
サ イ ズ:343P 15cm
「水島のじいちゃん」の名代で、西遠寺家の人々とともに
かのこの許嫁の家の別荘へ向かうことになった修矢。
招かれた別荘の隣には、万華鏡作家が住んでいた。
認知症を患うその人は、所持している大きなダイヤの隠し場所を
メモしていたのだが…。
中学生の美波と高校生の修矢。
二人がそれぞれ出あった少し切ない事件たちを描く本格ミステリ短編集。
人気シリーズ、前日譚第二弾。
------------------------

これはちょっと選択をミスったようです(^◇^;)
シリーズ本編の前日譚の第二弾ってことで、
短篇集だから大丈夫だと思ったんだけど
前日譚ってことは、いわゆる人物紹介含んでるのかな?
日常の謎って感じで、探偵役は水島のじいちゃんで
安楽椅子探偵モノに時々、三毛猫ホームズならぬ
ロシアンブルーのケンゾウが活躍する人が死なないミステリです。
「イタリア国旗の食卓」
修矢が水島のじいちゃんに頼まれて西園寺家に猫のケンゾウを
届けに行ったまではよかったが、そこに来客として
西園寺家の娘:カノコの許嫁と母親達がやって来る。
食事の席に同席するのは免れたものの、食事の最中に
客が痙攣を起こして倒れてしまい・・・
「失せ物は丼」
美波は直海に頼まれて、親戚の蕎麦屋で寄席を見学することになった
なんとか寄席と食事会が終わったのだが、忘れ物を取りに戻ると
蕎麦屋の彩さんの息子が食事で出された丼に彩さんの結婚指輪を
隠しているのを目撃してしまう。
物音に驚いた息子は丼ごと持ち出して外に逃げ出すのだが
丼の中に指輪はなかった。
「鏡の迷宮、白い蝶」表題作
カノコの許嫁の別荘に同行することになった修矢
別荘の隣には認知症を患った万華鏡作家が住んでいたのだが
カノコの許嫁の母親たちは、万華鏡作家が持っている
高価なダイヤに目をつけたらしく・・・
「子蝶の夢」
美波は直海に連れられ水島のじいちゃんと共に
神田の寄席に来ていたのだが、途中から参加した
直海の祖母である梅さんが水島のじいちゃんを見て
死んだ旦那にソックリなこともあって一目惚れ
手料理を食べさせてあげることになったのだが
甘いはずのカボチャの煮付けが吐き出す程に苦くなっていた?
「二つの真実」
久しぶりに水島のじいちゃんのところに行った修矢。
そこで手品の芸人になるのが夢だという蝶子の母親が
病院に担ぎ込まれたと連絡が入り・・・
なんだろうなぁ~
一応、ミステリなんですよ。
何故その皿が彼女のところに置かれたのか?とか
衆人監視の中での消失とか、暗号ものとかなんだけど
あまり緊張感のない謎解きなんですよ。
ハラハラドキドキをつい期待してしまうので
ちょっと物足りない感じがするってのが本音(^◇^;)
美波目線の話と修矢目線の話が交互に語られるんだけど
情景描写の仕方も好みじゃない。
描写が細かすぎてしつこくてね・・・
料理もイタリア料理からフランス料理から和食まで
出てくるんだけど、何故か美味しそうに感じない。
更に寄席って一番苦手な分野でね
オチとか書かれてるのに意味がわからない。
だめなのよぉ~元々ジョークとか通じない質なんでね(;^_^A
万華鏡も、見て楽しむのは好きなんだけど
専門的な説明をされてもわけわからん(-。-;)
だけどそこにヒントが隠されているわけだから
いつものミステリを読むよりも更に難しい。
しかしだ!最後の「二つの真実」で、短篇集の
全体を通して謎が2つ隠されていたもんだからね
( ° ▽ ° ;) エッと思ってみたり(^◇^;)
ちょっと重い内容を含んでいたりするから
読後の爽やかさというのは期待できない。
何より、直海の言葉遣いがね・・・
女子中学生のベランメエ調の江戸弁っていうのが
ものすごい違和感でした(^◇^;)
いやぁ~ちょっと結構苦しかったです。
後でまとめのページにリンクします。

素材屋さんは→ Silverry moon