これからやること… | 似顔絵とちんどん屋の なるみ堂

似顔絵とちんどん屋の なるみ堂

兵庫県の市川町にある古民家で似顔絵とちんどん屋をはじめました、なるみ堂です。

ちんどん屋のなるみ堂一座、似顔絵のなるみ堂創作工房の紹介をしていきます。

関西一円どこでも!よんでいただければお邪魔します。



こんにちは、古民家再生に興味がある人にとっての最大の難関のひとつ、屋根工事がなぜ必要か?について書きたいと思います。


昨日工事担当のあきさんの親戚で、自宅を手作りし、マキストーブ専門の店を開こうかという方が来られて、アドバイスをいただきました。

まず古民家再生で第一にしなくてはならないのは人の健康であると。

雨が降ると大いに悩まされる湿気で、カビが大量発生し、木製品から皮、布、空気や直接口に入るものもカビだらけになります。

湿気対策で水とり○うさんやシリカゲル などの消臭、カビ防止グッズを置いても、もとを切らなければどうにもなりません。

家のなかが湿気ている原因を突き止めると、まずは屋根。

屋根が壊れていれば家の中に湿気が入ります。

屋根直しは素人でやろうと思うと、大変です。

とにかく全部、瓦をめくってその下にある土をどけて、雨が入り込まないための昔の桧の皮もめくり、その下の木の板を修理するところから始まります。

腐った横木は斜めにカットして、接ぎ木をしてビスで止めるとよいそうです。


もし、瓦と土と桧の皮で修理できるなら良いのですが、土も壁材と同じで練って瓦をぴったりつけるなどかなりの手間が必要です。

桧の皮の代わりに防水シートが売っているので、それをしいてやりかえるといいのですが、瓦でなく安い波板をのせていくと何とか雨が入り込むのを防げて、それ以上の侵食が止まります。

一番繋ぎの波板の上には瓦をのせて、被せこまないと継ぎ目が弱いとまた侵食されるので気を付けるべきと言われました。


まだ雨漏りまでしていない箇所は早めの点検で悪化を防げます。


また、納屋の方などもう限界に近いけれど長持ちさせたければ大きなブルーシートをかければとにかく雨漏りは防げます。



次に、山から降りてくる雨水や、低いところに流れ込んで床下浸水に繋がる下からの侵入について。

まずは、山からの水を切るための溝堀り。




必ず境界線があり、縁が切られているはずですが、たいていの古民家はもう埋まってしまっているでしょう。

この程度では浅いので、軽トラにつめるサイズのユンボーを一日借りて溝を掘った方がよいそうです。

また、もう一本溝を掘ってU字溝を入れて、排水の溝に繋いでしまう。

その際、家の前にブロックで、犬走と呼ばれるものを作ると水の侵入は防げます。

またとゆも詰まっているので、切ってU字溝に繋いで外に外に流していかなくてはいけないようです。


また裏側においた廃材もスッキリさせて、湿気らないようにきれいにしておくのも必要で、これもユンボーを借りたついでにカビたり虫のついた古材は燃やすか捨ててしまわないといけません。

とにかく、一にも二にも屋根、だそうです…。




今や日本の家屋の五~七軒に一軒は空き家となっている状況です。

素晴らしい部分もたくさんあり、木と土とわらでできた自然と一体になった暮らし、クーラーいらずの夏。

手入れすれば百年以上持つ価値ある文化財です。

是非情報交換して、再生に夢を託して行きましょう!





太くて素晴らしい古材と、先人の残した趣味の習字↑