レストア/太田忠司 | mokkoの現実逃避ブログ

mokkoの現実逃避ブログ

現実から目を背けて堂々と楽しむ自己満足ブログ

レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿 (カッパ・ノベルス)/太田 忠司
¥840 Amazon.co.jp
243P 18cm

鋼は、心の痛みを抱えながら、愛犬・ステラとともにひっそりと
オルゴールを修復する日々を送っていた―ある女性と出会うまでは。
彼女・飯村睦月が持ち込んだオルゴールからは、
彼女の父親が聴いていたのとはまったく違う曲が流れるというのだが…。
持ち主の想いが込められたオルゴールとともに持ち込まれる奇妙な“謎”。
そして鋼を苦しめる“過去”には一体なにが?鋼と睦月を待つ運命は―。
アンティークオルゴールの音色のように、哀しくて優しいミステリ。
-------------------------
参加してます→mokkoの現実逃避ブログ-bana-music

テーマ読み第1弾はレストア
レストアとは「復元する」「元の状態に戻す」という意味
音楽とは関係ないようにも思えるのですが
サブタイトルでオルゴール修復師と限定されてるのでいいよね?(^◇^;)

同じ著者の『維納オルゴールの謎』というのもあったんだけど
本書の方が評価が高かった(^◇^;)
しかも在庫切れだったので、本書にしたんだけど
どうやら対になってるらしいんですよ。気になります。

オルゴールって聞くだけでそそられます。
mokkoは3つくらい手元にあるだけなんだけど安物です(^◇^;)
本書に出てくるオルゴールは、1万円程度のものから
バカ高いアンティークオルゴールだったりします。
オルゴールの薀蓄も色々と出てくるので、これが楽しい♪
5篇からなる連作短編で、各章のタイトルがオルゴールの
曲名になってるのがまたステキ♪

『夏の名残のバラ』
クライアントでオルゴールコレクターの
遠江早苗(とうとうみ さなえ)からの依頼で
無理矢理屋敷に呼び出された鋼。
知り合いの飯村睦月から奇妙な修理依頼があったという。
父の遺品であるオルゴールが、違う曲を奏でるという。

mokkoの現実逃避ブログ-1016bana ←クリック オルゴール曲

『秋の歌』
昼食をとりに入った店でオルゴールの修理を依頼された。
持ち主は、最近、近くのアパート火災で亡くなった人の娘だという。
娘には放火の疑いがかけられていて・・・

mokkoの現実逃避ブログ-1016bana ←クリック オルゴール曲

『冬の不思議な国』
鋼の亡くなった師匠が修復したオルゴールが壊れたと
遠江早苗から連絡があった。
修復してから2年程しか経っていないというのに。
そんなことは有り得ないことだった・・・

mokkoの現実逃避ブログ-1016bana  ←クリックオルゴール

『春の日の花と輝く』 
電話で修理依頼を受けた鋼だったが、受け取ったオルゴールは
黴が生えたり、ディスクが錆びているだけではなく
肝心の櫛歯がなかった。

mokkoの現実逃避ブログ-1016bana ←クリック オルゴール曲

『わが母の教え給いし歌』
姉から修理依頼されたペンダント型のオルゴール
それは、亡くなった母の持ち物だったという。
鋼は修復したオルゴールを持ってバスに乗る・・・

mokkoの現実逃避ブログ-1016bana ←クリック オルゴール曲


どうしましょ♪
テーマ読み最初から、好みの作品を読んでしまった(^◇^;)
鬱病にかかって弱っている建築探偵か、絵画修復師って感じ?
これは大好きだ!

別に殺人事件が起こるわけでも、派手な事件もない。
人間嫌いの主人公ってのはよくある設定なんだけど
本作の主人公は鬱病で、定期的に精神科で診療を受けていて、
抗不安剤や抗鬱剤や睡眠導入剤を常用し、人との関わりを避けてます。
そんな彼のところに持ち込まれるオルゴール。
オルゴールに秘められた謎を解くと同時に持ち主の心も修復する。

ところどころに精神科医との会話や鋼自身の苦しみを紛れ込ませ、
少しずつ鋼の過去が見えてくる。
そこに最初の依頼者である飯村睦月だけでなく、
飯村家や遠江早苗も絡んできます。
鋼の人物描写が全くないのに、その姿が見えるようです。
静かで繊細な物語です。続編、書いてくれないかなぁ~

愛犬ステラもいい味出してます(○ ̄m ̄)
突進型の大型犬・・・たまりませんねぇ~(〃∇〃)
すごく読みやすいのもお気に入りです♪

mokkoのシリンダー式オルゴール
ちなみに手のひらサイズです(○ ̄m ̄)
mokkoの現実逃避ブログ-1016hon


↓まとめのページにリンクしてます。
mokkoの現実逃避ブログ-bana-music