白井銅メダル!新技「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」成功!
マリアン・ドラグレスク(ルーマニア)と2本の平均点では並んだが、白井の1本目の得点がドラグレスクの高い方の得点を上回っていたため、白井が3位となった。
日本勢の跳馬での表彰台は、1984年ロサンゼルス五輪で「銀」の森末慎二、具志堅幸司以来。また、新技が国際体操連盟(FIG)から認定されれば「シライ2」と命名される見通しで、自身の名前がつく技は跳馬で「2」、床運動で「3」の計5個となる。
15日(日本時間16日)の種目別床運動決勝では、金メダル候補だったものの2度大きく着地で乱れてメダルに届かなかった。「気持ちを切らさず、きょうの悔しさを晴らすような堂々とした演技をしたい。あしたも難しい技に挑戦すると思います」と意気込んでいた。
優勝は15・691点のリ・ゼグァン(北朝鮮)、2位には15・516点でデニス・アブリャジン (ロシア)が入った。
【銅メダル一問一答】白井、初の五輪終わり「やりきった感や満足感でいっぱい」 体操/リオ五輪
リオデジャネイロ五輪第11日(15日、リオ五輪アリーナ )体操の男子種目別跳馬 で白井健三(19)=日体大=が、「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」を初めて成功させ、15・449点で銅メダルを獲得した。
--新技「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」を成功させた
「跳べたことにびっくりしている。ライン内に入った実施が初めて。今年に入ってからこだわってやってきて、練習で努力した分が運に回ってきた。床運動で負けた分、それ以上のものを取り返せた」
--前日の床運動4位からどう気持ちを切り替えたのか
「気持ちよくやろうと思った。挑戦者の気持ちでがんばった。よくをいえば2本目でロペスを跳びたかったけど、練習する時間が足りなかった。今後の糧にしたい。きょうは何も振り返らなくていい」
--成功できた理由は
「練習で回数をかけてみること。尻落ち、背落ちでもいいから練習で試してきた。やってきた感覚がいい方向にでた。思いきり跳ぼうと思った。練習どおりなら後ろに転ぶことはわかっていた。やってきた練習はすべて正解だった。いきすぎるぐらいなら気持ちよく終われるだろうと思った。振り返りたくないぐらい自分の中ではいい実施だった」
--演技前の心境は
「気持ちよく終わろうと思った。周りが何といおうと。結果は気にせずやった。ウオーミングアップのときも五輪のマークをみて、これが最後なんだと思いながら寂しい気持ちになった。それぐらい余裕があった」
--3回ひねりと3回半ひねりの違いは
「向きを変えるだけだと思っていたけど、いざやってみると気持ちを上げていかないと跳べない技だった。こういった大舞台で跳べたことはうれしい」
--個人での初メダル
「うれしさは断然、団体の方があるけど、すごく大きいものを乗り越えたうえでの銅メダル。違ったうれしさはある」
--自身の名が技につくことは
「興味ない。FIG(国際体操連盟)からのプレゼントだと毎回思っている。自分が一歩、大きい壁を乗り越えたご褒美がその技の名前。3位という結果より、6・4という実施が跳べたことに満足している」
--床運動のあと、印象に残った言葉は
「終わったあと全然悔しくなくてやりきった感がすごかった。(内村)航平さんに「全然悔しくないんですけど」といったら、『自分で割り切れているなら、それでいいよ』といってくれて、割り切って向かった」
--初の五輪が終わった
「航平さんは体操のことを考えたくないといっていた。僕は2種目しか出ていなくて申し訳ないけど、やりきった感や満足感でいっぱい」
--3回半の難しさは
「上半身が振り回され立ってもラインオーバーが確実についてくる。ただ向きを変えるだけという次元ではなくてまるで別の跳躍だった。つき手から一から見直した。小さいところからの努力が一本にでた。たった3、4秒の跳躍だったかもしれないけど、僕の1年のすべてがつまっていた。立つのが難しくて、ラインなんか気にしてられない。帰っても元通りだと思う。今後に向けて自信になった」
--10代最後の演技
「すごく寂しい。後悔がまったくない。すてきな10代を遅れた。すごく年寄りみたいだけど。20歳になっても勢いそのままにがんばりたい。体操を抜いてもすごい人間だと思われるよう、しっかりとした知識や知能を持った人間になりたい」
--帰国したらしたいことは
「同期にメダルをかけさせてあげたい」
--跳馬も金メダルを狙えるのでは
「まさかメダルが取れると周りも思っていなかったので、すごく自信になった。いまは種目別というより、航平さんの個人総合のインパクトが大きい。追いつきたい気持ちが大きい。帰って個人総合の練習をやって来年もまた間に合いませんでしたというオチかな」
--内村の存在とは
「きのう航平さんが悔しがっている姿を見る方が、自分の演技を振り返るより悔しかった。自分の中ではやりきった感があったけど、航平さんを見てると、あしたもがんばらなきゃなと思えた。すごいキャプテン。言葉ではいい表せない。偉大な選手だと思う」
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