ニューリアルプロパティを連結子会社化、日本商業開発(3252)。 | なちゅの市川綜合研究所

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【3252】日本商業開発(東証一部) ---

現在値 1,488円/100株 PER5.8 PBR3.3 3月配当株主優待 9月優待

テナントによる商業施設建設を前提に底地取得、売却益を狙う。 
配当金は3月一括配当の50円で、配当利回りは約3.33%となります。

日本商業開発は株主優待を実施しており、3月末・9月末に3単元以上
保有する株主に対し、3,000円分のジェフグルメカードを進呈しており
ますので、配当優待利回りは約4.70%となります。

業績を確認していきます。
■2013年3月期 売上高 65.7億円、経常利益 4.6億円 EPS 23.9円  
■2014年3月期 売上高 108億円、経常利益 9.7億円 EPS 48.0円
■2015年3月期 売上高 162億円、経常利益 29.8億円 EPS 125.9円
■2016年3月期 売上高 173億円、経常利益 56.2億円 EPS 209.0円
■2017年3月期 売上高 259億円、経常利益 24.0億円 EPS 255.1円 ce
□2016年9月中 売上高 121億円、経常利益 7.0億円 EPS 22.9円 四e

2016年3月期の売上高は前期比6.9%増の173億円、経常利益は同88.3%
増の56.2億円となり、期初予想を上回りました。JTから仕入れた神宮前
1000坪にテイクアンドギブ・ニーズの式場とホテルを誘致して、丸紅系
のエムジーリースに想定を超える価格で売れたことが寄与しました。
(※なおエムジーリースも丸紅プライベートリートに既に転売済です)

そして注目の2017年3月期の予算についてですが、売上高こそ49%増の
259億円と膨らむものの、経常利益は57.3%減の24億円とまさかの減益
予想となっています。これは前述の神宮前で想定超の利幅を確保した
反動で巡航の利益率に戻ること、および、仕入積極化による支払金利
負担を前の期の3倍の13億円で見込んでいることが理由となります。

懸念だった棚卸資産の低調推移に関しては、前期比で100億円程度
積み上げており、226億円に達しました。有利子負債もまた約100億円
ほど増加していますが、増資で調達した金を持て余している雰囲気
だったので、仕入面はひと安心です。これにくわえて6月には港区で
100坪弱の土地(坪3,300万円以上?)の仕入を済ませていますので
今期は減益でもBSをパンパンに膨らませる意向かと思われます。

また標題のとおり、旧熊谷組系のニューリアルプロパティへの出資
持分が7割超まで増加し、連結子会社となりました。NRPは国内のみ
ならずNYマンハッタンの区分やシドニーの一棟および区分を保有
しているほか、香港第二海底トンネルやシドニーハーバートンネル
の所有および運営権を保有しています。海外事業の成否はともかく
としても、NRPは唯一無二の会社であるため、今後の事業の広がり
などを考慮すると、かなり良い買い物であったと思われます。

そんなわけで、ここまで物件や事業会社を派手に仕込んで今期大幅
な減益決着とは到底考えずらく、会社側も「意図的に利益を抑えて」
という表現を連発していることから、計画外の物件吐き出しにより、
数字を上積みしにいく可能性も十分にあると思います。

*参考記事① 2016-01-25 1,456円 ---
私募ファンド組成視野も、仕入は微妙?日本商業開発(3252)。

*参考記事① 2015-07-26 2,303円
東証一部鞍替&ケネディクス商業R上場で飛躍も、日本商業開発(3252)

会社四季報 2016年 3集夏号

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