見えずらい株主還元株をひろう/投資戦略アウトルック(2015.05.18) | なちゅの市川綜合研究所

なちゅの市川綜合研究所

「別に勝たなくてもいいので、負けないこと」を志向しております。
本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報等に基づき、作成されています。
当ブログの情報に全面的に依拠することはお控えいただき、最終的なご判断はご自身でお願いいたします。

■見えずらい株主還元株をひろう

12日付の記事でも似たような話を書きましたが、好業績株を狙うよりも
自社株をたらふく買ってくれる銘柄や、たっぷり増配してくれる銘柄を
狙うのが負けにくいので良いかと思ってます。

株主還元、というととかく配当での還元に目が向きがちですが、最近は
自社株買い等を含めた「総還元性向」という還元方針を打ち出している
ので注意が必要です。配当金は予想配当金がきちんと数字で出るので、
高配当利回りランキングなどに反映され、きちんとしたバリュエーション
まで評価し直しがなされる機会も多いかと思いますが、こと自社株買いに
関しては、設定金額枠や発行済株式数に占める買い付け割合こそ数字
で出てくるものの、実際にどれだけ買うかはわかりませんし、自社株買い
ランキングなどは通常目にしないのでわかりにくいかと思います。

たとえば先週末に8%、100億円もの自社株買い付けを発表したダスキンは
ディスカウント買付ということもあり株価的には軟調に反応していますが、
冷静に考えれば当社ほどの規模の会社が100億円も突っ込んでEPSや
ROEの向上を目指していくというのはかなり強い還元意欲を感じます。

他に見えずらいとい言えばトライステージでしょうか。プロスペクトに株を
買い占められた対抗策として、向こう4年間の配当性向100%を打ち出して
いますが、まだ予想配当金額がリリースされていないため、かなり高配当
になるとみられるものの、配当利回ランキングには顔を出していません。
もちろん株価もその増配インパクトのわりに大して反応してません。

複合型のケースではひらまつでしょうか。今期は配当性向30%基準に従い、
15.6円→16.6円への増配を予想していますが、あわせて4%近い自社株買い
も発表しており、今期の総還元性向は驚愕の80%弱となります。今期PER
12倍&年率2桁成長している銘柄の配当性向が30%というのもおいしい話
ですが、それ以上の金額の自社株買いをすることを考慮すると、配当利回
り換算で4-5%くらいの利回りで評価してやる必要があるかと思います。
(※勿論、当社のように自社株をちゃんと買う会社であることが前提です)

そんな訳で、こういう見えずらい株主還元株を丁寧に拾っていくことが、
不透明な相場環境ではとても重要かと思います。

*前回記事 2015-05-12 
メイちゃん対策は「業績よりも株主還元」で/投資戦略アウトルック(2015.05.12)

不動産業界を変える part2 ハウスドゥの挑戦

新品価格
¥1,512から
(2015/5/10 22:21時点)



*本記事の内容記述は一般に入手可能な公開情報に基づき、作成されています。
特定の証券・金融商品の売買の推奨ないし勧誘を目的としておらず、本記事に
基づいて投資を行い、何らかの損害が発生した場合でも責任を負いません。
このエントリーをはてなブックマークに追加にほんブログ村 株ブログ 株主優待へにほんブログ村 株ブログ IPO・新規公開株へにほんブログ村 株ブログ 新興株へ
にほんブログ村