駅弁ぱらだいす・堅田駅編「お鉢弁当」 | コン美味食文化論

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いけずな京女が、コンビニエンスに現代ニッポンの食文化を探求中。食のクロスロードを縦横無尽に放浪してます。


お鉢弁当1


 今日ご紹介いたしますのは、ユニークでエコロジーな駅弁です。
 滋賀県はJR湖西線・堅田駅で買える(要予約)、「お鉢弁当」¥850也。


お鉢弁当2



 信楽焼の立派な器に、高菜ご飯がぎっしり詰まっており、その上におかずが彩りも美しく並んでいます。
 味付けも甘すぎず辛すぎず、吟味されている模様。
 保存のために濃い味付けが多い駅弁が多い中では秀逸と言えましょう。


お鉢弁当3



 しかし、この「お鉢弁当」は、食べ終わってからがもう一勝負。
 ご飯の下に敷いてあるバランとビニールを取ると、丸い薄い板。
 「ん?」と思ってそれを取り除くと…。
 「あ、な?」
 器の底にそこそこ大きな穴。驚きをあながち否定できない私。
 さあどうです、ソコのアナた?
 そして現れたのは、ラディッシュの種。
 そう、この器、植木鉢だったんです!
 お弁当を食べたあとの容器をゴミにせず再利用。環境問題に一石を投じる画期的な駅弁!


南洋軒新聞



 しかしなぜこのような駅弁が誕生したのか。
 実はその秘密は、包み紙で明らかになる!
 この包み紙、「南洋軒新聞」つまりお鉢弁当のためにわざわざ作られた技あり新聞なのです。
 でもって記事の内容がまた大爆笑!
 開き直りの極致とも言えるこの新聞、読めばたちまち局地的に絶対零度となり身も凍る体験ができます。
 (とりあえず、発想は「峠の釜めし」であったようですがそれもマユツバ)
 ぜひ皆様に食べていただきたい「お鉢弁当」ですが、難点が一つ…旅先から器を持って帰るのが重いっ!


〈南洋軒 お鉢弁当〉
高菜飯、鶏肉、鮭、玉子焼、栗、調味料(アミノ酸等)、ゲル化剤(カラギナン)、酢酸、リン酸塩(Na)、Vcソルビット、グルタミン酸ソーダー、甘味料(甘草)、(その他乳、小麦、大豆、ゼラチン、牛肉由来原材料を含む)