佐世保市で起きた同級生殺害事件で逮捕された女子生徒が、過去に猫など小動物を虐待死させていたというニュースをご紹介しましたが…


猫の虐待等の問題行動について、県の関係機関がその事実を把握していたにもかかわらず、事件を防ぐことはできませんでした。



ヤフーニュース(TBS・動画あり)より。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20140731-00000009-jnn-soci


佐世保同級生殺害事件、中学時代 猫を虐待死


TBS系(JNN) 7月31日(木)5時26分配信


 長崎県佐世保市で同級生を殺害したとして逮捕された高校1年生の女子生徒は、中学時代、猫を虐待死させる問題行動を複数回起こしていた疑いがあることがわかりました。

 この事件は7月26日、佐世保市内のマンションで、高校1年生の松尾愛和さん(15)を殺害したとして、このマンションに1人で住む同級生の16歳の女子生徒が逮捕されたものです。

 被害者の遺体は激しく傷つけられた痕があり、女子生徒は取り調べに対し、「解剖してみたかった」という趣旨の供述をしていることもわかっています。

 そして、この女子生徒が中学時代、猫を虐待死させる問題行動を複数回起こしていたことが関係者などへの取材で明らかになりました。一方で、「中学時代から人を殺してみたかった」という趣旨の供述もしているということです。

 猫の虐待に関して県の関係機関がその事実を把握していたとみられており、事件の予兆ともされる問題行動への対応のあり方が問われることになりそうです。




~転載以上~



関連記事リンク ヤフーニュース(TBS・動画あり)


同級生殺害、児童相談所は猫虐待など把握か

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20140731-00000025-jnn-soci






酒鬼薔薇事件、東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件、付属池田小事件、佐賀 西鉄バスジャック事件、奈良小1女児殺害事件…その他多くの凶悪事件の容疑者が、過去に動物虐待をしていたことが明らかになっています。


欧米では、動物虐待と凶悪犯罪の関連性についての研究が盛んに行われ、動物虐待から対人暴力へとつながることは常識となっています。

先日ご紹介した、アメリカの事例。犬の虐待で逮捕された男に60年の懲役刑 の記事の中で、地元警察がこう説明していました。


「この男が犬でも他の動物にでもこんな事ができるなら、
人間に対してだってやるであろう。
それを考慮すると、これは著しく重要な事件である。」



しかし、日本ではこのような研究も皆無。これだけのケースが報告されていても、いまだ警察も司法も動物虐待行為を軽視する傾向にあります。

いつになったら学習してくれるんだろう…ガーン


そして動物たちの命はまだまだ「物」扱い。。




このようなことについて、アメリカ在住のMischaさんがこんな記事を書かれています。


以下、転載です。

http://mischarl.blog.fc2.com/blog-entry-159.html


たかが猫?日本の警察いい加減にせぇ。


春に地元の日本人会で、りんご園での昼食会をした
んですが、その時に1頭の首輪をしたロットワイラー
がひょっこり遊びに来ました。





こんな犬です。どんな子かは、こちらを読んで下さい→こちら
ところが飼い主が見当たらないんですよ。
この子、どこから来たの?てな話になったので、どなたかの
アメリカ人の旦那さんがすぐに警察に通報しました。

5分くらいで、シェリフ(州警察の下の管轄の、市町村の
警察みたいな感じ?)のパトカーが、アニマルコントロール
のトラックとともにやってきて、どこかに行ってしまった
ロット君を探し回りました。

迷い仔の保護と、「市民の安全」を守るため、こんな事でも
すぐに警察が来てくれます。たかが犬、では済まない事態
に発展することも予測できるからですよ。
以前は、私の近所で明らかに虐待された傷を負ったビーグル
が、これも通報によって保護され新聞に大きく載りました。
警察が犯人を探しています。

随分前に、犬の虐待で55年(ないし60年)の懲役刑の判決
がボストンで出た例を載せました(こちら
このような異常者は、生涯刑務所に入れておかなければ
何をするか分かりません。
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日本で「ケージに猫を入れて川に浸した男」の話題が
ペット愛護家たちの間で出回ってますよね。
私も厳罰を与えろという署名にサインしましたが、
あんまり警察が本気で受け止めてくれないとか。。。

出ましたよ、こんな話が。(↓クリックで記事へ)

ネコ解剖、人間でも

犯人が女子とはビックリ・・・

たかがネコじゃないか、わーわー騒ぐな。
動物愛護とかに構ってるヒマはないんだよ、
俺たち警察は人間さまの事件で忙しいんだ。
って感じなんですかね・・・
でも、たかが猫、で放っておいた結果がこれですよ。

レスキュー、愛護団体関係で警察や自治体に
働きかけている方々。
好きでたまらない猫や犬が酷い目にあえばカーッと
来るのは、私もよく分かります。しかし今一番大事な
ことは、一日も早く「動物虐待法」を改正することだと
思うんです。法律さえ出来てしまえば、こっちのもの。

日本の政治家や警察、自治体は、動物愛護を全面
に出すほど、市民をバカにするように思えてなりません。
ここは、ぐっとこらえて、方向を変えてみてはどうで
しょうか。

犬や猫の命がたいしたことないと思ってる警察には、
人間の命を守る事が大事、だから未然に防ぐ」と
攻め方を変えるのも一つの手だと思います。
それでは、愛犬猫家たちの本当の意図にそぐわない
かもしれませんが、まずは法律を変える事を先決
とするなら、ここは冷静になって頭を使うしかありません。

実際に、これくらいの事で・・・と警察が放っておいた
ために、一体何件の殺人や暴行事件が起きている
ことか。以前もこちらのログ で書きましたが、小学生の首を
切り落とし校門にさらした神戸の少年も事件前に動物
を殺していたという記述があります。

そこらへんの失態を、責めて責めて攻めあげる方が、
小さな猫の命だって・・・と感情的に訴えるより、
警察にとっては痛いはずです。
実際こんな異常者たちを野放しにして、これ以上
動物も、そして人間の犠牲者をのんきに出し続ける
わけにはいかないでしょう。

なぜ、動物虐待法をもっと厳しくしなければ
ならないのか。対人間への虐待は異常でも
相手が動物なら虐待はたいした意味がない
と軽んじているとしたら、日本の警察の目の
付けどころはまったく間違っています。

いまいちど、川に猫を沈めた男への署名の内容
を読みましたが、「猫が可哀そう」に感情が集中
しすぎていて、「凶悪犯罪につながる」という部分
があまり強調されていないように感じます。
署名の要請文

今回の署名の重点を、

このような行為そのものが異常。
いずれ人間へ危害が及ぶことも予測できます。
犯罪を未然に防ぐために動物虐待法を強化し
この異常者を拘束するべき

というところに置いていたならば、猫なんかどうでも
いいと思っている警察にも主旨は伝わったでしょうし、
世間は猫が好きな人ばかりではありません。
猫に興味がない人でも署名したくなるような文章
にすれば、もっと署名を集めることができたかも
しれないと思うんです。

犬や猫の価値が、警察や政治家にとって低いと
いう事実は、残念でなりませんね。しかし少しでも
現状を改善していくには、時として冷静になって策を
練る必要があると思います。

今後もアメリカでの動物虐待の実刑例を載せて
いきますので、役に立つものがあればご活用下さい。

追記:
猫溺死事件のアップデートが来ました。女子高生の
事件にからめてあり、さらなる賛同者が集まる事に
期待します。
Change.com アップデート




~転載以上~




動物たちの命を尊重しない社会に大きな問題があり、私たちはそんな社会を変えたいと強く願っています。


が、残念ながら警察も政治家も司法もまだまだ意識が低いのが現状。

長野の猫溺殺事件にしても、その対応を見ていると「たかが猫一匹に大騒ぎして…」というところのように感じます。


動物たちの権利向上を訴えていくと同時に、新たな犠牲を増やさないためには、Mischaさんのおっしゃるように「人間へ危害が及ぶ危険性」をもっと強くアピールし、動物虐待行為を重大視するよう訴えかけていくと、より効果的なのではないでしょうか。




以下は、リテラより転載。少し長いですがぜひ!
http://lite-ra.com/2014/07/post-302.html


佐世保女子高生殺害は防げた! 動物虐待は凶悪犯罪の予兆との研究

2014.07.31




sasebo_140731.jpg
『動物と子どもの関係学─発達心理からみた動物の意味』(ビイングネットプレス)

 佐世保の15歳女子高生殺害事件は、同級生による殺人という以上の衝撃を社会に与えた。被害者は殺害されただけでなく、左手首と頭部が切断され、腹部が大きく切り開かれていた。そして、加害者の女子生徒は「人を殺してみたかった」「(殺害は)誰でもよかった」「遺体を解体してみたかった」と供述、事件は一気に猟奇的な様相も呈している。


 女子生徒は小学時代から給食に異物を混入させるなど問題行動を起こしていたというが、中でも注目すべきは女子生徒が小動物の解剖を繰り返すなど動物への虐待をしていたことだ。


 若年層の凶悪犯罪と動物虐待の関連はこれまでにも度々指摘されてきた。例えば連続女児殺害事件の宮崎勤、神戸連続女児殺害の酒鬼薔薇聖斗、奈良市小一女児殺害事件、附属池田小学校無差別殺傷事件の犯人にも動物虐待の過去が指摘されていた。


 幼少期の動物虐待は凶悪犯罪を犯す予兆ではないのか──。この分野の研究先進国である米国では犯罪統計、心理学など様々なアプローチから、動物虐待と犯罪との関連の研究が進められてきた。例えば小児発達学の専門家であるゲイル・F・メイスンの『動物と子どもの関係学─発達心理からみた動物の意味』(ビイングネットプレス)には、少年犯罪と動物虐待の関連事例や分析が記されている。


 1997年に高校2年生の男子が母親を刺し殺した。その後、猟銃を乱射しクラスメイト2人を殺害した。男子は事件以前、犬を拷問で惨殺した過去があった。「イヌを棍棒で殴り、ライターのオイルを浴びせたゴミ袋にくるみ、火をつけたあげく、池に放り込んだ」。


 98年には両親を撃ち殺し、同じく学校で乱射事件を起こした15歳の少年も同様だ。「(彼は)怒れる『扱いにくい』子どもであり、いかに動物を拷問するかについて、度々自慢していた」。


 こうした事件と動物虐待の関連性は、体系的な研究によって裏付けもされつつあるという。


「深刻で意図的な動物虐待は、行為障害における、もっとも早期に──たいてい七歳以前に──出現する徴候のひとつである、行為障害とは、高い衝動性・暴力・他者の感情に無関心などの徴候を持つ」



実際、米国で収監、または収監の可能性のある10代の少年96人を調査したところ、収監中の50%、そして収監の可能性のある少年の21%が過去1年の間にわざと動物を虐待していた。それは強姦、殺人犯など暴力的犯罪において、より比重が上がる傾向さえあるという。


「犯罪傾向のある暴力的成人男性は、そうではない男性よりも、少年時代、はるかに動物虐待をしていた可能性が高い」


 幼少期の動物虐待が、その後続いて起こる暴力や犯罪を早期警告するサインという調査結果が出ているのだ。動物虐待歴のある子どもが将来対人暴力を起こす可能性は一般に比べ5倍との調査もあるという。さらに、親から虐待を受けた生育歴がある子どもが、より弱い存在である動物の虐待へと向かうという傾向も指摘されている。


 また全米人道協会副会長のランダル・ロックウッドは、毎日新聞(2001年8月14日付夕刊)のインタビューで、「動物虐待は人間への暴力行為に向かう前のシグナル」として、こう話している。


「動物を虐待する少年は将来人間に暴力を向ける可能性があり、ペットを虐待する親は子供を虐待している可能性があり、動物を虐待する子供は親から虐待されているか、親の暴力を目撃している可能性が高い」


 動物虐待は凶悪犯罪だけでなく、幼児虐待、DVなどさまざまな暴力行為と密接にリンクしている。こうしたその考えにもとづき、米国では様々な対策、対応が試みられているという。


 以上は、日本でなく米国の文献や研究者の調査結果を基にした論考だ。だが米国の研究を取り上げたのには、理由がある。日本でも犯罪と動物虐待との関連が指摘される中、「動物虐待」と犯罪との関係について、未だほとんど研究がなされていないからだ。


 帝京科学大学アニマルサイエンス科の准教授であり、精神科医の横山章光氏は、06年に行われた動物虐待と犯罪に関するシンポジウムにあたり、ネット上でこんな文章を掲載している。


日本においては、驚くべきことに、動物虐待と対人暴力についての研究は皆無なのです。そのため、我々はどう介入したらいいのか、どう治療したらいいのか以前の問題として、どのぐらい動物虐待があって、それがどう犯罪に結びついていくのか、さえ分かっていない状態です」



日本は犯罪者に対して重罰を求める風潮は根強く、先進国では廃止が進む死刑制度にしても多くの国民がこれに肯定的だ。遺族感情を最大限重視し「犯罪者は極刑に」という論調がある。


 犯罪を犯した人間に対する精神的ケアは無視され続け、「犯罪者の心の闇なんていい訳だ。聞きたくもない」といった空気さえ蔓延している。犯罪者生育歴についての報道はされるものの、それはあまりに興味本位的で、それを学術的に研究し今後の犯罪防止に役立てようとする動きは(裁判所でさえ)薄い。


 だが犯罪を犯した人間に対し、単に重罰に処し、長期間刑務所に入れたり、死刑にしたりするだけでいいのか。それで犯罪はなくなるのか。


 それは動物虐待と犯罪との関係だけではない。日本では動物虐待との関連はおろか、容疑者の精神鑑定にさえ反発する声は大きい。7月30日の情報番組『ミヤネ屋』(読売テレビ)でコメンテーターの梅沢富美男はこう声を荒らげた。「精神鑑定なんておかしい。普通の子はこんな犯罪を犯さない!」。


 まるで今回の犯罪が佐世保の少女だけの特殊なもので、その背景など関係ない、知る必要もないと言わんばかりの剣幕だ。しかし犯罪を犯した人間をただ責め立てればいいのか。感情論では犯罪はなくなることは決してない。

 悲惨な犯罪を未然に防ぐためにも、「動物虐待」と犯罪の関係だけでなく、猟奇的といわれる事件と心との因果関係といった研究が今こそ必要なのではないだろうか。
(伊勢崎馨)




~転載以上~



今回の事件が、日本の警察・司法、そして社会全体が動物虐待の重大性に気付き、動物虐待の取締りが強化されること、また犯罪を犯した者の背景や心理的要因の徹底した分析、問題行動を繰り返す人物をどのようにケアし、犯罪を未然に防ぐことができるか、議論するきっかけになってほしいと強く思います。