運命を分けた境目 | アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

アメリカの大学院で勉強する、舞のもぐもぐブログ

旧『ベナンで活動する舞のもぐもぐブログ』 

2008年6月~2010年6月の2年間、青年海外協力隊として西アフリカのベナンという国で活動しました。

2012年8月から2014年5月まで、アメリカのブランダイス大学院(Brandeis University)で国際開発学を勉強しました。

山形で暮らす舞のもぐもぐブログ-拾得物展示場2

ボランティア2日目、
あるお母さんが
「子供の物を探してるんですけど、
○○という名前のもの無いですか・・?」
と、私に話しかけてきた。

聞き取れるかどうかのか細い声で、
目にはクマがくっきりあって。

明らかに疲れきって弱々しいその人を見て、

『娘さんが亡くなってしまったのかな、
なかなか眠れないのかな』

と、どうしても憶測が止まらなかった。

結局見つからず展示場を出て行く
お母さんの後姿を見ながら、
1人で勝手に落ち込んだ。

・・・・・・・・・・・・・・・

その夜、
仙台に行く機会があった。

仙台に降り立ってびっくりした。

ビルとネオンと、おしゃれをして楽しそうにしている若者たち。

拾得物展示場と
全然違う世界で。

私は、あるおじさんの言葉を思い出していた。
そのおじさんは、私の歓迎会でみんなで飲んでいた時
近くの席に座った人で、
色々と地震と津波のことを話してくれたのだ。

「津波が来たところからほんの数百メートル市内に行くと
ほとんど何も変わってない。
手続きやら何やらで行き来していると
『すぐそこなのになんでこんなに違うんだ。。』
って頭がおかしくなる。」

おじさんの言葉と共に、
あのお母さんの顔が頭にこびりついて離れない。
目の前の光景とお母さんが全然リンクしない。

私が、頭がおかしくなってしまいそう。

ボランティアを初めて2日目。
すっかり、心が折れた。