劇場版2「ライダー3号、その名は…?」(後編) | ミドさんのばった寿司

劇場版2「ライダー3号、その名は…?」(後編)

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象外鬼のアジト。


暁が手術台に張り付けられている。


が、先ほどの崩落のショックで気を失っている。


象烏賊「ほう…これはなかなか骨のありそうな娘だ」


象蛭「あとは象蜻蛉を憑依させるだけね」


淳「待てっ!」


象淳、予想以上の早い登場であった。


象毒蛇「誰だっ!」


象烏賊「貴様は象飛蝗赤!」


象毒蛇「そんなバカな!」


象狼「なぜだ!?」


先ほど象毒蛇はALEXを象淳と誤認したのだった。


ちなみに象不死鳥一派は同じ場所に封印されていたはぐれ象外鬼の存在は知っていてもそのひとり象飛蝗白金が哲夫に憑依して生まれたALEXの存在は知らない。


象飛蝗赤「象飛蝗赤?…違うな、今の俺は仮面ライダーだ」


象烏賊「我々と袂を分かつならまだしもよりによって寝返ったか!」


象飛蝗赤「寝返る?もともとおめえを蹴落とすために紛れ込んでただけのことだ、はなから仲間とは思ってねえ」


象烏賊「貴様!」


象狼「待て待て…随分な言いようだなオイ象飛蝗赤」


象飛蝗赤「おめえ話聞いてたか?仮面ライダーつってるだろ!」


象狼「この際どっちでもいい、どうせ貴様はここで死ぬのだからな」


象飛蝗赤「なんだと!?」


象蛭「憑依、終わったわよ」


象飛蝗赤「なんだ?」


象烏賊「ふはは、こちらも仮面ライダーに対抗するため仮面ライダーを生み出した!ゆけ!仮面ライダー!」


そう言うと、はりつけにされていた暁から鎖が外され、起き上がった!


淳「しまった!あの娘はそのために…なんてこった!」


「うぁぁぁぁぁー!」


明らかに暁ではないおたけびが発せられ、橙色の蜻蛉人間がなぎなたを持ったような姿になる。


象烏賊「ゆけぇい!仮面ライダー象蜻蛉!」


象蜻蛉「うぉー!」


カーン!


象烏賊「ぐへぇっ!」


象烏賊、まさかの不意打ちにKO!


象蛭「あ、象烏賊!」


象狼「貴様ぁー!」


ドスッ!


象狼「ぐわっ!」


象蛭「象狼!」


象毒蛇「このやろー!」


ドガッ!


象毒蛇「ぐぇーっ!」


象蛭「象毒蛇!」


象狼、象毒蛇と次々とKOされている。


象蛭「このままではまずいわね…」


ガスッ!


象蛭「ぎゃっ!」


象蛭もKOされる。


象蜻蛉「うぉー!」


象蜻蛉はアジトで大暴走する!


象蟻地獄「ま、まずい!…象複製(しょうれぷりか)!」


象蟻地獄は象狼が所持していた象複製を放出!


第十五話~第二十三話までの象劇がズラリ!


象仙人掌(しょうさぼてん)(第十五話)


象恐竜(しょうだいの)(第十六話)


象海星(しょうすたーふぃっしゅ)(第十七話)


象蟹(しょうくらぶ)(第十八話)


象毛虫(しょうきゃたぴら)(第十九話)


象蛾(しょうもす)(第二十話)


象硬骨魚(しょうぴらにあ)(第二十一話)


象飛栗鼠(しょうふらいんぐすくえあ)(第二十二話)


象茸(しょうまっしゅるーむ)(第二十三話)


同一個体のはずの象毛虫と象蛾が同時にいるのもコピーならではである。


象蜻蛉「うらぁー!」


ドガガガガガガガガガガガガガガ!


シュー…。


しかし、象蜻蛉になぎ倒されあっさり消滅。


象蟻地獄「この役立たず!仕方がない…ひとまず退却だ!」


象蟻地獄は、全身打撲で動けない四天王を抱えてアジトから脱出!


象蜻蛉「うらぁーっ!」


しかし、象蜻蛉の暴走はまだまだ続き、アジトをボロボロにしていく。


淳「な…なんなんだあれは」


象飛蝗赤「あれは象蜻蛉、女性でありながら象外鬼最強の戦士なのだが…かつて象不死鳥に反旗を翻した際始末され、危険ということで実体のない状態で封印されていたんだ」


象烏賊が毒を以て毒を制すと言っていたのはこういうことであった。


淳「なんちゅー…」


象飛蝗赤「俺とともに内部から反乱するために忍び込んでいたのだが…あいつはまとろっこい手段が嫌いだからなあ」


淳「知り合いか?」


象飛蝗赤「早く言えば緑の小僧(亮)とおさげの小娘(綾)の関係みたいなもんだ」


淳「つまり幼馴染か、まわりくどいんだかわかりやすいんだかようわからん説明をありがとう」


象不死鳥一派とかつて象飛蝗赤がいた象飛蝗軍団はそのことを知らなかった。


象飛蝗赤「さて、そろそろ暴れ疲れただろう…おれが止めるしかないな…」


象淳は、意を決した。


象飛蝗赤「おーい、象蜻蛉、もうそのへんにしておけ」


ガンッ!


象飛蝗赤「って!」


象蜻蛉「うぉー…あれ、象飛蝗赤?なにしてんの?」


象蜻蛉は象淳の姿を見て我に返った。


象飛蝗赤「何してんのは俺のセリフだよ」


象蜻蛉「てか、いつからあんた残り半分も赤くなったの?」


象飛蝗赤「(ズッ)そこかよ!」


淳「おい、なんか相当な天然の様相なんだが…」


象飛蝗赤「かなりな…」


象蜻蛉「てか、誰と話してんの?」


象飛蝗赤「俺が今憑依してるこの身体の持ち主、淳だ」


象蜻蛉「憑依?」


象飛蝗赤「このとおり昔と体色が違うのもこいつの意思があるため体質変化が起きている、お前だって身体の持ち主が気絶してる今は昔の姿を維持してるが同じ状態になるのは時間の問題なんだぞ」


象蜻蛉「へ?…そーいや、なんか窮屈だと思ったら」


象飛蝗赤「いいか、これから淳が今何が起こっているのかを説明する」


淳の説明は、長ったらしくなるので省略。


象蜻蛉「そう…あたしは封印されてたってわけか…」


象飛蝗赤「俺たち象外鬼は一度人間と一体化するとよほどのことがない限り離れることはできない」


象蜻蛉「じゃあ…この娘には悪いことしちまったなあ…」


象蜻蛉はふさぎこんだ。


象飛蝗赤「お前のせいじゃない、悪いのは象不死鳥の野郎とその手下だ」


象蜻蛉「あ、あいつら…どこいった!?」


気がついたら、先ほど象蜻蛉が暴走してた時にKOさせた四天王がいない!


象蟻地獄がひきつれて脱出したからである。


淳「置手紙があるぞ」


象飛蝗赤「読んでみろ」


淳「えーなになに…「形勢がやばいのでこの基地は貴様らの墓場とする、AM2:00にドカーン!by象蟻地獄」だって」


象飛蝗赤「なにっ!」


象蜻蛉「今何時?」


淳「動いてる時計は…あ…5、4、3、2、1」


ドガーン!


果たして、象淳と象蜻蛉&暁の運命は!?




<クライマックスへ続く