1日の金曜日、片目のジャックがビレッジに山積みの竹を運びに来た。
竹は長さ1m、3本束にして使い、エサを入れなくともうなぎが住処にする。
水平を保ちながらそっと水面まで引き上げ、大きな網に水ごと移すのだ。
根性のあるウナギは持ち上げられても、水平である限り頑張って出て来ない修正を利用した漁法だ。
川漁師のジャックは既に大量の竹筒を持っているが、台風で流されたりして毎年補填が必要になる。
竹の節を鉄棒で抜くのも、綺麗に抜かず、ウナギが通れる程度の穴にしたほうが入りやすい。
そのほうがうなぎは滑らず、引っ掛かりやすく喜ぶと、ジャックは嬉しそうに話していた。
前日も来て2時間、この日も2時間、ジャックのお口は滑らかに回った。
ジャックはケニヤで密猟取り締まりをやっていたが、ケープタウンやソロモンで船員訓練、漁労訓練、潜水訓練士もやっていた。
色んな野生動物の肉を食べたが、キリンの首の肉が一番旨かったらしい。
サメのヒレで生計をたてさせる為に「サメ狩り」の指導員もやったようだ。
イタチザメ、メジロザメには非常に詳しい。
味にもうるさく、マグロカツオのお味の話は延々と続いた。
ジャックが持参したお土産は活きた天然ウナギ5匹と、冷凍した天然アユと鹿のステーキ肉。
久しぶりに天然うなぎの蒲焼きと鮎の塩焼きが食えるな。
時間さえあればうなぎなどいくらでも獲って来るのだが、今はジャック様々だ。