ガーデンミュージアム | フリーアナウンサー佐藤 ゆかりの 私のニッポン、私のイギリス

フリーアナウンサー佐藤 ゆかりの 私のニッポン、私のイギリス

イギリス留学を経て2002年より、在英。暮らしてみて見えてきた私のイギリス、そして、そこから見えてきた私のニッポン。目に留まったこと、ココロに触れたこと、綴ってみます。よろしかったら、JOIN ME!(記事、写真等の転載はご遠慮下さい)

リーガルユリ。

ノーブルで清潔感のある香り高いユリです。

2週間ほど前、ロンドンの公園でその香りを楽しみ、その記憶も新しいところに

ある新聞の記事を読みました。


約100年前、このユリをこの国へ持ち込んだイギリスの植物採集家が、

中国に出かけ、谷間でこのユリの採集中に地すべりし、足を折り、

その後の生涯それまでと同じようには歩けくなったとありました。


そんなことを知ると、このユリが単に香りのいい花ではなくなります。

背後にあるストーリーが、その存在感を変える。


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その記事はガーデンミュージアムで開催される展覧会 「The Plant seeker」の紹介記事でした。


そのガーデンミュージアム。


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元教会だった建物がミュージアムになっています。

入り口はやや暗い雰囲気だったのですが、中に入ると一転。


2008年に改装したミュージアム(元は庭園史博物館でした)は、

教会のステンドグラスもそのまま、光がたくさん差し込み明るい。

古い教会の良さと木のぬくもりを感じさせる素敵な空間でした。

(博物館なので、中の写真は控えました・・・)


展覧会も興味深かったですが、昔のガーデニングの道具や

イギリスにある日本庭園の写真などもおもしろかったです。


正面はワイルドフラワーの花壇。

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そうそう、近年ハチの激減が危惧されていて、

イギリスでは、ハチを呼び寄せるワイルドフラワーを植えましょうという動きが盛んです。

ハチなど、植物の受粉を助ける虫たちは、私たちの食生活に大きく関わってきますし、深刻です。

本当に、ハチの姿を最近あまり見ません。


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よく見えないと思いますが、このポピーにも、ハチがやってきてました。

見かけると、なんだかうれしく、ほっとします。


考えてみれば日本にいた頃は、「ハチは刺すからコワイし、悪者」なんて意識が

潜在的にあったけれど、イギリスに暮らし始めてそういう意識が薄れてきていることに気づきます。

養蜂も趣味として流行ってますよ。


優れた自然番組も多いですし、自然を理解したり、親しむ機会が、

この国は普通の暮らしのベースでやはり多いと思います。


そう考えるとガーデニングの国であることも、理にかなっているのですね。



佐藤  ゆかりでした。