☆豊後大野目ジオ押しツアー3~大野川編~その2☆ | いっちきち!やっちきち!豊後大野

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大分県のなないろベース(豊後大野市青年団)のブログです。活動のこと、豊後大野市のことを紹介します!

”大野川沿い、犬飼・千歳には魅力が満載☆”
2015.2.22(Sun)9:00-14:30、@市内犬飼・千歳、参加:4名

☆「豊後大野目ジオ押しツアー3~大野川編~」
 
おおいた豊後大野ジオパークをめぐり、市内の魅力発見・学習・体験や、参加者同士の親睦を図ることが目的の「豊後大野目ジオ押しツアー」。
前回、今回と2回に分けて紹介しております!

[行程]
【前回紹介分】
(0)リバーパーク犬飼(集合)
(1)犬江釜峡・沈下橋
(2)犬飼石仏・細長橋
(3)手取蟹戸(化石採集+サプライズ??)
(4)ペーパームーン(昼食)
【今回紹介分】
(5)平尾社鳥居
(6)??(千歳の隠れたジオサイト!?)
(7)大迫磨崖仏
(8)犬飼港+??(犬飼の隠れたジオサイト!?)
(9)福門橋・水懸地蔵~リバーパーク(解散)


(5)平尾社鳥居
午後からは、2名のメンバーで千歳~犬飼をめぐりました。

まず、「平尾社鳥居」(県文化財)へ。
前回、とあるメンバーが初めてこの鳥居を見て「感動した!」とのことだったので、今回も訪問!

銘記上は、大分県で2番目に古い鳥居(1351:観応2年~)。
最古は、大野町の上津神社鳥居。なお、さらに古い犬飼町柴北の鳥居は、あいにく崩壊で柱のみ残るとのこと。
さて、これら3つの鳥居に共通するポイントは何でしょうか??
ヒントは、柱!
…八角形をしております!
通常、鳥居の柱の形といえば??…円柱でしょう。
しかし、この平尾社鳥居などは、八角形!珍しい柱の形状が見所です。
なお、参加メンバーより、「鳥居に赤い色部分があるね。これは鉄分かなぁ??」と、地元の私では気づかなかった指摘あり。
こうして、ガイドしながら私も気づかされることがございました。
そして、鳥居そばにある大杉も天然記念物。必見です!
ちなみに、タカッチがおすすめする時期は、9月後半=彼岸花咲き乱れる時期です彼岸花

(6)??(千歳の隠れたジオサイト!?)
地元の人のみぞ知る、穴場スポットへご招待!
▽とある祠。阿蘇溶結凝灰岩の形が、ある生き物の一部に見えませんか?? 
 ほら、硬い殻で…
 ・・・そう、亀の甲羅俺、亀梨!

実は、ここ、「亀の甲(かめんくう)」と呼ばれる祠です(千歳町長峰区)。
まさに、岩が亀の姿に見えるからだとか。
しかも、面白いお話。
亀の頭・目線の先に、面白いものがあるという伝説も…!?
▽タカッチの足元が頭部。さあ、亀が向いている方角(指差す方角)へ行こう!

▽目線の先(茜川の対岸)

(7)大迫磨崖仏
さあ、視線の先にあるのは・・・この御姿!
大迫磨崖仏
 
こちらも非常に大きく、迫力のある磨崖仏です!

・「犬飼石仏や他の磨崖仏と、何か雰囲気が違う気がする??」
…そう思われた方も多いのでは?
…実は、他の磨崖仏と大きく異なる点がございます!
「粘土で補強していない??」
「色が白くない??」
…そう、実は、他の磨崖仏とは異なる溶岩に刻まれているからです!
豊後大野市内の磨崖仏は、阿蘇溶結凝灰岩に刻まれています。
一方、この大迫磨崖仏は、今市火砕流に彫られています。
(緒方町知田でも確認されることから、「知田火砕流」とも)
▽今市火砕流の例(由布川峡谷)

阿蘇火砕流に比べ、色が白く、やわらかい。
そのため、磨崖仏は崩れやすい→粘土で補強したのではという説があり。
そういわれれば納得ですね!
私自身、「胸板が厚くごつい磨崖仏」と紹介しておりますが(笑)、ここにもジオ的な要因があるのですね~!

なお、像は大日如来。地元からは「大日さま」として親しまれております。
また、「牛の神」として信仰されていたとか!?
興味深い磨崖仏ですね~!
▽牛の像もございます。現地で探してくださいね♪牛
 


(8)犬飼港+??(犬飼の隠れたジオサイト!?)
さて、再び犬飼へ。
犬飼は、大分市・臼杵市と隣接。
また、国道も3つ走る交通の要衝!
実は、江戸時代から交通の要衝だった犬飼。
その名残が、犬飼港跡にございます。
 
どんこ釣り大会・犬飼花火大会の会場となる大野川河川敷。
その会場に、昔ながらの石畳があります。
その石畳がある場所が、港の跡です。

・「どのように使われていたの?」
→岡藩(現在の竹田市・豊後大野市の大部分)の殿様が参勤交代で使用。
 竹田~野津原の陸路よりも、犬飼経由の水路で鶴崎三佐港~都ルートの方が都合がよかったようです。
 江戸時代から、水運として交通の要衝だったのですね!
・「なぜ、この場所に港が築かれたのか?」
→丈夫な大野川層群があった=天然の港の役割を果たしていたとか。
 ただ、そのままではごつごつしているので、加工しやすい阿蘇火砕流の石畳を整備したという話があります。
 1億年(大野川層群)&9万年(阿蘇4火砕流)、そして人間の文化が同居した、ジオ満載なスポットです☆
 (なお、1億年=1mとすると、9万年は1mm程度と、その歴史の長さの違いがわかりますよね~)

さて、港付近の建物に注~目!
▽コンクリート壁に横線が引かれているのを確認できるでしょうか??
 
ここで、港(河川敷)から建物付近へ上りましょう。
▽取水塔(?)にも、横線があり。
 「平成2年7月2日」と記されております。
 
…そうなんです、実は水害の跡です。
タカッチが立っている場所でも川から7~8m程度の高さあり。
その位置でも、タカッチ(身長1.75m)の倍の高さまで水が増えたという大水害…。
ジオパークでは、こうした災害について学習する必要もございます。

・「国道57号犬飼バイパス(中九州道に接続)は、なぜあんなに高い位置に道を作ったの?」
→上記の説明で予想ができることでしょう!(みなさまご自身でお考えください。)


さて、犬飼港から歩くこと5分程度。
実は隠れた犬飼のジオサイトもご紹介!
▽大野川層群の岩に囲まれた道を川へ下ります。
 そして、とある岩壁に・・・!?

▽私が示している箇所に何か見えませんか??
 
▽見えますか??
 「波乗り地蔵」です!

ユニークなお地蔵様ですね地蔵

・「なぜ波乗り地蔵が彫られたの?誰が彫ったの?」
→諸説あります。
 彫られた目的については、水上の交通安全祈願のためではと言われています。
 また、彫った人物も不明ですが、一説には雪舟という説も!?
 まあ、雪舟といえば、豊後大野市内では○○の滝で有名ですしね!
 (さあ、○○の滝とは??…みなさまご自身でお考えくださいませm(__)m)


(9)福門橋・水懸地蔵・吐合港跡~リバーパーク(解散)
最後に、犬飼市街地~リバーパークへの道中で見かけたスポットを一挙ご紹介!
福門橋
 犬飼町小福手にある立派な石橋。生活道路として現役!
 最近、地元の方により立標が建立されました☆
 石橋も、豊後大野市を代表する生活文化の1つです!

水懸地蔵
 川沿いにある可愛らしいお地蔵様♪
 伝説もあるそうです!(詳細は画像にて)
 
吐合港
 臼杵藩の三重や野津の年貢米をここから水路で運んだそうです。
 大野川、交通の要衝ですね!
 
…と、14時半にリバーパーク着。無事に企画は終了!

<大野川のまとめ>
清流透明度で四万十川を抜いて日本一になったことも、どんこ生息、ミネラルも豊富
石の文化磨崖仏石橋
交通の要衝犬飼港・吐合橋・細長港
大野川層群…貝の化石(イノセラムス・アンモナイト)の産地
水害とともに生きる


今回、参加くださったメンバーに感謝です☆
・新メンバーは、出身も現住所も勤務地も豊後大野市外。
 しかし、昨秋の豊後大野市ふるさとまつりでなないろベースのブースにお越しくださり、豊後大野や私どもの活動を気に入ってくださり…嬉しかったです!
・最近、不幸ごとがあり悲しい気持ちの中、勇気を出して参加くださったメンバーも。
 「なないろベースで元気をもらいたかった。久々に笑ったよ^^」との声も、非常にうれしかったです☆
 このなないろベースの絆が素晴らしいものなんだなと、改めて感じました☆
また、今回都合により欠席も、「行きたかった!」「また化石企画を提案してよ~」というメンバーも複数。
申し訳ない気持ちと、興味関心があり嬉しい気持ちです☆


主宰の私自身は、猛反省。。。(苦笑)
ガイドは予想以上に難しかった。。。
色々と反省は多いですが、自分の中で反芻いたします。。。
ひとまず、「1回の企画内容はゆとりあるものへ!(詰め込みすぎるな!)」ですな地蔵(苦笑)
ただ、上記の通り、仲間の存在を嬉しく感じられた・地元以外の方の素直な声を聞けた・猛反省があるのも勇気を出して今回企画実践したからこそ…と、学びや収穫もございました☆


さて、豊後大野目ジオ押しツアー。
今後の予定(あくまでも目安。変更追加も十分あり)は…
・春(4~5月)…佩楯山編(たっぷり化石+プチ松尾地区観光)
・夏(7~8月)…尾平・川上渓谷編(森林浴)
・秋~冬…石橋めぐり
…を考えております。


なお、今週27日(金)夜は、団内鍋パーティも行われます!
(今回の主宰は、事務局ゴン太!)
しっかり親睦深めて頑張ります!


2記事にわたり、最後まで読んでくださりありがとうございましたm(__)m
以上、豊後大野目ジオ押しツアー3~大野川編~でした☆
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