Very Large Crude Carrier)の点検に焦点を置いている。
 主要点検項目では国際海事機構(IMO)で制定した海洋汚染防止協約(MARPOL)に適合した船体構造と設備の確保?作動可否,そして海洋汚染事故時乗船中の船員による非常対応能力保有の有無などだ。
 これのために蔚山港(ウルサンハン)晩晴は特別点検班を編成して,1回点検時2人以上の港湾局統制観が乗船して,点検することになる。キム・ワンシク記者
 たまたま検索したら引っかかったので、エキサイトの機械翻訳にかけてみました。精度が甘いのはいつものことですがご容赦をorz

 えーと、これって以前にガス田掘りさんが投下してくれた、チラ裏の傍証となる記事のような気がします。Hebei Spirit油濁汚染事故の再発防止を叫ぶのであれば、外国籍のタンカーを対象とした点検ではなく、内航船の船員を教育するのが先ではないでしょうか?

 ここでもう一度、事故の概要を箇条書きにしてみます。
①何かあった場合、確実に牽引力不足に陥ることが確実なタグボート二隻・クレーンバージ・揚錨船の組み合わせの船団。しかも使用した曳索は、本来の用途ではないクレーンワイヤーの中古品。(事故時の動画からの推測ですが、本来固定すべきクレーンフックを固定しないで出航した疑いもあり)
②熟練の船長であれば、出航を見合わせる気象予報が出ているにも拘わらず出航。
③航海中も気象予報に注意を払わず、避退のタイミングを逸して荒天下に突入。
④コントロールを失った時点で港湾当局に報告を入れず、また、船団の航路逸脱を察知した当局からの通信にも応答せず(衝突の約1時間25分前。私見ですが、この時点で港湾当局はHebei号側にも警告を入れるべきだったんじゃないかと思います)
⑤それから約1時間後の6:20、タグボート船長の携帯電話を調べ上げてようやくコンタクトに成功。タンカーに接近していることを告げたにも拘わらず、緊急投錨などの措置は無し。
⑥6:52、荒天でかかり続けていたテンションに耐え切れず、ついに曳索破断。クレーンが海流に押されて衝突航路へ。この時になってようやく投錨を決断し、Hebei号に管制室を通じて移動を要請するも、曳索が切れたことはダンマリ。
⑦7:15。衝突
 さて、ここまででタンカー側の船体構造・設備・乗組員の対応能力をチェックする事によって、防止できることはあるでしょうか?…考えるまでも無く、ありはしませんよね。
 もちろん、事故がいつ起こるかわからない以上、こうした検査に意味がないとは言いません。ですが、根本原因である曳航船団側の、山積みになってるヒューマンエラーの対策を徹底する事こそが重要かと思います。サムスンという財閥企業を守ろうとするあまり、海外では無実の人を罪人とする事で信用を失い、国内では事故原因を隠蔽する事によって、内航船の安全性向上の機会を失う。傍から見てて、異様に馬鹿げた事してるなという感想しか抱けません。
 このような馬鹿げた他罰主義を繰り返してる以上、今後も似たような事故は繰り返されるんではないかと思うのですが…


 あ、一つ思いついたんですが、この点検でなんらかの違反が見つかった場合、Hebei号事件の原因を船長さんたちにあるとする暴論の補強材料に使うつもりなのかも…穿ちすぎでしょうか?

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