いつも倹約しんちゃんを読んでいただきありがとうございます。
今回は、検証中でなかなかご紹介できなかった浄化槽の爆気ブロワーの節電について書きたいと思います。
浄化槽とは生活排水を回収浄化して、河川などに放流するための設備です。
下水道が整備されている地域では無縁な設備になりますが、全国的に幅広く利用されているものです。
浄化槽の中は４つの槽(嫌気ろ床槽、接触ばっ気槽、沈殿槽、消毒槽)に分かれています。
まず汚水は嫌気ろ床槽と呼ばれる部屋に入ります。
ここには、空気を嫌う微生物が住んでいて、汚水中の有機物を食べています。
次に接触曝気(ばっき)槽と呼ばれる部屋に入ります。
ここには、空気を好む微生物が住んでいて、ここでさらに有機物を分解しています。
曝気ブロワーは、この層に酸素を供給する装置になります。
次に沈殿槽・消毒槽と呼ばれる部屋に入ります。
ここでは、処理水中に含まれるはく離汚泥を沈殿させ、上澄液だけを消毒槽へ送り、塩素剤で滅菌消毒し、衛生的に安全な水にしてから放流します。
この排水のpH(ペーハー)が中性(pH7)であることが理想的です。
最近は「酸性雨」と呼ばれる雨が降り注ぐ機会が増えましたが、この雨水がpH4～6くらいです。
工場排水として排出される水は、ほぼpH7になるように管理された水が排出されています。
河川や海で生存している生き物が生存できる水にして戻しています。
私が設置している爆気ブロワーはこちらになります。
電磁式の省エネタイプのエアブロワーになります。
うちは8人槽の浄化槽を設置しているので、このサイズの80ℓブロワーが適切になります。
でも、実際は30ℓブロワーでも公共機関の検査では合格していました。
小さいサイズのブロワーであることを毎回の検査で指摘され続け、面倒なので付け替えました。
ブロワーの容量はサイズが増すごとに、本体価格と消費電力が増加します。
特に何もしなければ、このブロワーは24時間連続運転です。
この状態は経済的にも浄化槽の性能的にも良くない状態にあります。
24時間連続運転の電気代は、省エネタイプのこの機種でも年間1万円を超えます。
浄化槽の中の接触曝気槽では「過曝気」と呼ばれる、酸素が過剰になっているケースがほとんどです。
接触曝気槽内の酸素が過剰になると、排水のpHは酸性に偏ります。
河川に放流するにはあまり好ましくない水が排水されることになります。
自然界にはほとんど影響のないレベルの酸性ですが、無駄に電気を使ってまで酸性寄りの水に変える必要はないと思っています。
今回、この電気代の節約と排水水質の改善の一石二鳥の倹約を真面目に実行しました。
まず最初に、現状の排水の水質を簡易的な方法ではありますが検査します。
検査には「pH(ペーハー)紙」と呼ばれる試験紙を使用します。
この試験紙に採取した排水をつけ、変化する色の度合いでpH値を確認します。
今回使用したのはこちらのpH試験紙になります。
私の職場でも利用されている信頼性の高い商品です。
先月の10/30に曝気ブロワーの運転時間を変更しました。
ブロワーを15分運転して60分停止する運転を繰り返す、断続運転に切り替えて様子を見ていました。
各ご家庭の浄化槽の使用環境で変わってくるところですが、浄化槽内の酸素が不足して環境が悪化すると強い悪臭が出るようになります。
浄化槽内の環境が悪化すると、元の環境に戻すのに時間がかかります。
私はこちらの商品を定期的に投入して、良い環境の維持にも利用していますが、悪化した時の短期改善にも利用していますのでご紹介しておきます。
送料がかかるので地元のホームセンターに在庫の確認をするか、取り寄せてもらうことをお勧めします。
商品の中身はこのような水溶性の袋に入った粉末です。
運転時間のコントロールはこちらのタイマーを利用しています。
ギヤ式のタイマーなので誤差がどうしても出てしまうため、精度の高さを求められる部分では利用できません。
今回は、24時間連続運転を単純に1/4にするだけなので、機能的には十分な性能です。
月に一度程度時間合わせをするのもいいかもしれませんね。
私が利用したタイマーはこちらです。
地元のホームセンターでも入手できると思います。
配線の取り回しの関係で、コンセントプラグにケーブルが付いたタイプを選んでいます。
これをケースに収めて雨水などの侵入を防げば、高価な防水タイプを購入しなくても大丈夫です。
運転時間を変更してから2週間を過ぎたので、本日、水質検査を実施しました。
ブロワーの運転時間を1/4に減らしたにもかかわらず、まだ酸性寄りであることが分かります。
まだ、水槽内の酸素が多い「過曝気」の状態にあるということです。
これからさらにブロワーの運転時間を減らしていくわけですが、様子を見ながら徐々に停止時間を延ばしていきます。
次は、電気代の安い深夜電力(22時から8時まで)は、15分運転の60分停止のままにします。
そして電気料金が深夜電力よりも値上がる時間帯の停止時間を徐々に延ばすことになります。
運転時間変更内容は、停止時間を30分延ばします。
0時から8時 15分運転の60分停止
8時から22時 15分運転の90分停止
22時から0時 15分運転の60分停止
2週間程度様子を見て、異臭が出なければ排水のpH測定をしたいと思います。
結果は2週間経過した頃にお知らせしたいと思います。
[続きの記事]
浄化槽の爆気ブロワーの節電 ～第二検証結果報告～
今回は、検証中でなかなかご紹介できなかった浄化槽の爆気ブロワーの節電について書きたいと思います。
浄化槽とは生活排水を回収浄化して、河川などに放流するための設備です。
下水道が整備されている地域では無縁な設備になりますが、全国的に幅広く利用されているものです。
浄化槽の中は４つの槽(嫌気ろ床槽、接触ばっ気槽、沈殿槽、消毒槽)に分かれています。
まず汚水は嫌気ろ床槽と呼ばれる部屋に入ります。
ここには、空気を嫌う微生物が住んでいて、汚水中の有機物を食べています。
次に接触曝気(ばっき)槽と呼ばれる部屋に入ります。
ここには、空気を好む微生物が住んでいて、ここでさらに有機物を分解しています。
曝気ブロワーは、この層に酸素を供給する装置になります。
次に沈殿槽・消毒槽と呼ばれる部屋に入ります。
ここでは、処理水中に含まれるはく離汚泥を沈殿させ、上澄液だけを消毒槽へ送り、塩素剤で滅菌消毒し、衛生的に安全な水にしてから放流します。
この排水のpH(ペーハー)が中性(pH7)であることが理想的です。
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ブロワーの容量はサイズが増すごとに、本体価格と消費電力が増加します。
特に何もしなければ、このブロワーは24時間連続運転です。
この状態は経済的にも浄化槽の性能的にも良くない状態にあります。
24時間連続運転の電気代は、省エネタイプのこの機種でも年間1万円を超えます。
浄化槽の中の接触曝気槽では「過曝気」と呼ばれる、酸素が過剰になっているケースがほとんどです。
接触曝気槽内の酸素が過剰になると、排水のpHは酸性に偏ります。
河川に放流するにはあまり好ましくない水が排水されることになります。
自然界にはほとんど影響のないレベルの酸性ですが、無駄に電気を使ってまで酸性寄りの水に変える必要はないと思っています。
今回、この電気代の節約と排水水質の改善の一石二鳥の倹約を真面目に実行しました。
まず最初に、現状の排水の水質を簡易的な方法ではありますが検査します。
検査には「pH(ペーハー)紙」と呼ばれる試験紙を使用します。
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今回使用したのはこちらのpH試験紙になります。
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ブロワーを15分運転して60分停止する運転を繰り返す、断続運転に切り替えて様子を見ていました。
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運転時間のコントロールはこちらのタイマーを利用しています。
ギヤ式のタイマーなので誤差がどうしても出てしまうため、精度の高さを求められる部分では利用できません。
今回は、24時間連続運転を単純に1/4にするだけなので、機能的には十分な性能です。
月に一度程度時間合わせをするのもいいかもしれませんね。
私が利用したタイマーはこちらです。
地元のホームセンターでも入手できると思います。
配線の取り回しの関係で、コンセントプラグにケーブルが付いたタイプを選んでいます。
これをケースに収めて雨水などの侵入を防げば、高価な防水タイプを購入しなくても大丈夫です。
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運転時間を変更してから2週間を過ぎたので、本日、水質検査を実施しました。
ブロワーの運転時間を1/4に減らしたにもかかわらず、まだ酸性寄りであることが分かります。
まだ、水槽内の酸素が多い「過曝気」の状態にあるということです。
これからさらにブロワーの運転時間を減らしていくわけですが、様子を見ながら徐々に停止時間を延ばしていきます。
次は、電気代の安い深夜電力(22時から8時まで)は、15分運転の60分停止のままにします。
そして電気料金が深夜電力よりも値上がる時間帯の停止時間を徐々に延ばすことになります。
運転時間変更内容は、停止時間を30分延ばします。
0時から8時 15分運転の60分停止
8時から22時 15分運転の90分停止
22時から0時 15分運転の60分停止
2週間程度様子を見て、異臭が出なければ排水のpH測定をしたいと思います。
結果は2週間経過した頃にお知らせしたいと思います。
[続きの記事]
浄化槽の爆気ブロワーの節電 ～第二検証結果報告～
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