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十二国記シリーズ 第4弾
慶国に、玉座に就きながらも、王たる己に逡巡し、
忸怩たる思いに苦悩する陽子がいた。
芳国に、王と王后である父母を目前で殺され、
公主の位を剥奪されて哭く祥瓊がいた。
そして、才国に、蓬莱で親に捨てられ、
虚海に落ちたところを拾われて後、
仙のもとで苦業を強いられ、蔑まれて涙する鈴がいた。
負うにはあまりある苦難の末に、安らぎと幸せを求めて、
それぞれに旅立つ少女たち。
陽子は、官吏の圧政で多くの民が重税や苦役に
喘いでいることを漸く知り、己の不甲斐なさに苦悶していた。
祥瓊は、父峯王が、簒奪者に弑逆されなければならないほど、
国が荒んでいることに気づかなかった自分を恥じていた。
鈴は、華軒に轢き殺された友・清秀の命を
守れなかった自分に憤り、仇討ちを誓った。
―それぞれの苦難を抱えた三人の少女たちの邂逅は、
はたして希望の出発となるのか。
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2003/06/28読了分
慶国の王となったはいいが、国を滅ぼした前王も女王だった為
民の信頼は得られず、こちらのことがまるでわからない陽子。
鈴は蓬莱の貧しい家に生まれ、売られていく途中に海に落ち
こちらの世界に流され、翠微洞の梨耀に拾われるが
奴隷どうぜんの扱いを受ける。
祥瓊は芳国の峯王の娘として、贅沢に暮らしていたが、
過酷な法によって民は苦しめられ、結果、月渓に
目の前で麒麟ともども両親を殺され、民の元に下ろされる。
前半は3人それぞれの苦悩を描いていて読んでいても辛い。
景王陽子と鈴、祥瓊の3人が、それぞれ自分と向き合い
世の中をしっかりと見つめ、仲間を得て心に変化が生じてきます。
そしてこの3人が慶で出会う。
この緊張感ったらもう、手に汗握るどころじゃない!
しかし王の身分を隠して行動していた陽子は・・・
色々と考えさせられることの多い作品。
知らないって罪なのね・・・
でも、このクライマックスは本当に震えますってば!
大感動間違いなしの巻です。
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