協生農園は鳥の巣だらけ | 野人エッセイす

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ウグイスの巣

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ムー農園の鳥の巣の数々は数年前に記事にしたがそれらを紹介する。

印象に残っているのはヒバリの巣で、人参の林に巣を作った。

周囲は収穫して丸裸だが、巣の周りだけ人参が数本、そこだけは抜けなかった。

丸見えなのだがヒバリは頑張り続けた。

野人が近付くと羽根を広げて上手にカムフラージュして卵を覆い隠す。

まるで枯れ草のように見えるから面白い。

いつもは気付かないフリをしていたが、たまに1mまで近づき、「おい・・」と声をかけると、ピョコンと顔を挙げ、「バレた・・」と焦って飛び立つ。

可哀そうだからあまり横を通らないようにしていた。

ヒバリはヤマウドの下など数か所、ウグイスもウグイスカグラの腰の高さの位置に二つ丸い巣を作っていた。

可哀そうだったのはキジだ。

キジは畑のすぐの横のブッシュに巣があり、いつもムー農園を縄張りにしていた。

それがいつの間にかユスラウメの下に巣を作っていたのだ。

カラスノエンドウが繁って来たので草刈り機で刈っていて親を傷つけてしまった。

「頭隠して尻隠さず」は雉から出たことわざだが、卵を抱いたキジは決して逃げないのだ。

だから簡単に捕まえられる。

雉は助からず野人は悲しかった。得意の人工呼吸も不可能。

野人は埋葬せずに雉の命をいただいた。それが供養だ。

卵は10個あったので、何とか育てようと調べたのだが断念、その命もいただいた。

毎日腹巻に入れて孵化させようと真剣に考えたのだ。

あのまま巣立てば子キジ達で農園も賑やかになったことだろう。

それを教訓に、ブッシュの草刈りには注意を払うようになった。

ある日、農園で遊ぶ子キジ3羽を見かけた。

巣は他にもあり繁殖していたようで嬉しかったが、生き残れるのはそのくらいだ。

子キジに近付くと慌てて近くの草むらに隠れるのだが尾がはみ出ているからすぐわかる。

雉は子供の頃から隠れるのが本当に下手だ。

そして巣を守っている時は逃げることはなく最も愛情が深い鳥なのだ。

やはり雉は日本の国鳥にふさわしいようだ。


2008 5月6月の記事

ヒバリが畑に巣を作った

http://ameblo.jp/muu8/entry-10101074118.html

ヒバリがまた畑に卵を産んだ

http://ameblo.jp/muu8/entry-10105870226.html