顔のない男/北森 鴻 | mokkoの現実逃避ブログ

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現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

ページ数:285P
発売日:2003年10月

 

多摩川沿いの公園で、全身を骨折した惨殺死体が発見された。
空木精作―彼は周辺の住民との接点も交友関係もない男だった。
原口と又吉、二人の刑事は空木の自宅で、一冊の大学ノートを発見する。
ノートを調べるうちに二人は次々に新たな事件に遭遇する。
空木とは一体何者だったのか?本格長篇ミステリー。
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あぁ~とうとう手を出してしまった北森作品。
でも、今回はシリーズ外のものをチョイス。

 

公園で複数の人間からリンチでも受けたような
空木精作の惨殺死体が発見される。
しかし被害者である空木は、親の遺産で生活をしていて
隠者のように世間との交流を断った男で、顔が見えてこない。
殺害の動機も凶器も出てこない中、捜査は行き詰る。

 

捜査は縮小され、アウトロー的な存在で上司から疎まれている原口と
コンビの又吉が捜査されつくした事件を押し付けられるのだが、
ひょんなことから1冊のノートを発見する。

 

ノートの存在を隠したまま、記載されている人物たちに
接触するのだが、何故かその人物達が殺害されていく。
追いかける程に謎が増え、真相に近づきそうになりながら
空回りを続ける。

 

そんな中、原口は一人で行動することが増え、
その言動と行動に又吉は不信感を抱き・・・

 

 

連作短編集の形をとったような長編小説というのかなぁ~
それぞれの章で、空木と関係のあった人物が描かれ
空木の人物像を読み解こうとするんだけど
これがなかなか見えてこない。
何かがわかると、謎が増えるって感じで全体像すら
ぼやけてしまって、やたらと転がされました(^◇^;)
設定が複雑なので、頭がこんがらがります。

 

それでも最後の方では、ヒヤヒヤのドッキドキで
予想外の結末が待ってましたヽ(゚Д゚;)ノ!!
シリーズ物とは違うお話は新鮮で面白かったです。

 


で、最後に謎が残ると思うんだよね。
そこが気になるんだけど・・・

 

ところで、本作に出てくる原口&又吉の警察コンビ。
陶子堂シリーズに出てくる警官コンビですよねぇ~
そして、三軒茶屋のビアバーも出てきます。
原口が通っていたのですねぇ~
マスターはいたけど、会話はしてないっぽいです(^◇^;)
陶子と鉢合わせになることはなかったのかなぁ~
こういう楽しさもあったので、得した気分です。