私が考えるいいお店の条件はこの3つです。
1、雰囲気(居心地)
2、料理
3、清潔感
この3つのどれが大事ではなく、全てが揃っていれば自然に客は集まります。
しかし・・・
基本があれば、例外もあります。
実は5月28日の、「スカイツリーを食べる~浅草・べル~」記事にも書いて
いますが、久しぶりに訪問したところ、ご主人は急に倒れ入院していらっしゃ
ったみたいで、ちょうど退院されたばかりでした。
1カ月が経ち、もうお店も再開されてると思い、再び訪問してきました。
アーチ型ののれんが、気持ちよさそうに風に揺れて出迎えてくれます。
このお店は昭和31年に建てられたそうですが、今でも当時のまま。
下町洋食屋のメニュー。
実はあの外食嫌いの「立川談志」さんご贔屓の店として、良くテレビにも
出ますが、談志師匠も、ご主人の宗ちゃんも昭和11年生まれ。
ついでに言えば私のオヤジも、同じ年の2月26日という大事件の日の
生まれなんです。
正確にいうと宗ちゃんは昭和28年に長野県から上京し、小僧としてこの
お店に修業に入ってそうです。
ご主人が亡くなられた後は、そのまま店を引き継いでいらっしゃるという
歴史があります。
今回ももちろんオムライスを注文。
しばらくは昭和レトロの店内写真を白黒写真で数枚。
ご主人も写真が趣味なんで私とも話が合うんですが、店内も写真でいっぱい。
ただし、きれいに整理されてるという訳ではなく、そこいらに無造作に置かれています。
談志師匠や野末陳平さんと先代ご主人の記念の一枚。
私も談志師匠から手ぬぐいを頂いたことがあり、今でも大事にしていますが、
世間のイメージとは違い謙虚な方でした。
談志師匠の名言?もペタペタ貼ってありますが、
「汚れたって何が悪いんだ!」
私はもう何も言いません(笑)
北島三郎さん、森光子さん、前川清さん、貴乃花さん、桂三枝さん、
志ん朝師匠、美川憲一さん、水前寺清子さん、三國連太郎さん、
浅岡ルリ子さん、志村けんさん、片岡鶴太郎さん、太田光さん・・・
そうそうたる大物が、こんな小汚い(おっと失礼!)お店で食べてたんですね!
オムライスの出来上がりと同時に、ご主人も目の前にペタっと座りこみます。
●オムライス(800円)
昭和11年生まれのご主人の作るオムライス。
いろんな感想はありますが、これでいいんです!
それではいただきます
ずいぶん煮込んだ味噌汁のように見えるでしょう?
ハッキリ言いますが、見た目通りです(笑)
味噌汁もしょっぱいけど、お新香もしょっぱい!
血圧が高いんでこの塩分はつらいんですが、きれいにいただきました。
まさに昭和のオムライス。
「いつもながら、美味いね~!」
「そんなことよりさ、ダービーどうだった?」
こんな調子です・・・。
でも、ずっと話が続いているご主人、テレビのカメラの料理の取り方を参考に
写真にもいろいろアドバイスもくれます (≡^∇^≡)
ついでにいうと、ご主人の逆鱗に触れた某局は出入り禁止だそうです(笑)
サッパリ美味しいポテサラでお口の中もリフレッシュ!
断面図。
食べながらご主人とも話をしなきゃいけないんで忙しいんです。
でもね、ホントの親父と話してるような不思議な気分なんです。
話の内容・・・?
ここには書けません!
だってすぐ後ろは吉原ですよ・・・笑
他にお客もこなかったんで、2時間話し込んで帰ってきました。
私ってこの店のファンっていうより、このご主人のファンなんだろうな~。
裏三つ星のお店です。
美味しい食事をいただき感謝をこめて
「ごちそうさま!」
【お店】
・大木洋食店
・東京都台東区浅草5―45―13