それと初期処理が問題であり、血抜きが悪ければ最悪で食べられたものではない。
大量に定置網から揚げて水氷浸けにする魚も同様で夕方には生臭く、魚離れの原因になっている。
氷の中で悶絶、血が筋肉に回れば死後硬直も腐敗もあっと言う間だ。
スーパーの魚屋に並ぶ魚の大半がこの魚で、活魚や即死血抜き急冷処理が完全な魚は同魚種でも2倍3倍に価格は跳ね上がり、大半は料亭や寿司店などへ流れる。
処理システムと品質管理システムが完全な牛や豚や鳥は問題ないが、猪の処理は仕留めた猟師中心で、山の中なら十分な設備もない。
最高の肉が流通しない原因はこれらのことが原因であり、野生肉は不安定な市場と言える。
場数を踏んで猪の特性を知り尽くし、時期、雌雄、サイズなどの見立ても、初期処理も解体処理も間違いがなければ少なくとも「臭い」と言うことはなく、後は脂ののりや肉質だけだ。
大小合わせて前季は5頭、今季は6頭解体、部位に合わせて仕込んだが、そのどれも最高の肉ばかり、誰が食べても唸るほど美味しい猪肉なのだ。
猟師が口を揃えて言うように猪は国内最高峰に立つ肉であることは間違いない。
肉質も脂と肉の味もブランド豚の比ではない。
20キロから30キロの発情しない小猪は臭みもなく柔らかくこうばしい。
食べやすくて肉嫌いも食べられ、初心者や肉を敬遠気味の女性に向いている。
50キロから70キロの12月から1月にかけての猪は、脂がのって肉も旨味が強くなる。
メスが最高だが、発情期前ならオスも美味しく食べられる。
100キロクラスに近づくほどさらに脂がのって味も濃くなるが、肉質は環境や固体によっては硬くなる。
レバーやハツに至っては、常日頃食べているものとは別物、肉だけでなくレバハツの常識も変わるだろう。
システム化された家畜と違い、このような理由から野生肉の品質と供給は安定しない。
猪肉料理店を運営するのは至難の業、時には「外れ」もあるだろう。
その至難の業に野人は挑み猪肉を波及させるが、協生農法は自然界のすべての食材が対象、猪も鹿も立派な野山の産物であり、古代から日本人が食べ続けた主食なのだ。
動物性蛋白質中心の野人の食卓
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御馳走が人間の主食 母の理論
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生ゴミ処理 協生牧場の波紋
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