
発行年月:2004年06月
サ イ ズ:375P 16cm
彼女がグラスの日本酒を呷ると、確実なはずのアリバイが崩れ出す。
グリム童話の新解釈になぞらえて、解き明かされる事件の真相とは!?
渋谷区にある日本酒バー“森へ抜ける道”を舞台に、
店の常連の工藤と山内、マスターの“厄年トリオ”と、
日本酒好きの女子大生・桜川東子が推理する、九つの難事件。
興趣あふれる珠玉の本格推理傑作集。
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テーマ読み第一弾は『9』です。
そして鯨さんは二度目になります。
これは、楽しかったぁ~о(ж>▽<)y ☆
最近、メルヘンとホラーが合体したような小説を読んだばかりだけど
今回はメルヘンと殺人ですよぉ~
とりあえず背景として、事件は日本酒バーで解決される!
ってな感じ?(^◇^;)
北森鴻さんの香菜里屋シリーズの逆バージョンで
お客が犯人を当ててしまうのよ。
登場人物はたった4人。
バーのマスターと、店の常連である刑事の工藤と犯罪心理学者の山内。
そして毎週金曜日の夜にやってくる桜川東子(はるこ)。
メルヘンを専攻しているお嬢様女子大生である。
日本酒バーで、薀蓄というよりはプチ雑学で盛り上がり
そこから解決できていない事件の話へとスライドしていって
その話を聞いている東子が事件を推理する。
話の内容から東子は有名な童話を連想する。
そして、グリム童話の新解釈とプチ雑学が披露され、
事件の登場人物や関係者の行動を当てはめて犯人をあぶり出す。
こういうのを安楽椅子探偵っていうんでしょ?
マスターはアリバイ崩しの東子と呼んでいる(○ ̄m ̄)
毎回同じようなシチュエーションで話が始まり
シンデレラのごとく、遅い時間になったからと
お嬢様東子が店を後にして、マスターが酔いつぶれて終わる。
しかしだ!9つ目のお話では、それまでの8つの話が
手がかりになるのよ。
これはまったくもって予想外でした。
んで、解説に書いてあったけど、何故9話か・・・
これは、ネタバレになるから伏せますけど
あぁ~読んでおけばよかったぁ~と今更後悔(^◇^;)
メルヘンと殺人も面白かったんだけど
プチ雑学が本当に楽しかったのですよ。
これ、30代以降の人なら懐かしく読めるかも(o^o^o)
昔の遊びやら、テレビ番組やら流行った映画やドラマなど
昭和テイストが盛りだくさんなんですよ。
そして、日本酒の雑学までもたくさん詰め込まれてます。
mokko的には、ここで宇宙戦艦ヤマトの話が聞けるとは思わなかった。
ヤマトと黄色いリボンはキャラ配置が同じなんだって。
作中に詳しく載ってるんだけど、黄色いリボンは
まだ見てなかったから、これは絶対に見る(* ̄_ ̄)9
そして、日本酒苦手なんだけど、飲みたくなります。
もちろん、ワイングラスに入れて飲みますとも!
お正月にでも(^◇^;)
いや本当に楽しかったです。
サラっとミステリ気分を味わうのにお勧めの作品ですよ。
( ̄O ̄!
あくまでもmokkoはミステリ初心者ですから
そこんところを考慮して考えてください。
一話「ヘンゼルとグレーテルの秘密」
二話「赤ずきんの秘密」
三話「ブレーメンの音楽隊の秘密」
四話「シンデレラの秘密」
五話「白雪姫の秘密」
六話「長靴をはいた猫の秘密」
七話「いばら姫の秘密」
八話「狼と七匹の子ヤギの秘密」
九話「小人の靴屋の秘密」
黄色いリボン [DVD]/ジョン・ウェイン,ジョアン・ドルー

完訳グリム童話集〈1〉 (ちくま文庫)/ヤーコップ グリム

テーマ読みまとめ

素材屋さんは→ Silverry moon