モンゴルだるま@モンゴル語通訳・コーディネーター・エコツアー仕掛け人兼業遊牧民です。
さて、午前中に出題したクイズの答え記事を。
クイズの質問と背景はコチラから
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馬の大好物だったはずの補助飼料「燕麦」をせっかく補給してあげようと持ってきたのに、「いらない」っていわれちゃったのはなぜか?
ヒントの写真をもう一度よーくご覧ください。
燕麦・ふすま・干草の大量調達のリクエストが来たツァガンサル前の冬営地
こちらが先日2月26日の冬営地
何が違うか?といえば、雪の量が圧倒的に違いますね。
ツァガンサルの前は、うちの近く、吹雪が続いたり、身重の奥さんの体調が悪かったり、ツァガンサルの準備があったりで、羊・山羊の放牧時間が比較的短く、1日3、4時間くらいだったんですね。
冬は通常は、10時半ぐらいに出発し、16時くらいまではタップリ放牧していますから、普段の半分ぐらいです。とはいえ、食欲が変わるわけではないので、補助飼料が必要になっていた、というわけ。
馬については、私が大反対だったことと、乗ってくれる騎手の子供が見つからなかったという理由で断念されて幸いだったわけですが、愛馬・ツォーホルをエルデネソムでのツァガンサルの競馬に出場させようと目論んでいたため、その調整に燕麦をしっかり食べさせる必要があったのでした。
ところが、出場断念することになり、さらに雪が融けて、冬の間、放牧しないようにして春までキープしていた放牧地の草が姿を見せるようになってくると、馬はその放牧地に移動させておけば、モリモリと草を食べるので、補助飼料を与えなくてもよくなっちゃったのですね。
補助飼料である燕麦は、ぬるま湯でふやかし、少し発酵させて嵩を増やし、栄養価も高め、消化しやすいようにするのです。
でも、毎日、同じ補助飼料を決められた時間に与えられる、という生活よりも馬的には、放牧地に解き放たれて、自分の好きなペースでノンビリと草を食む、というほうが性にあってるんだそうです。
しいて例えてみるならば、こういうことかな?
どんだけ栄養バランスが取れているシリアルであるミューズリーの牛乳かけを食べさせられるよりは、ご飯と梅干や塩コブ、そしてお味噌汁のほうが朝ごはん的には、日本人的には嬉しい。
つながれて、もそもそと補助飼料を1人(じゃないや、1頭)で食べているよりも、仲間と一緒に、ノンビリと自分の好きな草を選んでモグモグ食べるほうが嬉しい。
モンゴルの馬の飼育は、競走馬の調教というビジネス的背景の強いシビアな世界でないかぎりは、馬の性格や好み優先なんですね。
それに雪が融けちゃっているので、燕麦を与えた後に、消化を促すために、たっぷりお水をあげなければいけないけれど、そもそも綺麗な雪がないので、水も作るのが大変っていう事情もあるのです。
放牧していれば、朝、放牧地までいって、群ごと冬も凍らない湧き水の水場に連れて行って水を上げておけばいいのですから、作業的には、圧倒的に放牧のほうが楽なんです。
答えとしては、
馬の性格と食の好み
ってことと、積雪量の違いで、放牧のやり方が違ってきたから、ってところでしょうか・・・
高級で栄養価が高い餌がいいってわけじゃないんだなぁ、って改めて粗放的牧畜であるモンゴルの遊牧テクニックの奥深さと自然との共存体制を知りました。
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何が違うか?といえば、雪の量が圧倒的に違いますね。
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冬は通常は、10時半ぐらいに出発し、16時くらいまではタップリ放牧していますから、普段の半分ぐらいです。とはいえ、食欲が変わるわけではないので、補助飼料が必要になっていた、というわけ。
馬については、私が大反対だったことと、乗ってくれる騎手の子供が見つからなかったという理由で断念されて幸いだったわけですが、愛馬・ツォーホルをエルデネソムでのツァガンサルの競馬に出場させようと目論んでいたため、その調整に燕麦をしっかり食べさせる必要があったのでした。
ところが、出場断念することになり、さらに雪が融けて、冬の間、放牧しないようにして春までキープしていた放牧地の草が姿を見せるようになってくると、馬はその放牧地に移動させておけば、モリモリと草を食べるので、補助飼料を与えなくてもよくなっちゃったのですね。
補助飼料である燕麦は、ぬるま湯でふやかし、少し発酵させて嵩を増やし、栄養価も高め、消化しやすいようにするのです。
でも、毎日、同じ補助飼料を決められた時間に与えられる、という生活よりも馬的には、放牧地に解き放たれて、自分の好きなペースでノンビリと草を食む、というほうが性にあってるんだそうです。
しいて例えてみるならば、こういうことかな?
どんだけ栄養バランスが取れているシリアルであるミューズリーの牛乳かけを食べさせられるよりは、ご飯と梅干や塩コブ、そしてお味噌汁のほうが朝ごはん的には、日本人的には嬉しい。
つながれて、もそもそと補助飼料を1人(じゃないや、1頭)で食べているよりも、仲間と一緒に、ノンビリと自分の好きな草を選んでモグモグ食べるほうが嬉しい。
モンゴルの馬の飼育は、競走馬の調教というビジネス的背景の強いシビアな世界でないかぎりは、馬の性格や好み優先なんですね。
それに雪が融けちゃっているので、燕麦を与えた後に、消化を促すために、たっぷりお水をあげなければいけないけれど、そもそも綺麗な雪がないので、水も作るのが大変っていう事情もあるのです。
放牧していれば、朝、放牧地までいって、群ごと冬も凍らない湧き水の水場に連れて行って水を上げておけばいいのですから、作業的には、圧倒的に放牧のほうが楽なんです。
答えとしては、
馬の性格と食の好み
ってことと、積雪量の違いで、放牧のやり方が違ってきたから、ってところでしょうか・・・
高級で栄養価が高い餌がいいってわけじゃないんだなぁ、って改めて粗放的牧畜であるモンゴルの遊牧テクニックの奥深さと自然との共存体制を知りました。
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