
第17回サントリーミステリー大賞・読者賞ダブル受賞作
旅行代理店に勤務する長瀬は、得意先の中西社長に
孫の慎一郎のベトナム行きに付き添ってほしいという依頼を受ける。
慎一郎の本当の目的は、家族に内緒で失踪した
父親の消息を尋ねることだった。
現地の娼婦・メイや運転手・ビエンと共に父親を探す一行を
何者かが妨害する…
最後に辿りついた切ない真実とは。
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テーマ読み第7弾は『3』です。
初めての作家さんです。
知らずに読んだのですが、ハードボイルド作品らしい。
ハードボイルドがわからなくなってきたぞ・・・
イメージだけで触らないようにしていたけど
前に知らずに読んだハードボイルド作品も面白かった。
そして本作も、めっちゃ面白かったぁ~о(ж>▽<)y ☆
しかもデビュー作!
どうするのよこれ!(^◇^;)
旅行代理店で営業をやっている長瀬は得意先の社長から
孫のベトナム行きに付き添って欲しいと依頼される。
営業の仕事を休むかわりに出された条件を計算して
引き受ける事にしたのだが、孫の慎一郎の本当の目的は
4年前に仕事でベトナムに行ったまま行方不明になっている
父親を探すためであった。
父親が行方不明になった直後、血だらけのスーツが発見され
生存は絶望視されていたのだが、慎一郎には父親が
生きているという確信があった。
初対面でお互いを気に入った長瀬と慎一郎は
長瀬の友人の源内と3人でベトナム入りをするが
予約していたホテルもガイドもキャンセルされていた。
長瀬達がベトナムに行く事を知っていた奴がいる?
不穏な影が動き始める。
敏腕営業マンの長瀬は怯まない。
自分の目で運転手:ビエンと、ガイドのメイを雇い
慎一郎の父親探しを始めたのだが、初日から
カーチェイスをおっぱじめる程のハードな捜索が始まった。
慎一郎の父親は生きているのか?
捜索を妨害するのは誰なのか?その目的は?
いやぁ~本当に面白かった。
最初からテンポが良いというか、スピード出しっぱなし。
登場人物も実にいい!
語り手である長瀬の頭の切れ具合が実にいい!
こんな営業マンがいれば、会社も助かるだろうに・・・
高校生の慎一郎も、跡継ぎとして育てられたためか
高校生の割にはシッカリしている。
ビエンやメイ、源内というキャラも背景を含めて
よく描かれていて実に好ましい!
ベトナムという汗臭くて薄汚れて人に溢れた街中で
情報を引き出し、妨害しようとする奴らを騙し
先手を取り、真相に近づいていく緊迫感。
一緒に冒険してる気になって心臓バクバクよぉ~(゚O゚;
大人の中に高校生が入ってる事もあって
さりげなく気を使っているところもいいんだなぁ~
途中でなんとなく予想はついてしまうんだけど
そのままエンディングを迎えたとしても、mokko的には
間違いなく5点評価の4点は与えたい作品。
しかし!最後の慎一郎の行動で5点満点決定。
ウルっとしてしまったではないの!
おかげで読後の爽やかなことと来たらもう(*´◇`*)
君の未来を応援してるじょ~(ノ≧ロ)ノって
心の中で叫びました!
そして最後の最後でタイトルの意味がわかる。
あぁ~この余韻もたまらない!
どうやらこの作家さんの作品。
2作目、3作目と、どんどん面白くなってるらしい。
これはチェックだわぁ~о(ж>▽<)y ☆
テーマ読みまとめ

素材屋さんは→ Silverry moon