鬼の祝言/小松エメル | mokkoの現実逃避ブログ

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一鬼夜行 鬼の祝言 (ポプラ文庫ピュアフル)/小松エメル
¥672 Amazon.co.jp
発行年月:2013年11月
サ イ ズ:331P 15cm

閻魔顔の若商人・喜蔵が営む古道具屋「荻の屋」に、
見合い話が持ち込まれた。
相手は両親を亡くしたばかりの由緒ある家の跡継ぎ。
この縁談、果たして妹の深雪のためになるのか。
思い悩む最中、喜蔵はなぜか妖怪たちに襲われる。
危機を救ってくれたのは鬼の小春だったが、
どうも様子がおかしくて――。
喜蔵の初恋も明らかに?
ますます目が離せない明治人情妖怪譚シリーズ第五弾!
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シリーズ第5弾

前作で小春の命を狙っている妖の存在が明らかになる。
小春の気持ちを先読みして、喜蔵や一緒に暮らす?妖達は
粋な作戦を考え、小春に突きつける。
うーん(*´◇`*)ちょっと青春ぽかったぞ。
そして小春がアチラの世界に戻っていってから
数日後のお話になります。

長屋の大家さんから縁談の話が舞い込みます。
やっと妹と一緒に暮らせるようになったばかりなのに・・・
しかし、相手は由緒ある家の跡継ぎ。
深雪の為だからと悩んだ喜蔵は一人空回り。
いや・・・付喪神を巻き込んで大騒ぎ。
ところがその直後に喜蔵は妖怪に襲われる。

危ういところで小春に助けられるも、どうも様子がおかしい。
そして縁談相手の家に出向く事になるのだが
確かに由緒ある家ではあったが、普通ではなかった。
付喪神や妖怪は、もはや慣れっこになってはいる
まぁ~そういう話だからいいんだけど、今回の登場妖怪は
バラエティに富んでいた。
京極堂の表紙絵を並べたような豪華キャスト(^◇^;)
更に鬼や神様まで出てくる。

そして、なんとも哀しいのは、愛ゆえの呪い。
鬼の愛、神の愛、妖怪の愛。
愛の力が呪に変じると、そのパワーたるや数百年も持続するのねぇ

縁談を受けて妖に狙われる家を守るのか
それとも見捨てて家が崩壊するにまかせるのか
あぁ~ジレンマなのである。
心優しい登場人物たちの取る行動は目に見える
しかし、そこで予想外の事が!
w(゚o゚)w オオー! やはり、お前・・・そうだったのか?
なんてことを思ってみたり・・・

そして二人の小春・・・?
確かに登場キャラではあったけど、そうだったのかぁ~
っていうか健気過ぎるぞ!
このシリーズは、どうにもこうにも落ち着きが無い。
ウルっとさせる話を聞かせたかと思うと、途端に
ドタバタと騒がしくなる。

この話の始まりには序章がある。
そこを読んだ時点で話の流れは読めたんだけどね。
細かいところはさておき、肝心の部分は予想通りでした。
人情妖怪譚というくらいだから、優しい妖は
とことん優しく描かれている。

んで、読んでいて思ったのだが、神様ってさぁ~
物凄く人間くさく描かれてるんだよねぇ~
なんというか、一番エライというか力がある?から
誰も逆らえないじゃない。
だからやり放題っていうの?
日本の神様だけでなく、異国の神様も人間くさいよねぇ
人間くさいというより、タガが外れた人間って感じ。
そこがなんというか、どうにも納得いかんのだよねぇ(^◇^;)
おっと・・・バチ当たりなことを書いてしまった( ̄ー ̄; ヒヤリ

とりあえず出ているシリーズは全部読んだ。
続きがあるかは知らないけれど、人間も妖もそれぞれが
中途半端な状態で完結していないから、ありそうな気配。
まぁ~このシリーズはもういいかな?
どうにも可愛すぎなお話だったのでね、mokkoの好みからは
ちょっと外れてるような気がします。
硯の精の話と、枯れずの鬼灯の話には泣かされたけど、
それなりに楽しかったから良しとしますけどね(^◇^;)