アホNo.008[アホmen] | 繁盛のさせ方が未だ分からない 焼肉 鳴尾.b(なるお.べー) 牛赤身肉研究所

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最寄り駅4つもあるけどどこからも遠く、戸越銀座とパルムとの大商店街からは見事に外れ、視認性のない二階であり、専用階段入口は大通りから入った路地にある。そんなわびしさこの上ない場所で、平凡な初老オヤジがいつか繁盛させたいなとの日々のブログです。

イケメンのメンって、
menという説と、
面という説とあるらしいが、
 
どう考えても、
‘面’でないと、
「あいつイケメン」と言って
多数の賛同は得られない。
 
で、女性には使わないから、
menも面も意味としては含んでる
という解釈がよろしいかも分からない。
 
昔、
結構、イケメンのアホが居た。
アホmen。
 
そのアホmen含め、
アホ3人を率い、
数ヶ月間勉強会をやったことがある。
 
一つの店にアホが3人同時に在する事は、
ある意味奇跡であり、
ネタ集めには困らない。
それはそれはとても楽しい店だ。
 
が。
実は不安にもなる。
 
このアホをアホなまんま、
社会に解き放たっていいのか?
少し教育を施すべきじゃないか!?
 
誰がやるべき?
 
え?
ひょっとしてワタクシ?
 
って勝手に思ってしまい
開催し始めた週1の勉強会。
その名を「アホアホ会」と呼んだ。
 
毎週2つの課題に取り組み、
その成果を発表しあうという格好。
 
で、その課題の一つが、
今週感謝する事を抽出し、
それに感謝する一週間を過ごすこと。
 
何に感謝するかは各人で決め、
 
「来週はこれに感謝して過ごします!」
 
とそれぞれ宣言させ、
その内容を発表さす。
 
司会進行は当然、ワタクシ、
アホ・コンシェルジュ。
 
毎度毎度、
頭に刷り込ませるため主旨をキッチリ説明し、
適宜にバッチリした質問を浴びせかけ、
 
時には、
「いや、もうちっと考えてみ?」
と思考を促し、
 
良い返答だった時は、
「オーケー」とほほ笑む。
 

感謝するテーマは
前述の通り各人の自由なんだが、
アホと言えどもだいたい似通う。
 
当初は、
その「アホアホ会」を、
アホ2人とやっていた。
 
その2人は、
表現するなら、
一人が典型的アホ
もう一人がシュールなアホ。
 
その2人のアホと言えども
さすがに感謝するテーマは
一般的になるものだ。
 
具体的には、
・親に感謝とか。
・自然に感謝とか。
・仕事に感謝とか。
・お客さんに感謝とか。
・この土地に感謝とか。
 
そんな感じたった。
 
その後、
そのアホアホ会の話を聞きつけたか、
アホなりに将来に不安を感じてたんだろうか、
入会したいと申し出てきた男がいた。
 
「サトさん。」
「俺も、アホアホ会入っていいっすか?」
 
飛んで火に入る夏の虫ではないけれど、
鴨ネギじゃないけれど、
アホのワンペアでなく、
もちろんスリーカードの方が
笑えるネタが出やすいだろうから
断る理由はない。
 
で、
二期生(?)的に、
アホmenが入ってきた。
 
そのイケメンアホは、
もう、テーマの選び方が違った。
 
一期生のアホ2人は、
どちらかと言うと
自分がアホなのを自覚してるフシがあった。
なので、
発想が無難になっていってるんだろう。
 
しかし、アホmenは、
自覚してないことはないんだろうが、
今はアホでも、
やればできる子だとでも思ってるフシがあり、
発想自体のアホに歯止めがないのだ。

「お前は、来週は何に感謝する?」
 
「そうですねぇ。」
「やっぱり。」
「自分はコーラですね。」
 
とか、こう来る。
 
なんだったら、
次週もコーラをテーマにして、
先週はコカコーラだったけど、
今週はペプシコーラであり、
自分はコカコーラが好きだけど、
ペプシがあるからこそ
コカを好きになれる的な
殊勝な事を言ったりする。

あまりに画期的なんで、
賞賛してもうたボク。
 
「オーケー。そのお前独特の感性をしっかり生かしな。」
「今は紙一重でアホやけど、天才かも分からんし。」と。
 
そういう言葉かけると、
アホ発想する奴には、
「今はアホ」は右から左に抜け、
「天才かも」というのだけ頭に残るもの。
それがまたアホ逸話量産につながる。
 
そいつは別の週にこういうもんに感謝した。
 
【温泉】。
 
発表では、たくましく語る。
 
「来週の俺は、」
「温泉に感謝する一週間を過ごします。」
「もともと温泉大好きなんス!」
「実は、こないだ友達と行ってきました!」
「一泊二日っす!」
「初めて行くとこだったんスけど、」
「最高でした!!」
「何が最高って!」
「一緒に行った友達とは本当に親友で、、、」
「昔から何でも話せる奴でして、、、」
「うれしいことも共有って言うんですか?できますし、、、」
「悩みもガンガン話せますし、、、」
「そいつの前では、素直に泣ける部分もありまして、、、」
「ほら、人前で泣くってハズいじゃないですか?でも、、、」
「そんな関係が、やっぱり真の友情じゃないかなぁと、、、」
 
とうとうと話す
イケメンアホ。
 
じっと耳を澄ますも、
なんだか怪しいなぁ
と思ってきたボク。

「そんな訳で、俺!」
「本当に、本当にっ!!!」

と、クライマックスとして、
高らかに宣言した!!!

「来週は親友に感謝です!」


やっぱり!
 
「温泉は?」とのツッコミは、
なんとなくできず。
そっと毛布をかけるように。
「オーケーでーす。」と会を進行させた。
 
発想や着想がアホなのはいいけど、
一貫性というか
スジが通ってないというか
方向性があやふやになるのは
行動自体がアホになってしまうんで、
首尾は気にしないといけないんだけど、
そこは見事に置き去りにできる所が
アホっぽくて実にいい。
 
偉いもんで、
自分の発表が
何気に難破してた事に気付いた様子で、
閉会した後聞いて来た。
 
「あのーサトさん
 俺、来週、温泉と友達と、
 どっちに感謝すればいいっすか?」
 
「いや、スンマセン。
 俺、熱く話すうちに、
 ワケ分からなくなってきてしまって。。。」
 
「サトさんなら、分かるかと。」
 
『なんでやっ!』とのツッコミはせずに、
ものすごくアホヅラで聞いてきて
そのアホヅラが面白かったんで、
からかってあげた。
 
「是非!温泉にしとけっ!!」
 
返事がまた秀逸。
「ですよねっ!!」

何がデスヨネじゃっ(笑)!!
(心の中のツッコミ)

アホメンという言葉があるなら、
アホなmenでなく、
完全にアホ面(アホヅラ)という意味だと思った。