陰陽ノ京 月風譚 黒方の鬼/渡瀬草一郎 | mokkoの現実逃避ブログ

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陰陽ノ京 月風譚 黒方の鬼 (メディアワークス文庫)/渡瀬 草一郎
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発行年月:2009年12月
サ イ ズ:332P 15cm

魑魅魍魎、百鬼夜行はびこる平安の京。
時の権力者、藤原実頼の邸宅から、彼を呪詛する符が見つかった。
事態を重く見た陰陽頭、賀茂保憲は、二人の道士に調査を依頼する。
まず一人は陰陽寮の暦生・賀茂光榮。
粗雑な言動と見苦しい風体から、変わり者扱いされる賀茂家の長子。
そしてもう一人は、光榮とは対照的に高貴な気配を醸す陰陽生・住吉兼良。
いずれも実力は折り紙付きながら、この二人、何故か折り合いが悪く…
安倍晴明不在の京を舞台に、若き陰陽師達の活躍を描く。
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主役が保胤から、甥である光榮に入れ替わった続編という感じなのか?
安倍晴明は、まだ出張中です。
その理由は次巻で明かされますけど・・・

吉平は偶然にも藤原実頼邸で呪符を発見する。
政治絡みを懸念した保徳は、光榮と兼良に調査を依頼するも
兼良が表立って動けば、これもまた政治的に利用されかねない。
ってことで、光榮と吉平が動き出す。

警護中に光榮は藤乃という香の術を扱う異国の娘と出会う。
彼女は外法師であり、実頼を狙っている鬼は母の敵でもあるという。
その鬼に襲われそうになっているところを光榮に助けられ
一戦交える事になったのだが、どうやら黒幕がいるらしい。

一方で実頼邸を警護していた吉平は、異様な気配を察して
邸内の庭に侵入。
ぼんやりと浮かんだ白い影に桔梗の姿を見た実頼。
それは鬼の飛ばした影に過ぎなかった。
鬼に囚われた桔梗はどうなる?鬼の正体とは?
実頼を狙う目的とは?


いやぁ~主人公が入れ替わるからどうなる事かと思ったけど
おもしろかったぁ~о(ж>▽<)y ☆
なんせこのシリーズ、結構キャラが立ってるから
光榮も気になっていたんだよね。
まぁ~主役が主役だから、静かに物語が進むはずもなく
可愛らしい百鬼夜行もどきも登場するし、
光榮と兼良の何とも面倒くさい関係なんかも面白い。
この二人、本当に面白い!

そして清良もさりげなく笑えるのよ。
光榮が慌てて飛び出して行った後、兼良を探す保徳に
「兄上は、何だか楽しそうでしたから。きっと
 解決の目処がついているんじゃないですか?」

「清良。弟のお前から見て、兄の兼良が楽しそうなのは、
 どんな時だ?」

「・・・厄介事が起きた時、ですね」

「うむ。つまり、そういうことだ」

ヾ(>▽<)oきゃはははっ!

人との繋がりや思いを描いている部分は変わらないんだけど
本作では史実を絡ませてるんですよ。
で、桔梗という女性が出てきたからね、期待したわけですよ。
そしたら、やはり出てきました将門!の乱( ´艸`)
4巻で出てきた化け百足・・・将門・・・秀郷・・・
その上で桔梗と来たら、期待しちゃうでしょ~
でも、想像してたのとは違ってました。
っていうか、全然関係なかった(^◇^;)

そして、吉平!こいつは何なんだ?
真面目で年の割には腕が立つ。さすがに安倍晴明の長子。
更に、貴年に対する直球ストレートど真ん中なセリフは
ますます磨きがかかっていて、言葉だけじゃないぞ!
こっちが赤面してしまうわ(-。-;)
貴年も今回は活躍しましたし、陰陽師的な戦いと
人の思いと、両方を楽しめる内容になってます。

そして兼良の最後の行動から、背後に誰かがいることを
思わせる終わり方になってます。
うあぁ~気になるぅ~((o(^∇^)o))わくわく