「若者は消費しないの嘘」 日経ビジネス | ラテン系企画マンの知恵袋

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(なお、本ブログは個人の責任で書いており、所属企業とは無関係です)

若者が消費しなくなったというのは、実は感覚論で、


家計調査年報で調べると、相対的には、むしろ、


多年代よりも落ち込み幅が小さい



原因は、


「既に陳腐化した古い時代の若者市場攻略法


を実践し続けているから」



今よりもワンランク上の生活を提示し、背伸びさせ、


消費意欲を掻き立てるという手法



この手法は、今よりも将来の方が良くなると期待できた


時代には通用したが、今はピンとこないどころか反感を


買いかねない



石川弘義著「欲望の戦後史」から


「大衆の浪費を刺激する10の戦略」というものが掲載されている



1.捨てさせる(100円ライター)


2.無駄遣いさせる(敢えて余るような大容量品)


3.贈り物にさせる(バレンタインデー)


4.蓄えさせる(書物の全集)


5.抱き合わせ商品にする(カメラの純正ケース)


6.きっかけを与える(読書週間)


7.単能化させる(年齢別商品)


8.セカンドとして持たせる(セカンドカー)


9.予備を持たせる(電球のストック)


10.旧式にさせる(頻繁なモデルチェンジ)



つまり、これの逆を行きなさいという話



■SBY(エスビーワイ)


109にある人気雑貨店。人気の秘密は無料のメークルームと


ファッション雑誌が大量に揃えてあるカフェ。


修学旅行で上京する女子高生には欠かせない聖地と化しているとか



■サントリー「ほろよい」


アルコール度数3%と低アルコール設計にすることで、少し気持ちよく


なりたいが、完全に酔っぱらいたくない。例えば、夜リラックスして、


twitterやfacebookをやるのに最適な飲料、というジャストフィットな設計


が受けている



■イーカイロ


パソコンのUSBポートから充電できる使い捨てないカイロ



■ロッテの「フィッツ」


若者のガムを噛むのが面倒というインサイトを捉え


「噛みやすい」⇒やわらかく、「食べやすい」⇒包装を工夫


更に40分持つというお得感で初年度7700万個の大ヒット



■資生堂「ウーノ・フォグバー」


べたついたり、固まることなく、事前に髪型が整えられる、


これまでにない整髪料。詰め替え用があり、長く使える。


少量づつ髪に吹きつけられるので使い過ぎない。1回の


シャンプーで簡単に洗い流せて面倒くさくない



いつの時代でも、売れないのを時代のせいにせず、


きっちりとユーザーインサイトにフォーカスしていけば、


突破口は見つかるというお話



これを読んで、リヴァンプ支援により復活する前のロッテリアが、


売上不振の理由を説明するのに、マクドナルドの業績が良い時は、


「マクドナルドが良いのでやられてます」



悪い時は、「マクドナルドすら悪いので環境が厳しいです」


といずれにしても、マクドナルドを良いわけの理由にしていた


という話を思い出しました(笑)



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