花守り鬼/小松エメル | mokkoの現実逃避ブログ

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一鬼夜行 花守り鬼 (ポプラ文庫ピュアフル)/小松エメル
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発行年月:2012年03月
サ イ ズ:333P 15cm

人嫌いの若商人・喜蔵が営む古道具屋を、旅の若者・高市が訪ねてくる。
一緒に花見へと繰り出した妹の深雪たちを追いかける羽目になった喜蔵だが、
料理だけを残して皆の姿は消えていた。
不可思議な一日に翻弄される喜蔵を、待ち受けていたのは――?
からくり人形が語り出す深雪の秘めた想い。綾子のかなしい過去。
小春の意外な思い出……桜の中でそれぞれの想いが交錯する。
涙あり、笑いありの明治人情妖怪譚シリーズ第3弾!
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シリーズ第3弾。
前作の最後の方で偶然出会った高市が喜蔵を訪ねてきた。
記録本屋を生業としながら、古道具も集めていたりする。
そこにこれまた前作で登場した岡場所の平吉も顔を出し
彦次が綾子を誘って皆で花見に行こうと言い出した。
モチロン喜蔵は不参加で、皆をさっさと追い出した。
そこまではいつも通りなのだが、どうも深雪の様子がおかしい。
どんなことも自分の中に飲み込んでしまう深雪が
何やら怒っている。間違いなく喜蔵を怒っている。

そして皆を追い出した喜蔵の前に現れたのは
またしても多聞。
幻術を操る妖怪ではあるものの、妖怪の気配はほとんどしない。
超怖がりで敏感な彦次ですら気付かない。
しかし小春曰く、物凄く強い力を持っているらしい。
そして前作同様、多聞は何をしたいかが全然わからない。
何もしないと言う多聞だが、深雪が心配で後を追いかける喜蔵
しかし、到着した花見の場所には弁当を残して誰の姿も無い

気付いた時には、夢か現かわからなくなっていた。
同じ場所なのに、辺りの様子が違う。
無事に喜蔵を現実の世界に引っ張ってきたのは突然現れた小春だった。
そして現実の世界への戻り方も突然で、桜の木の上から落ちた。
どうやら桜の大木は、妖怪の世界との境界があいまいになるらしく
そこに大きな池があると、ますます妖しい状態になるらしい。

そんな事も知らずに宴席は盛り上がり、酒が切れたと
買出しに行った平吉は、いつまでたっても戻ってこない
迎えに行った彦次も戻ってこない。
更に多聞と一緒にいた子供を見つけた深雪が追いかけて行ったまま
戻ってこなくなり、深雪もまた妖しい世界に入り込んでしまい
探しに行った小春までもが戻ってこなくなった。

リアルな夢を見ているような世界で、深雪は自分の本当の気持ちと
向き合う事になり、残された喜蔵は、不思議な声の囁きで
綾子の過去を知る事になる。
そして小春の昔の話なんかも出てきたりして
何気に、登場人物それぞれの事がわかったりもしたんだけど
どうもスッキリしない。

やはり多聞が謎過ぎる。何がしたいのかがわからない。
夢か現かわからない不安定な場所での出来事がほとんどで
頭がクラクラする。
そして今回も無駄な会話が多過ぎる。
酔っ払いのどうでもいい会話に無理やり付き合わされるのは
非常に苦痛だったりもする。
深雪の怒りだって、結局深雪だけが自己完結していて
喜蔵はわからないまんまだし・・・

今回は本当にスッキリしない。
でもまとめ買いしたから、続きを読んでます。
なんだかなぁ~(^◇^;)