
発行年月:2002年05月
サイズ:311P 16cm
24歳のOLが、アパートで殺された。猟奇的犯行に世間は震えあがる。
この殺人をめぐる犯罪記録、週刊誌報道、手記、供述調書…
ひとりの記憶喪失の男が「治療」としてこれら様々な文書を読まされて行く。
果たして彼は記憶を取り戻せるのだろうか。
そして事件の真相は?言葉を使えば使うほど謎が深まり、闇が濃くなる―
言葉は本当に真実を伝えられるのか?!名人級の技巧を駆使して大命題に挑む、
スリリングな超異色ミステリー。
------------------------

賛否両論だったので、あえてチョイスした作品なんだけど
ミステリ初心者な上に、理解力も持ち合わせてないのでね
変なことを書くかもしれないけど、笑って許して欲しい(^◇^;)
率直な感想は、o(゚◇゚o)ホエ? である。
背景にあるのは作品紹介にもある通り、ストーカー&猟奇殺人である。
で、記憶喪失の男が治療という名目で、事件についての犯罪記録や
週刊誌報道、手記や供述調書を読まされていく
その度に視点や書き方が変わるんだけど、背景にあるのは殺人事件。
最初に持った被害者や加害者に対する印象が、週刊誌やら手記などによって
多少変わったものの、加害者がストーカー行為の挙句に殺人を犯し
被害者は、殺されたという事実は変わらない。
そこに真実があるのか?謎があるのか?
人殺しは人殺しであって、それ以上でもそれ以下でもない。
ストーカー殺人に真実求めても無駄でしょ
読み解いたところで、何が変わる?キモイだけでしょ。
でも、しつこく視点を変えて書くからには、何かとんでもない
どんでん返しが待ってるのかと思って、期待して読んでしまう。
だけど、何かがひっくり返る訳ではない。
記憶喪失の男と、治療してる男の正体は、読んでいればわかる。
途中で、え?と思うこともあるけれど、それだけ。
視点が変わっても不快感が増すだけ。
それで最後のオチがアレですか?
リアルではありがちな事だと思うんだけど・・・
で・・・これのどこがミステリなんですか?
そこんところが一番の謎です。
すみませんねぇ~だって何が謎なのかわからないんだもの
(; ̄ー ̄)...ン?だから迷宮なのか?そんなバカな(^◇^;)
ただ、ちょっと変なところに関心がいってしまった。
犯人の家族の描写部分を読んでいて
先日読んだ『緋色の迷宮』を思い出した。
緋色の迷宮に出てくる主人公の父親と、本書の殺人者の父親が
全く同じタイプの人間だったりする。
緋色の方でも、長男はオチこぼれで、主人公の次男も父親の
過大な期待に応えらなかったものの、家族を持ち、家を建てる。
建てた家が、重厚なレンガ造りの家だったりする。
で、本書での犯人の父親が建てた家っていうのも、煉瓦壁のどっしりした二階家。
緋色では、建てる家には、本人がそうでありたいという
理想が込められていると書かれていた。
何があっても揺るがない・・・言い方を変えれば頑固ってことか・・・
そして、支配的な父親を持つと、子供は歪むってことか?
なんて考えてみたり(^◇^;)
後でまとめのページにリンクします。

素材屋さんは→ Silverry moon