ブドウ色になって食べる「豆柿」 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

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10月は こんなにたくさんあったが・・・
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浅間山にはマメガキがたくさんある。柿の仲間だが種類が異なる野生の柿だ。実は巨峰よりも小さく、普通の渋柿のように熟してもなかなか渋が抜けず、霜が降りて黒くなると甘くて食べられる。ブドウ色になることから別名「ぶどう柿」とも呼ばれる。主に信濃地方で昔から渋を取る為に栽培されていたので「信濃柿」とも呼ばれている。渋は未熟な果実から取り、防水、防腐剤として傘や魚網、漆器の下塗りにも使われていた。

11月後半が食べ頃なのだが、霜が降りて12月初旬に行った時は既に猿とカラスに先を越されていた。写真の柿はまだぶどう色になってはいなかったが、食べると渋味もなく甘くて美味しい。ナチュラルな野人向きのお味!これから黒熟するところだろう。味は普通の柿にもう一つ何かの果実を加えたような感じだ。来年は霜が降りる前に猿対策をやっておくか。野人が食う分の低い枝にはしこたま「サルトリイバラ」のツルを巻きつけておいてやろう。このトゲは有刺鉄線代わりになるのだ。さらに実には「トウガラシ汁」をスプレーしといてやる。猿知恵ごときに負けてたまるか。猿だけでなくカラスだってこれを食うと、首をプルプル~!と振りながら逃げて行く。「カラィス~!」・・・と鳴きながら。野人ご用達の大事な食い物には手を出すでない、猿とカラス・・・