北の国から・立志編 | 木馬の四方山ばなし

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趣味の話や日々の出来事を中心に何となく、自己満足のためにつづっていくブログです。

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 (ナレーション)
とうさん、ボクは今日、本州最北端の地、宗谷岬を目指して出発しました。
父さんはかの地を知っていますか?
何とも安っぽい碑が建っているだけで、あとは日本最北端であるというだけのことにあぐらをかいた土産物屋が寄り集まっている地です。
しかし、多くの邪念に行く手を阻まれ、かの地へ到着するのは明日の朝になりそうです。
今日はその代わりにその手前のノシャップ岬をやっつけてきました。



ってなわけで、道内、二日目の朝である。
十勝岳は今日も雲がかかり、その姿を現してはくれない。


tokachidake

朝ご飯はありがちな納豆、ノリ、卵焼き、サケの切り身 


ただし、
サケの切り身の厚さと脂ののり加減にほっかいどーを実感。(笑)



8時すぎに荷物を縛り付け、いざ出発・・・・




んんんん・・・・????

セルがうんともすんとも言わない。
メインスイッチを入れるとメーター照明などはちゃんとつくのでバッテリーはOKだ。



焦る。

キルスイッチを確認。

OKだ。



もう一度、メインスイッチを入れ直してみる。




だめだ・・・・

落ち着け、落ち着くんだ。





しかし、各部をチェックしてもどこにも異常はない。
考えられるのは、スターターモータを回すための配線のどこかがおかしいのだ。




仕方ない、押しがけをするか・・・・


いや、ちょっと待て。
アフリカツインの装備重量は200kmを大きく越える。荷物のある状態では240kgくらいか・・・・


毎回、下り坂でもない限りは押しがけなんて無理だ。

それにもしも点火系までイカれていたとしたら・・・・



日差しの暑さも手伝い、全身に汗が噴き出してきた。

それでもこのままではどうにもならない。


覚悟を決めて押しがけしようとハンドルに手をかけて、ふと気づいた。


なんだよ。ギアが入ったままじゃん。
ヽ(´ー`)ノ ハア


ギアが入っている状態で、サイドスタンドがでているとセルが回らないし、点火系もカットされるようになっている。
安全のためだ。


夕べ駐車した場所が後ろ下がりだったので、ローギアに入れたままにして置いたのだった。


ギアを抜いて始動を試みたところ、あっさりと始動。


あー、ドキドキした。(爆)




今日は稚内を目指す。
とりあえずは走り出してすぐに富良野の町を離れる前にガソリン補給だ。

やはり、信号待ちの少ない北海道。
余り燃費の良くないアフリカ象ではあるが、それでも20km/Lほど走っていた。
このバイク、タンク容量が27Lも入るのよ。
北海道ペースなら、満タンで500km走れる計算になる。(笑)



稚内まではまっすぐ北上すれば300kmはない。しかし、普通にメインの国道を行くのはつまらない。

そこで富良野からいったん西に向かい、滝川に向かってから北上することにする。
旭川を迂回する形だ。

さしあたって滝川の道の駅で最初の休憩。

残念ながらクリステルは居なかった。
(´ー`)┌フッ




ツーリングも2日目となるとパッキングも要領が良くなる。


packing

良く使う物はすぐに出せるところに入れておくのは当たり前。
合羽は一式を大きなプラスティックバッグに入れて、後ろに単独で縛り付ける。軽いものなのでオーバーハングした位置でもさほど操縦性をスポイルすることはない。


ゴムひもできちんと縛り付けた上にさらにネットを取り付ける。
ネットがあると、ちょっと止まったときにグローブを挟んで置いたりできる。


今日のネットのしたには夕べ、洗濯したパンツと靴下が干してある。
Tシャツは朝までに乾いたのだが、コットンは乾きが遅い。

昨日まで来ていたシャツやパンツ、靴下は、それはそれは酸っぱいにおいがしていた。(爆)


そのままメイン国道から西に30km外れた3桁国道を北上する。

途中、幌加内に近づくと、辺り一面がそばの花でいっぱいになった。


soba no hana

本当に一面のそば畑だ。
幌加内の町にはいると、こんな看板が有った。


famous soba

どうやら、名産?らしい。


・・・・ならばということで、そばをお昼ご飯にすることにした。


karami daikon soba

辛み大根そば(850円)

辛い大根おろしと、わさび、そしてそばの香りが意外にマッチする。

申し訳程度にいくらが数粒だけ、おろしの上に乗っているのは、ここが北海道であるという自己主張なのだろう。


幌加内を通過し、朱鞠内湖を目指す。


走っているうちに思い出した。

19才の木馬ちゃんもほぼ同じようなルートをたどったことをだ。

やはり、普通に国道を北上することを嫌い、寄り道しながら走ったのだ。

あれからウン十年、やることはなんにも変わっていないらしい。(苦笑)



その朱鞠内湖。

確か立ち寄った記憶がある。

かすかな記憶を頼りに展望台に行ってみる。

何となく、安普請の展望台には見覚えがあるような無いような・・・・!?


tower

それでもせっかくだからと上っていることにした。



展望台を登り始めたとたん、確信した。

ボクはウン十年前にここに来ている。
この上るたびにぐらぐら揺れる展望台には覚えがある。


踊り場の鉄板には筋交いがないので鉄板がたわんでいまにも下に落ちそうな感覚は間違いなく、あのとき感じた恐怖心と同じだ。(爆)

とりあえず、こわごわと写真を撮り、すぐに降りたのは言うまでもない。


lake01


lake02


shumarinaiko

19才のボクはウン十年前の8月末、午後遅く、日が傾きかけた朱鞠内湖を訪れ、その後、サロベツ原野に入り込み、道沿いに有った公園の砂利時期の駐車場で星を見ながら眠ったのだった。



今日も同じくサロベツ原野に入るべく、海沿いにルートを変えた。

途中、利尻富士がきれいに見える。


risiri fuji


左手に輝く海と利尻富士を長めながら北上を続け、今日の目的地、ノシャップ岬に到着。


noshappu

いや、ホントの目的は岬なんかではない。



ここだ。

ryosinomise

後輩のドリーが是非イケというので立ち寄ることにした。


ちょうど午後4時をすぎた頃なので、早めの晩ご飯にすることにした。

まずは、ホッケを焼く。


hokke

焼き上がる頃に、本日にメインメニュー、

ウニ丼

の登場だ。


dinner

しかし、ホッケは肉厚でうまうま。ウニ丼はといえば、もう最高。


普通、ウニ丼なんて言っても、ウニはさほど多くなく、節約?しながら食べないとご飯が余ってしまうのが常だ。


しかし、今日は生まれて初めてウニが余るという経験をした。

平日の半端な時間。

客はボク一人だ。

おばちゃんが気を利かせてつけてくれたラジオからはノイズ混じりのダンシング・クイーンが流れ、さながら場末の飲み屋にでもいるような気分だ。
暑い日差しの中でしばし、自分がいま、19才であるかのような錯覚に陥ってしまった。


old radio

ちなみにウニ丼のおまけについてきたみそ汁。
はじめはシジミのみそ汁だと思っていたが、味が違う。

hotate siru

よくよくみるとミニホタテだ。
いやー、うんまい



しかも、驚く無かれ、この値段。


cash

ノシャップに行ったら是非お勧め。




本日は稚内市内に宿を取ってある。
見た目はみすぼらしい。

hotel

でも、すどまり4300円でこの部屋を独り占めだ。

room

さ、一杯飲んだら早く寝よう。



本日の走行距離:385km



♪あ~あ~、あああああ~あ♪
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