もうすぐお盆ですね。
震災から半年近くが経とうとしていますが、
今なお現地の原子力燃料の反応は止まっておらず、
事態の一刻も早い収束を願っています。
さて、相変わらず続く食品への放射性核種の検査問題ですが、
事件が起きて以降、正直放射性物質、
原子力業界における専門用語の意味や内容がつかみづらい、わかりづらい
というのも国民の潜在的な不安要素のひとつではないでしょうか。
人間、わからないものは大丈夫、と楽観できる人はまれで、
ほとんどの方は、わからないものは怖い、というのが実際だと思います。
▲ この人がシーベルトさん、スウェ-デン人
特に、放射能を表す単位、ベクレルとシーベルト。
あるときはベクレル、あるときはシーベルト、そのシーベルトもミリとかマイクロとか、
そのミリシ-ベルトも一時間あたりだったり、年間許容量だったり、
理工系の学生でもなければ、ミリとかマイクロとかという言葉を聞いただけでも
「なんか、難しそう」、「ちんぷんかんぷん」、「物理取ってないんで、、」
というのももっともな話しです。
まず、大前提として、
何シーベルト浴びたら人は死ぬの?というデッドラインを確認しておくと、
7シーベルト、と言われております。
「7!?たった?」と思われるでしょう?
普段TVや新聞で聞く数字は何千とか何万とかって聞こえてくるのに、、
それは単位と関係あります。
わかりやすく普段みんなが使っている単位で説明すると
1メートルは100センチ、1センチは10ミリ、なら1メートルは1000ミリ
というものです。
同様に、7シーベルトは7000ミリシーベルトです。
今現在の東京における空中の放射線量は、
0.06マイクロシーベルト毎時と言われております。
このマイクロは、ミリの1000分の1なので、即死量7シーベルトをマイクロで書くと
7000000マイクロシーベルトです。(700万マイクロです。)
μSv/hと記号で書きますが、マイクロシーベルト毎時を、
なんとかイメージしやすい表現で把握できないか、、と考えていたんですが、
ペリカみたいに、お金でたとえたらどうなんだろう、
毎時とか通算とかという単位で表現されていますから、
シーベルトを時給、通算を貯金としてみたらどうか、、と考えました。
1μSvを1円とすると、東京では時給0.06円=6銭で24時間働いています。
一日働いても1円44銭です。
1ヶ月30日として、月給で43円20銭。
年収では518円40銭といった感じです。
これで700万貯めるのはちょっとしんどいですよね。
日給1円ほどで700万円貯めろ、というのは日給1万円で700億円貯めろ!と
いうのといっしょです。
しかしながら、身体に影響が出るのは0.5シーベルト=500ミリシーベルトからと言われており、500ミリシーベルトは500000マイクロシーベルト、50万円です。
時給6銭で50万円貯めたくらいから、身体に変調を起こすといったイメージです。
時給6銭で50万円貯めてみろ!って言われてもちょっと途方もない感じがしますよね。
また、放射線の量は徐々に蓄積していく場合と瞬間に浴びる場合で、
その影響力も異なりますから
通算で500ミリでも徐々にであればその影響は多少低減すると思われます。
というのも、先日の事故までは、原子力作業従事者で年間50ミリシーベルトを許容量と言われていました。 年収で5万円までは大丈夫といった感じ。
現在は通算で年間250ミリシーベルトが新許容量となっています。
これが年収で25万円までに引き上げられました、やむを得ずだと思いますが、、
いずれも年間での通算です。
2.5ミリを100日で浴びるのと、250ミリを瞬間で浴びるのでは自ずと影響は違っており、
瞬間で250ミリシーベルトを浴びてしまうと、急性障害が出てしまうようです。
そういった意味では、先ほどの時給いくらで何万円貯めたら変調を起こすという過程も、徐々に貯まっていく場合は多少の低減は必要でしょう。
また、放射性核種については半減期というのもありますから、一方的に増えていくといってもだんだん減っていくものもあります。
放射性ヨウ素131は半減期が8日ほどですから、
時給6円で貯金していると思っても1週間後にはだんだん貯金が減っていくわけです。
しかしながら、同じ放射性ヨウ素でも129はもっと長い、セシウム137は半減期が30年なので、
時給6銭での貯金はやはりどんどん貯まっていくことになるでしょう。
東京以外の地域では、空気中の放射線量は0.02μSv/hとかいった感じですから、
時給でいえば時給2銭です。
ただ、いわゆる外部被曝ということで微量の放射線を浴びているだけならいいんで
しょうが、爆発時、その後の噴煙といった細かい粉塵と化した放射性核種が体内に
取り込まれて内部被曝状態になって来ますと、貯金が複利で増えていきますのでそのあたりの大気中における放射性粉塵物質の拡散状況を政府や原子力技術者は把握し、情報公開する必要があるのではないでしょうか。
また、原発から20~30キロ圏内ですと、3~6μSv/hといったところもあります。
時給で言えば、時給6円。
日給144円、月給4320円、年収で5万1840円になってきます。
10年間で50万円超えてきます。
ちょっと心配になってきますが、かつての原子力作業従事者と同等の数字です。
先日、報道のありました福島第一原発敷地内で一時間あたり1万ミリシーベルトというのは、途方もない数値でありまして、マイクロに直すと1000万マイクロシーベルト。
時給換算すると、時給1千万円ということになります。
700万円もらうと即死ですから、1時間もたないです。
先日の牛肉から検出されたといわれる1キログラムあたり2300ベクレルというのはどうなのか、
ベクレルというのは単純に放射線核種の量ですので、
放射能の人体への影響は物質ごとに換算する必要があります。
(http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html )
セシウムにおけるベクレルからシーベルトへの換算比は3.9×10の-8乗であり、
2300×0.039で、マイクロシーベルトが算出できます。
結果は89.7μSvですが、これは50年とかにわたる通算量のようですね、
牛肉1キログラム一度の摂取で、
今後50年間、わずかですがずっとお金もらって50年後に89円70銭の貯金。
年に直すと1.794μSv、月では0.1495μSv、一日0.00498μSv、毎時では0.000207μSv
ということで、1キログラムの経口摂取では年収1円79銭程度ということになります。
いまのところ、福島第一原発の至近でない限りは、
時給でいえば数銭から円ほどであって、
この時給で数十万円貯金するまでにはずいぶん時間もかかりそうです。
半減期もありますから
しかしながら、福島第一原発からの放射性核種の拡散は今も続いており、
事態の一刻も早い収束を切に願うものであります。
シーベルトを時給と捉えてみたら2
震災から半年近くが経とうとしていますが、
今なお現地の原子力燃料の反応は止まっておらず、
事態の一刻も早い収束を願っています。
さて、相変わらず続く食品への放射性核種の検査問題ですが、
事件が起きて以降、正直放射性物質、
原子力業界における専門用語の意味や内容がつかみづらい、わかりづらい
というのも国民の潜在的な不安要素のひとつではないでしょうか。
人間、わからないものは大丈夫、と楽観できる人はまれで、
ほとんどの方は、わからないものは怖い、というのが実際だと思います。
▲ この人がシーベルトさん、スウェ-デン人
特に、放射能を表す単位、ベクレルとシーベルト。
あるときはベクレル、あるときはシーベルト、そのシーベルトもミリとかマイクロとか、
そのミリシ-ベルトも一時間あたりだったり、年間許容量だったり、
理工系の学生でもなければ、ミリとかマイクロとかという言葉を聞いただけでも
「なんか、難しそう」、「ちんぷんかんぷん」、「物理取ってないんで、、」
というのももっともな話しです。
まず、大前提として、
何シーベルト浴びたら人は死ぬの?というデッドラインを確認しておくと、
7シーベルト、と言われております。
「7!?たった?」と思われるでしょう?
普段TVや新聞で聞く数字は何千とか何万とかって聞こえてくるのに、、
それは単位と関係あります。
わかりやすく普段みんなが使っている単位で説明すると
1メートルは100センチ、1センチは10ミリ、なら1メートルは1000ミリ
というものです。
同様に、7シーベルトは7000ミリシーベルトです。
今現在の東京における空中の放射線量は、
0.06マイクロシーベルト毎時と言われております。
このマイクロは、ミリの1000分の1なので、即死量7シーベルトをマイクロで書くと
7000000マイクロシーベルトです。(700万マイクロです。)
μSv/hと記号で書きますが、マイクロシーベルト毎時を、
なんとかイメージしやすい表現で把握できないか、、と考えていたんですが、
ペリカみたいに、お金でたとえたらどうなんだろう、
毎時とか通算とかという単位で表現されていますから、
シーベルトを時給、通算を貯金としてみたらどうか、、と考えました。
1μSvを1円とすると、東京では時給0.06円=6銭で24時間働いています。
一日働いても1円44銭です。
1ヶ月30日として、月給で43円20銭。
年収では518円40銭といった感じです。
これで700万貯めるのはちょっとしんどいですよね。
日給1円ほどで700万円貯めろ、というのは日給1万円で700億円貯めろ!と
いうのといっしょです。
しかしながら、身体に影響が出るのは0.5シーベルト=500ミリシーベルトからと言われており、500ミリシーベルトは500000マイクロシーベルト、50万円です。
時給6銭で50万円貯めたくらいから、身体に変調を起こすといったイメージです。
時給6銭で50万円貯めてみろ!って言われてもちょっと途方もない感じがしますよね。
また、放射線の量は徐々に蓄積していく場合と瞬間に浴びる場合で、
その影響力も異なりますから
通算で500ミリでも徐々にであればその影響は多少低減すると思われます。
というのも、先日の事故までは、原子力作業従事者で年間50ミリシーベルトを許容量と言われていました。 年収で5万円までは大丈夫といった感じ。
現在は通算で年間250ミリシーベルトが新許容量となっています。
これが年収で25万円までに引き上げられました、やむを得ずだと思いますが、、
いずれも年間での通算です。
2.5ミリを100日で浴びるのと、250ミリを瞬間で浴びるのでは自ずと影響は違っており、
瞬間で250ミリシーベルトを浴びてしまうと、急性障害が出てしまうようです。
そういった意味では、先ほどの時給いくらで何万円貯めたら変調を起こすという過程も、徐々に貯まっていく場合は多少の低減は必要でしょう。
また、放射性核種については半減期というのもありますから、一方的に増えていくといってもだんだん減っていくものもあります。
放射性ヨウ素131は半減期が8日ほどですから、
時給6円で貯金していると思っても1週間後にはだんだん貯金が減っていくわけです。
しかしながら、同じ放射性ヨウ素でも129はもっと長い、セシウム137は半減期が30年なので、
時給6銭での貯金はやはりどんどん貯まっていくことになるでしょう。
東京以外の地域では、空気中の放射線量は0.02μSv/hとかいった感じですから、
時給でいえば時給2銭です。
ただ、いわゆる外部被曝ということで微量の放射線を浴びているだけならいいんで
しょうが、爆発時、その後の噴煙といった細かい粉塵と化した放射性核種が体内に
取り込まれて内部被曝状態になって来ますと、貯金が複利で増えていきますのでそのあたりの大気中における放射性粉塵物質の拡散状況を政府や原子力技術者は把握し、情報公開する必要があるのではないでしょうか。
また、原発から20~30キロ圏内ですと、3~6μSv/hといったところもあります。
時給で言えば、時給6円。
日給144円、月給4320円、年収で5万1840円になってきます。
10年間で50万円超えてきます。
ちょっと心配になってきますが、かつての原子力作業従事者と同等の数字です。
先日、報道のありました福島第一原発敷地内で一時間あたり1万ミリシーベルトというのは、途方もない数値でありまして、マイクロに直すと1000万マイクロシーベルト。
時給換算すると、時給1千万円ということになります。
700万円もらうと即死ですから、1時間もたないです。
先日の牛肉から検出されたといわれる1キログラムあたり2300ベクレルというのはどうなのか、
ベクレルというのは単純に放射線核種の量ですので、
放射能の人体への影響は物質ごとに換算する必要があります。
(http://www.remnet.jp/lecture/b05_01/4_1.html )
セシウムにおけるベクレルからシーベルトへの換算比は3.9×10の-8乗であり、
2300×0.039で、マイクロシーベルトが算出できます。
結果は89.7μSvですが、これは50年とかにわたる通算量のようですね、
牛肉1キログラム一度の摂取で、
今後50年間、わずかですがずっとお金もらって50年後に89円70銭の貯金。
年に直すと1.794μSv、月では0.1495μSv、一日0.00498μSv、毎時では0.000207μSv
ということで、1キログラムの経口摂取では年収1円79銭程度ということになります。
いまのところ、福島第一原発の至近でない限りは、
時給でいえば数銭から円ほどであって、
この時給で数十万円貯金するまでにはずいぶん時間もかかりそうです。
半減期もありますから
しかしながら、福島第一原発からの放射性核種の拡散は今も続いており、
事態の一刻も早い収束を切に願うものであります。
シーベルトを時給と捉えてみたら2