人材育成について思ふこと | ラテン系企画マンの知恵袋

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(なお、本ブログは個人の責任で書いており、所属企業とは無関係です)

日曜の朝、貴重なインプットタイム

日経ビジネスを読んでいて、触発されたこと、考えたこと


■若手活用の研究 神戸製鋼所の事例


若手技術者が2度目の海外出張で1人で現場に送り込まれ、

自分の知識不足とコミュニケーション能力不足でもどかしい

思いをして以来、働きぶりが豹変し、仕事に貪欲になったという話


だから、新たに海外出張に行く若手にも詳しい助言はしない

『現場で追い詰められたら、自分で考えて、

何とか解決しなければならないからです』


■有訓無訓 デンソー深谷会長のコトバ


『だいたい全員が簡単に賛成するプランは競争力がなく、

社内が驚き、抵抗するようなものでなければ、ライバルには

勝てません。責任者は、人事を尽くして天命を待つのでは

ダメで、成功するまで続けなければならない。


(中略)


このように、当時は若者に仕事を任せる雰囲気がありました。

失敗した時には「会社が潰れるわけじゃないから」と小声で

言ってくれる役員もいました。そうした姿勢を伝えようと、

我々も時間を忘れて仕事をしたものです』


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神戸製鋼所の事例は、自分にも近い経験がある。

入社2年目の初めての海外出張で、いきなり1人だった。

自分の至らなさを実感すると同時に、ある程度こなせたことで、

大きな自信にも繋がった


近年、日本の競争力低下の様な話をよく聞くが、

やはり、地力を磨く「場」がなくなっていることが、

最大要因であると思う


大手の会社では、管理職がどんどん増え、

若手に回ってくる仕事が、つまらないものになっていく


そして、挑戦しようとすると、失敗したくない、

自分の地位を失いたくない「既得権層」によってたかって、

阻止される


もちろん、それを突破できない若手を責めるのは簡単だ


ただ、ある程度の成功体験を積んでいないことには、

最後まで戦い抜く踏ん張りも利かないというもの


デンソー会長がおっしゃっている

「失敗しても会社が潰れる訳ではない」という、

余裕がなくなった最大の帰結が

人材力の低下、競争力の低下であると考えると、

戦略的・意識的に「場」の創出を行っていくことが、

もっとも重要であると改めて思った