矢沢永吉 60歳のロックンロール宣言_3 | 矢沢永吉激論ブログ

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もうひとつは何かといったら、そこを見もしない、
触れもしない、さわりもしない、
まったく自分とほ関係ない世界だからと割り切れる人との差じゃん。
はっきり言うけど、日本のマーケットは独自で動いてる。
世界で動いているか?

動いてないですね。

矢沢 日本っていう、
このちっちゃな島国だけのマーケットで動いてるじゃない。
そこで割り切ったらアメリカなんか行く必要ないし、
イギリス行く必要ないし、世界と交わる必要もない。
でも、なかには俺みたいに
「モノホンのやつら、悔しい!」というやつはいますよ。
だから本音の本音で、専門的な世界とか知識だとか、
俺たちの世界で差はありますかっていったら、
確実にまだ10年ぐらい差があるよ、
テクニックでもなんでも。と俺は思う。
それはもう、すごいやつがいっぱいいるもん。

 今回も作り手としての癖、作り手としての欲求は、
やっぱりベーシックトラックは向こうで録らなきゃまずいなと判断したね。
なんで僕が向こう行ってやったか教えようか。
やっぱり絶対的に欲しかったのはグルーヴ。
それを僕のアレンジ、コンセプトでいかに洋楽にしないか。
それを決定づけるのはエンジニアですよ。
エンジニアは坂元さんって日本人。
絶対、これは僕は日本人にしたかった。
プチ格好よくはないの。
バリバリの向こうの「ダツ、ダン!」って、あれじゃ困るんだよ。
このミックスが終わった時、クルマで聴いてたの。
そしたらね、狙ったストライクゾーンに音が入ってくるわけ。
わかります?

 そのへんがね、今回のこの「ROCK'N'ROLL」の個性であるし、
目的だったし狙い目だつたですね。
普通だったら「あれもこれもちょうだい」って言うのに、
「それするな、あれするな、これするな」って話。

 むしろ抑えたわけですね。


矢沢 もう抑えることばっかりよ。
今までは

「ああ。やっぱり海の向こう。あー。アメリカ、グレート!」

ってやってたのよ。

今は違うもの。
「いいから、違う違う。、今のなし」
「あ、それそれ、ソロもなし」みたいな感じ。
だけど、僕がいったい何が欲しかったかって、
グルーヴが欲しかった。
グルーヴやらせたらもうバッチリですよ。

 シンプルでもグルーヴ感は…。


矢沢 グルーヴはすごい。
だから、こいつは邦楽と洋楽のあいのこです。
 この『ROCK'N'ROLL』が皆さんに喜んでもらえたら、
「あ、なるほどね。そういうことなのね」というのを
僕ほ余計に確信すると思います。
これからもうリスナーの皆さんが喜んでくれるような曲作るのは、
多分、得意になれると思う。



60歳のロックンロール宣言_4に続く