水無月の墓/小池真理子 | mokkoの現実逃避ブログ

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水無月の墓 (新潮文庫)/小池 真理子
¥432 Amazon.co.jp
発行年月:1999年02月
サ イ ズ:224P 16cm
取扱状況:絶版重版未定

偶然通りかかった、阿久津との思い出の場所。
そこで私たちは出会い、恋に落ちたのだ――。
18年前に事故死した男との愛の日々を記憶によみがえらせたその日の晩、
突然かかってきた電話の主は……。
不思議で怖く、どこか懐かしい「異界」への扉を開く幻想小説8編。
夢と現実、現在と過去、そして生と死があやなす小池真理子の
妖しくも美しき世界へ、これからあなたをご案内いたします。
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実はこれ、随分前のテーマ読み「月」に参加した時に
フライングで購入していた本だったりします。
水無月は6月の別名。お月様じゃないから除外だったですよねぇ
ってことで、3年半も積んでました(^◇^;)

疲れているときにホラーはよろしくない。
と先日書いたばかりなのに、学習できないmokkoである。
だって・・・いつまでも積んである本って気になるでしょ~

まぁ~ホラーはホラーなんだけど、ビビるほど怖くはない。
むしろ暗いというか、哀れな感じ?
まぁ~明るいホラーというのも、どうかと思うんだけど
背景を想像した時に、なんか古いというか埃臭さを感じる。
ホラー短編の場合、哀しい余韻を引くのが好みなんだけど
この古いというのを、懐かしいと捉えられるかどうか・・・
ホラーにも賞味期限があるのかな?と思った時点で
懐かしいと捉えてない。

話の終わりに、あぁ~そういうことかぁ~としみじみと
思わせて欲しかったりする。
話の途中でオチがわかっても、それでどうするんだろうと
尚も引っ張ってくれて、あぁ~そうなのかぁ~とか
そうだよねぇとか、しみじみ思わせて欲しかったりするのよ。
オチがわかって、そのまんま終わられたり、話をブッツリと
切られた日にはねぇ~・・・(^◇^;)

立て続けに面白いというか上手いホラーを読んだ後だから
ちょっと厳し目の感想になったけど、10年前に読んでいたなら、
感想もまた違っていたかも・・・
酷評ではないですよ。

「かみかくし」なんて、予想もしてない結果だったし
してやったり感があったりもしたけど、これはある意味クロイ。
そういうのに、かみかくしを持ってくるところがスゴイ。
「流山寺」は、残された人の思いもそれぞれだと思ったけど
いつまでも悲しんでいたら亡くなった人が浮かばれないってのを
逆手に取ったような作品。しかし、ブチ切るのはどうかと・・・
「私の居る場所」は、ある意味怖い。
こういうのが一番怖い。これもホラーになるのだなぁ~と
思ってみたり・・・

薄い本だから、移動時間に読むにはうってつけだと思います。

「足」「ぼんやり」「神かくし」「夜顔」「流山寺」
「深雪」「私の居る場所」「水無月の墓」