リトルウィッチアカデミア第19話 「キャベンディッシュ」
今週の一枚
ダイアナの胸に去来しているものを思うと悲しくなるシーンでした
今回は冒頭から少し目頭が熱くなるお話。アッコがこの状況を打破できる可能性を秘めていることを、これほど頼もしく感じたことはない。心の垣根を飛び越えていくアッコの素質が、ダイアナの窮地をひっくり返すことを期待している。
普通に考えれば、ダイアナができないことをアッコができるとは思えない。しかし、万能に見えるダイアナにさえ出来ない事が、逆にアッコならできる可能性を秘めている。それをどういう形で結んでくれるか楽しみです。ダイアナの話を持ってきたことで、ストーリーがまた大きく動き出す。ヤスミンカの活躍回は先送りかな。
<簡易あらすじ>
キャベンディッシュ家では、叔母家族の浪費で、深刻な財政危機が生じている。使用人からの報せでこれを知ったダイアナは、ルーナノヴァを中退し、正式に当主を継ぐ決意を固めた。儀式は数年に一度しかない。財政問題の深刻化で、ダイアナの卒業まで待てる猶予がない状況であった。詳しい事情を知らないアッコは、慰留するためにダイアナの実家へと向かう。
<言の葉?>
シビラデューラ デラビデューラ(?)ちょっと自信なし
伝統と新しい力が交わる時、まだ見ぬ世界の扉が開く
<キャベンディッシュ家>
ナインオールドウィッチの一人「賢者ベアトリクッス」は、キャベンディッシュ家の最初の魔女。ダイアナは、このベアトリックスの血筋を引く家系であった。前当主の母親は、ダイアナが幼少の頃より病床にあり、現在は両親とも逝去している。ダイアナの母たる先代は、ベアトリックスの特性「慈愛」を受け継ぎ、人々の助けとなるような立派な魔女だった。学校へ通う間、キャベンディッシュ家は仮当主(?)の叔母が担っている。
現在のキャベンディッシュ家では、この叔母家族の浪費が原因で財政危機を抱え、使用人の多くは既に去っている。これを家財を切り売りすることで、資金繰りしようとしていた。最近のキャベンディッシュ家の良くない噂は、生徒らの耳にも入り、先生の間でも問題とされているほど広まっている。
<ダイアナ>
病床の母は、ダイアナがまだ見ぬ世界の扉を開き、新しいキャベンディッシュの未来を切り拓くとことができると期待していた。ダイアナは、そんな母の言葉を受けとめて、これまで学問や魔法の研鑚に自分の全てを注ぎこんできたのではないだろうか。
当主を継ぐことを決意したとはいえ、ルーナノヴァを去る際のダイアナの表情は、学校を去りたくないという気持ちがありありとしていた。なんとも悲しい表情で、とても切ない気持ちにさせられる。魔法を学ぶだけなら、学校で学ぶことはもう無いほどのダイアナである。ならば、どうしてこんな表情をするのだろうか。もう分かりきっている。ダイアナはルーナノヴァで掛け替えのないものをたくさん見つけていたからでしょう。常に沈着冷静に見えるダイアナだけに、その心の奥に垣間見える彼女の本当の気持ちがふとこぼれ出した時、どうしようもなく胸に込み上げてしまうものがある。
おそらくダイアナは、アッコが唯一入手できなかったシャリオのプレミアムカードを、宝石箱に入れて大切に保存しています。
<アッコ>
ダイアナの中途退学を知ったばかりのアッコは、当然ながらダイアナの事情を知らない。それゆえ、ダイアナには学校を去って欲しくないという気持ちが強い。ダイアナの魔法に対する高い志を知り、また胸の内に秘めている彼女の思いを見抜いているアッコは、ダイアナの決意が信じられないのだろう。
思えばアッコは、これまで彼女なりに違和感を感じとった時に、「~は、本当にそれでいいの?」と問いかけている。アッコは本能的に、相手の言動と本心が一致していないことを見抜く力があるように思える。それを感じ取った時、相手が本心で望んでいることができるように、アッコはいつも全力で応援してきた。
アッコは今も箒で飛べず、仲間に頼ることも多い。しかし、アッコはたとえ箒で飛べなくても、自分がこうだと思えば、世界のどこにだって駆けつける行動力を見せてきた。また、相手の心の垣根を飛び越え、知らず知らずのうちに、相手の手をとるように導く事がある。
そうした様子を見ていると、箒でこそ飛べないがどこにでも行くこともできるし、相手の心の垣根さえ飛び越えられる翼を持っているように思える。EDタイトル透明な翼とは異なる解釈ですが、これもアッコが持つ透明な翼なのではないだろうか。
<ルーナノヴァ>
先生らは、ダイアナの説得に失敗し肩を落としている。普段はアッコをからかっているハンナとバーバラも、しおらしく落ち込んでいる。ロッテとスーシィーは、アッコの様子がおかしいことに気づき、ダイアナを迎えにいくアッコの背中をそっと押す。
<サッカー>
ちょいちょいサッカーのシーンが差し込まれています。以前見た町が火の海になっているフラッシュは、もしかしたらサッカーのファンが暴徒化して、町に火を放つ予知だったのではないだろうか。これを鎮圧するのにアッコとダイアナは一役買い、魔女の評判をあげ、キャベンデッシュ家の建て直しに繋げるのかもしれない。国務大臣のアンドリュー父の顔をたて、魔女に対する姿勢を変化させるのにも寄与しそうである。
【本文】
ダイアナの過去回想で、何故ダイアナが古代文字に精通し、言の葉を調べ、大魔法グラントリスケルまでたどりついたのかが明らかになった。名門キャベンディッシュ家が、ナインオールドウィッチの家系であり、その環境が身近に整っていたからである。
ハンナとバーバラ、そして先生でさえダイアナを引きとめることはできない。それは、ダイアナの家の事情を知っているためで、事情を知るものほど、常識的に引きとめることができないジレンマに陥っているといえる。ダイアナの中途退学を知ったばかりのアッコは事情を知らない。それゆえ、ダイアナの決断に納得がいかず、ダイアナの心中を斟酌することなく引きとめようとする。日記を見たことで、ダイアナの気高い志を知り、その胸の内に秘めた思いはきっと自分と同じだと重ねるアッコには、ダイアナの決意がどうしても信じることができず、彼女に学校を去って欲しくないのである。
何故アッコは学校にこだわるのであろうか。それはアッコもルーナノヴァで掛け替えのない大切なものを見つけ、仲間と分かち合っていると実感している。ダイアナも自分と同じような気持ちで、本当は行きたくないと見抜いているのであろう。事実ダイアナが見せた表情にはそれが垣間見えていた。
ダイアナは、アッコが言の葉を探していることや、クラウスソラスが本物であること知っていた。そして、グラントリスケルがどんなものかを知りたかった。その力を習得し、多くの人々を助ける事ができれば、魔法界の威信も取り戻せたかもしれないと考えている。やはりダイアナは、母の言葉とその信念をしっかり受け継いでいた。それゆえ、クラウスソラスに選ばれなかった事実を無念に感じているに違いない。
アッコに、グラントリスケルの言の葉の相応しい魔女になるよう、修錬する事と告げたダイアナ。家督問題で道半ばで学校を去ること、クラウソラスに自分が選ばれなかったこと、さぞかし無念で悔しい思いが彼女の胸に去来していたのではないだろうか。
ダイアナの叔母ダリルは、家財を売り払うため、ハンブリッジ親子を招待した。ダイアナを追いかけていたアッコは、ヒッチハイクで偶然拾って貰い、ダイアナ家に入ることに成功する。ダリルを見てると、ハンブリッジ親子が魔女を疎ましく思う気持ちがわかる。一方で、ハンブリッジ親子も、キャベンディッシュ家とは親戚のようであるが、魔女についての知識や理解は希薄のようにみえる。
初代ベアトリックスのタペストリーが処分品候補にあるのが分かると、ダイアナは激怒する。伝統を踏みにじるダリルの振舞いを許せず、いよいよ当主の座をめぐり争いへと至る。
儀式とあるが、魔女家系であることから魔法勝負になるのであろうか。ダリルもみたところ相当な魔法の腕前があるようで、ダイアナといえど苦戦は免れないかもしれない。
伝統のダイアナと新しい力のアッコ。そんな二人が手を結び問題に向き合う時、まだ見ぬ世界の扉が開くのでしょう。そこでアッコは五つ目の言の葉を入手し、ダイアナは母の夢を叶えキャベンディッシュの未来を切り拓くという流れになりそうです。ダイアナが切り拓く、新しいキャベンディッシュ家の未来の形がどのようなものか興味深い。
その他
お腹すかすアッコかわいい
姿が見えないとフィネラン先生に呼び出しされてると思われるアッコかわいい
ライバルではないと言われぐうの音もでなくなるアッコかわいい
ヒッチハイクするアッコ可愛い
アンドリュー親子に挟まれ気まずいアッコかわいい
11歳のダイアナの服がぴったりのアッコかわいい
食事の作法を見て学ぶアッコかわいい
パン見て謎の笑いをあげるアッコかわいい
叔母VSダイアナのバトルに巻き込まれ絶句するアッコかわいい
そしてダイアナを本気で心配し、自分がやれることを探し行動に移すアッコは素敵である
事情を知るからこそ引きとめられないこともある
事情を知らないからこそ飛びこんでいけることもある
無念、切なさ、寂しさ、憂い、悲しみ 複雑な感情が入り乱れているのではないだろうか
勢いで飛び出てきたけどお腹すいちゃうアッコ
ヒーーッチ ハーーーイックッウゥゥーー
スルー安定
アンドリュー親子に挟まれこの上なく気まずいアッコ
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